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3章 生きていたのでまた頑張ります
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「そっ、そんなことではない! 先生は言ったのだっ。魔王なんていないと。これは瘴気で苦しむ人を救う場面をわかりやすく描いたところだと。つまり体についてしまった瘴気でも聖者の力できっと消せるのだ。私は、聖者を目指すよ!」
「……殿下は光属性魔法でも剣に特化しています。弓は得意ではないでしょう。聖者は無理では?」
ユアの入れてくれた紅茶に口をつけながら、つぶやいた。殿下は剣を振ってあたりを爆散させるような広域魔法が上手いかわりに、狭小な一点集中系の弓を使ったものは苦手だった。
「それはっ、がんばるから!」
頑張らなくてもあと7年もすれば、異世界から聖者が来るからいいです。って言いたくなった。
「殿下、人には、出来ることと出来ないことがございます。例えば僕が魔法をほとんど使えないように。それでいいんですよ」
笑った僕を、今度は泣きそうな目で見る殿下。ほんとやめてほしい、これだから子供は。
「お気持ち、うれしいです。僕は殿下と魔法について話し合えることが何より楽しいので、またお話お聞かせくださいね。どんなことでもお待ちしておりますよ。そして聖者様にも、殿下ならいつかお会いすることがあるかもしれません。その時は僕の話をしてみてくださいね」
二人が会うのは必須だろうから、その時に僕の印象が悪くなければいいな、と思った。
微笑む僕に、殿下は表情を改めた。
「それで、歴史の先生が言ったのだ。魔という言葉の意味をよく考えてと。魔は「殺すもの」という意味がある、ほかにも心の中の悪とか、希望や道を遮って邪魔するもの、とか。しかし、魔法にも魔はある、なんなら魔力魂も魔、だ。先生は【魔はあなたのそばにあり中にあるもの。隣人であり当人だ】と言ったのだ」
なんか哲学的だな、歴史の授業なのに何の話をしてるんだ。と思いつつ、殿下の声に耳を傾ける。
「だから魔というものは私たちそのもので、つまり、瘴気も人そのものなんだ。私を呪ったのは人、殺すものとは人。そう思ったら……うまく言えないが……私にとっての隣人はハルトライア、お前なのだ。ずっとそばにいたい、って思っている。そんなお前が体にある魔で、【つる】で苦しんで。私は、お前を救う方法が、世界の瘴気を、魔を、救う方法と同じなら、いくらでも頑張れる」
少し支離滅裂気味だったが、要するに、今日の歴史の授業で瘴気殲滅の儀の話を聞いたのだろう、と思った。瘴気は消滅させるしか救う道はないから。そして、最後の頑張るって、旅に出るってことだろ……ちょっとやばくね?
「殿下、そのお話、国王陛下にはされましたか?」
「え、いや、まだだ。知っているのはお前だけだ」
傍に控えているカシルには聞こえただろうがと殿下は笑う。
だが僕は笑っていられない。真面目な顔を作り、彼の星を混ぜたような青い瞳を見つめる。
「そのお話は、聞かなかったことにいたします。殿下も時期が来るまで絶対にお話になりませんよう、お願い致します」
「え、聞かなかったこと、って」
しょげて耳が垂れた犬みたいな雰囲気の殿下。だから、落ち込むなって。これから説明するから。
こんなこと知られたら王位継承の骨肉の争いが勃発する。どこまでまっすぐなんだよ殿下は。
確かに殿下はのちに旅を成功させ王太子となることは確実だ。しかし、原作では零が聖者であることがわかってから、瘴気殲滅の儀に進むことを決意したはずだ。今じゃない。
声をできる限り抑えて、殿下に伝えた。
「今のご発言は、殿下が王太子に立候補する、ということと同じです。ですが殿下には第一王子で14歳のルークフリクト王子殿下、第二王子で13歳のヨークフリクト王子殿下、お二人の兄殿下がいらっしゃいます。そのお二人と争う、ということです。立候補するならばそれぞれの派閥の貴族と闘争を、そして最悪暗殺といったことまで視野に入れないといけません。前回のカエルの呪いなんてかわいいものです。ですから、聞かなかったことにいたします。それを宣言するにはまだ時期があまりにも早すぎます。まだ9歳なのですよ、殿下は」
兄殿下の性格について僕はよく知らない。しかしあのカエルの呪いを想像するに、兄殿下もしくは取り巻きの悪徳レベルは高いだろう。
誠実さの塊みたいな殿下は、絶対生きてもらわないといけない。この先僕がもしゼロエン通りに死んでも世は続くのだから、カシルとユアを幸せにするためにも。
だから、今殿下に死なれるわけにはいかないんだ。
「そ、そうだな。わかった」
王位継承の乱勃発危機を理解した彼は、少々焦り顔で「でも、お前には、私の気持ちを知っていてほしい」と小さく呟いた。
「ありがとうございます。殿下、お願いがもう一つございます。 ですが、こちらは僕個人のお願いですので、断っていただいて構いません」
「何を水臭いことを! 私がお前の頼みを無下にすると思っているのか? お前は、……っ私の気持ちを知っているのに……好いた者からの頼みを断るなど、人ではないわ」
殿下は少し顔を赤らめて、僕を睨んだ。
おおう……
破壊力があり過ぎます殿下。あなたは、ご自身の顔面偏差値を理解していないようですね。
金髪瑠璃青の美少年の恥じらいを見て、倒れない僕がすごいと思う。
コホン、とひとつ咳をして真っ当な意識に戻す。
「申し訳ございません。ですが、このような体では殿下の婚約者が務まるはずもございません。それに、僕は結婚自体をしたいと思いません。どうか、ご容赦ください」
頭を下げれば、殿下は「もう、何度も聞いている。わかっている。ただのわがままだ、すまない」と誠実すぎる返答。
ああ、零よ、9歳のままでいいから今すぐ来てくれないかな。
心身ともに清らか美少年な殿下を放っておくのがかわいそうすぎるよ。
「で、頼みとは何だ?」
真面目に聞いてくれる殿下は、本当にどこまでも正しいお方だ。
「はい、僕のつるについて、調べていただける魔法研究者がいないか、と思いまして。この体のことを絶対に他言しない方でないといけません。僕にはそういう知り合いがいませんので、殿下にお願いをしてみようかと思い立ったのです」
「なんだ、そういうことか、なら今日話した歴史の先生はどうだ? 魔法史を研究されているが、魔法もとても得意な方だ。少々変わり者だが、口も堅い。私の先生をするくらいだ。そこはしっかりわきまえているよ」
いきなり見つかった。
「魔法史に詳しい方なら、僕のようなつるを持つ人間が過去にいたか調べてくださるかもしれません。ぜひお願いします」
「ハルトライアの役に立つならいくらでも。来週の今日に先生と会うから、その時良ければハルトライアも王城に来るといい。どうだ?」
「……いいえ、申し訳ございません。僕は王城にはいくことができません。殿下もご存じかと思いますが、僕のつるは、瘴気を取り込む性質がございます。王城に行くことは、命にかかわります」
魑魅魍魎のような人間がうずまく王城には瘴気も大量に渦巻いている。首まで【つる】に侵されてる僕がもしそれに触れてしまえば、一瞬で試合終了だ。
「す、すまない、そうであった。では、先生にはここに来ていただこう。詳細については決まり次第知らせることにする」
殿下は詳細は知らねども、瘴気に触れたら僕が倒れてしまうと思っているのだろう。
「ありがとうございます」
殿下はお優しいな。
零と幸せになってほしい。
僕はゼロエンの表紙を飾る16歳の殿下と寄り添う零の姿を思い出した。
そして彼らの背後にいる魔王の僕の姿まで。
ああならないように
カシルとユアのそばにいるために
二人と離れる恐怖で震えないでいられるように
未来のために頑張ろう
そう気持ちを新たにしたお茶会だった。
「……殿下は光属性魔法でも剣に特化しています。弓は得意ではないでしょう。聖者は無理では?」
ユアの入れてくれた紅茶に口をつけながら、つぶやいた。殿下は剣を振ってあたりを爆散させるような広域魔法が上手いかわりに、狭小な一点集中系の弓を使ったものは苦手だった。
「それはっ、がんばるから!」
頑張らなくてもあと7年もすれば、異世界から聖者が来るからいいです。って言いたくなった。
「殿下、人には、出来ることと出来ないことがございます。例えば僕が魔法をほとんど使えないように。それでいいんですよ」
笑った僕を、今度は泣きそうな目で見る殿下。ほんとやめてほしい、これだから子供は。
「お気持ち、うれしいです。僕は殿下と魔法について話し合えることが何より楽しいので、またお話お聞かせくださいね。どんなことでもお待ちしておりますよ。そして聖者様にも、殿下ならいつかお会いすることがあるかもしれません。その時は僕の話をしてみてくださいね」
二人が会うのは必須だろうから、その時に僕の印象が悪くなければいいな、と思った。
微笑む僕に、殿下は表情を改めた。
「それで、歴史の先生が言ったのだ。魔という言葉の意味をよく考えてと。魔は「殺すもの」という意味がある、ほかにも心の中の悪とか、希望や道を遮って邪魔するもの、とか。しかし、魔法にも魔はある、なんなら魔力魂も魔、だ。先生は【魔はあなたのそばにあり中にあるもの。隣人であり当人だ】と言ったのだ」
なんか哲学的だな、歴史の授業なのに何の話をしてるんだ。と思いつつ、殿下の声に耳を傾ける。
「だから魔というものは私たちそのもので、つまり、瘴気も人そのものなんだ。私を呪ったのは人、殺すものとは人。そう思ったら……うまく言えないが……私にとっての隣人はハルトライア、お前なのだ。ずっとそばにいたい、って思っている。そんなお前が体にある魔で、【つる】で苦しんで。私は、お前を救う方法が、世界の瘴気を、魔を、救う方法と同じなら、いくらでも頑張れる」
少し支離滅裂気味だったが、要するに、今日の歴史の授業で瘴気殲滅の儀の話を聞いたのだろう、と思った。瘴気は消滅させるしか救う道はないから。そして、最後の頑張るって、旅に出るってことだろ……ちょっとやばくね?
「殿下、そのお話、国王陛下にはされましたか?」
「え、いや、まだだ。知っているのはお前だけだ」
傍に控えているカシルには聞こえただろうがと殿下は笑う。
だが僕は笑っていられない。真面目な顔を作り、彼の星を混ぜたような青い瞳を見つめる。
「そのお話は、聞かなかったことにいたします。殿下も時期が来るまで絶対にお話になりませんよう、お願い致します」
「え、聞かなかったこと、って」
しょげて耳が垂れた犬みたいな雰囲気の殿下。だから、落ち込むなって。これから説明するから。
こんなこと知られたら王位継承の骨肉の争いが勃発する。どこまでまっすぐなんだよ殿下は。
確かに殿下はのちに旅を成功させ王太子となることは確実だ。しかし、原作では零が聖者であることがわかってから、瘴気殲滅の儀に進むことを決意したはずだ。今じゃない。
声をできる限り抑えて、殿下に伝えた。
「今のご発言は、殿下が王太子に立候補する、ということと同じです。ですが殿下には第一王子で14歳のルークフリクト王子殿下、第二王子で13歳のヨークフリクト王子殿下、お二人の兄殿下がいらっしゃいます。そのお二人と争う、ということです。立候補するならばそれぞれの派閥の貴族と闘争を、そして最悪暗殺といったことまで視野に入れないといけません。前回のカエルの呪いなんてかわいいものです。ですから、聞かなかったことにいたします。それを宣言するにはまだ時期があまりにも早すぎます。まだ9歳なのですよ、殿下は」
兄殿下の性格について僕はよく知らない。しかしあのカエルの呪いを想像するに、兄殿下もしくは取り巻きの悪徳レベルは高いだろう。
誠実さの塊みたいな殿下は、絶対生きてもらわないといけない。この先僕がもしゼロエン通りに死んでも世は続くのだから、カシルとユアを幸せにするためにも。
だから、今殿下に死なれるわけにはいかないんだ。
「そ、そうだな。わかった」
王位継承の乱勃発危機を理解した彼は、少々焦り顔で「でも、お前には、私の気持ちを知っていてほしい」と小さく呟いた。
「ありがとうございます。殿下、お願いがもう一つございます。 ですが、こちらは僕個人のお願いですので、断っていただいて構いません」
「何を水臭いことを! 私がお前の頼みを無下にすると思っているのか? お前は、……っ私の気持ちを知っているのに……好いた者からの頼みを断るなど、人ではないわ」
殿下は少し顔を赤らめて、僕を睨んだ。
おおう……
破壊力があり過ぎます殿下。あなたは、ご自身の顔面偏差値を理解していないようですね。
金髪瑠璃青の美少年の恥じらいを見て、倒れない僕がすごいと思う。
コホン、とひとつ咳をして真っ当な意識に戻す。
「申し訳ございません。ですが、このような体では殿下の婚約者が務まるはずもございません。それに、僕は結婚自体をしたいと思いません。どうか、ご容赦ください」
頭を下げれば、殿下は「もう、何度も聞いている。わかっている。ただのわがままだ、すまない」と誠実すぎる返答。
ああ、零よ、9歳のままでいいから今すぐ来てくれないかな。
心身ともに清らか美少年な殿下を放っておくのがかわいそうすぎるよ。
「で、頼みとは何だ?」
真面目に聞いてくれる殿下は、本当にどこまでも正しいお方だ。
「はい、僕のつるについて、調べていただける魔法研究者がいないか、と思いまして。この体のことを絶対に他言しない方でないといけません。僕にはそういう知り合いがいませんので、殿下にお願いをしてみようかと思い立ったのです」
「なんだ、そういうことか、なら今日話した歴史の先生はどうだ? 魔法史を研究されているが、魔法もとても得意な方だ。少々変わり者だが、口も堅い。私の先生をするくらいだ。そこはしっかりわきまえているよ」
いきなり見つかった。
「魔法史に詳しい方なら、僕のようなつるを持つ人間が過去にいたか調べてくださるかもしれません。ぜひお願いします」
「ハルトライアの役に立つならいくらでも。来週の今日に先生と会うから、その時良ければハルトライアも王城に来るといい。どうだ?」
「……いいえ、申し訳ございません。僕は王城にはいくことができません。殿下もご存じかと思いますが、僕のつるは、瘴気を取り込む性質がございます。王城に行くことは、命にかかわります」
魑魅魍魎のような人間がうずまく王城には瘴気も大量に渦巻いている。首まで【つる】に侵されてる僕がもしそれに触れてしまえば、一瞬で試合終了だ。
「す、すまない、そうであった。では、先生にはここに来ていただこう。詳細については決まり次第知らせることにする」
殿下は詳細は知らねども、瘴気に触れたら僕が倒れてしまうと思っているのだろう。
「ありがとうございます」
殿下はお優しいな。
零と幸せになってほしい。
僕はゼロエンの表紙を飾る16歳の殿下と寄り添う零の姿を思い出した。
そして彼らの背後にいる魔王の僕の姿まで。
ああならないように
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