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1章 思い出しました
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背中のちょうど心臓の辺りにそれはあった。植物のように芽吹いて、ゆっくり黒い【つる】を伸ばして僕の背中に広がっていった。その先端がついに腕の付け根まで来たのだ。
たった4年で【つる】が背中を超えたのは、5日前街へ出かけて瘴気の塊に触れてしまったことが原因だろう。おかげで前世の記憶が戻ったのだが。
町のはずれにあるお気に入りのパン屋に寄った後、馬車に乗り込もうと店を出たとき、路地から瘴気を全身にまとっておかしくなった人間が僕に激突したのだ。
ユアはお店にいた知り合いに声をかけられていて、カシルはお店でお金を払っていた。店の外に出たのが僕一人だったことが災いした。そうして倒れた僕を馬車に押し込み連れて帰ってくれたカシルとユアには感謝しかない。
高熱で倒れたときを思い出して体が震えた。あのままそこにいたら、僕の体は【つる】まみれになってしまっただろう。4歳で魔王とか詰みも詰みだ。
でもまだ詰んでない。
これからどうやって死を回避するか。それが最難問だ。
書きなぐったノートを凝視したとき、ドアからコンコンとノックの音が聞こえた。慌ててノートを引き出しに入れベッドに戻り、返事をする。
「はいれ」
「お加減はいかがですか? 辛くはございませんか? 大丈夫でしたらご入浴の準備が整いましたのでお入りになってください」
丁寧な返答とともに入ってきたカシルがそばまで来て、優しくおでこに手を当てる。その手は大きい。それに手のひらが鍛えられて固い。剣だこやらペンだこがある。実は元騎士らしい。今は60くらいの爺さんだけど、若いときは結構モテたんでは? と思った。背だって180近い。年の割に姿勢もいいから執事の燕尾服がよく似合っている。
手のひらだけでも優しい老執事なのに「熱はないようですね」とさらに優しく笑顔を見せてくれた。
でも彼の目の下のクマがひどいことに僕は気づいた。この5日間、カシルは僕の体に入ってきた瘴気を消そうと、僕に浄化魔法をかけ続けてくれたのだろう。彼は初級だけれど浄化魔法が使えるから。彼はこの屋敷の管理人そして僕の護衛で家庭教師でもあり、簡単な治療までしてくれるんだ。本当に老体に鞭打ってごめん。
「おふりょ、いく」
申し訳ない気持ちがいっぱいなまま、カタコトならぬ幼児語で答えた僕、頭で色々考えていても口がキチンと動かない。体はやっぱり幼児なのだ。ベッドから降りた僕にスッと出したカシル。そのしわの多く固い手を握りしめる。
ヨタヨタと歩く僕はまだ自分じゃ服も全部脱げないし体もキチンと洗えない。ご飯だって作れないし掃除もできないただの子供。カシルとユアがいないと死んでしまう。
しかし体は動かなくても考える時間はある。ゼロエンでは16歳で魔王モドキになるのだから、あと12年もある。
……がんばろう!
僕は握った手に更に力を込めた。
*****
寝て起きてご飯食べてを繰り返すこと2日、隠れてノートを書き続けた僕。そしてようやく体調も良くなり通常の生活に戻ったあと、まずはカシルとの勉強に精を出すことを一番とした。
なにがなんでも知識が必要だ。この世界の理を知らなければならない。僕の漫画の知識は中途半端だから、そこをできるだけ早く埋める。そして研究だ。瘴気を体から引き剥がすための。聖者の手を借りず自分でできれば生き伸びることができるかもしれない。
すでに文字を習い、絵本程度のものが読めるようになっているから、カシルに僕は訴えた。
「もっとほん、ひょみたい」
少し驚いたように目を開いたカシルは、一度瞬きをした後ニコリと微笑んだ。黒縁メガネの奥の瞳がくしゃと見えなくなる。
「ハルトライア様は、本当に良い子ですね」
「ほん、ひょむ、よいこ?」
カシルはちょっと褒めすぎだろ、てかまだ読み始めてもないし。
幼児だからうまく言葉が言えないが首を傾げた僕に「ええ、知らないことを知ろうとする子は良い子ですよ」と更に微笑んで頭をなでる。
「一階の奥に図書室がございますので、これからご案内いたしますね。蔵書数が少ないので、定期的に本家と入れ替えしましょう。たくさん読んでくださいね。でも字の練習が先ですよ」と話してくれた。
「やたっ、ひょむひょむ、もちをんえんしゅうすうから、いいよね」
笑って椅子から立ち上がってカシルの足にギュッとしがみつく。カシルは僕の頭を両手でナデナデした。ゴワついた短い赤い髪なんて手触り最悪の場合だろうに良く触るな、なんて思ったが、気持ちいいからされるままにする。
腕から伝わるカシルの足はとても堅くて少しおどろいた。還暦くらいの歳だと思うがしっかり鍛えられている。やはり元騎士だからか。護衛も兼ねてるのだし当たり前か。しかしいつまでも甘えるのはご法度だ。早く僕も剣の腕を磨き逆に僕が守らないと。
守らないと……?
そこまで考えて気付いた。
「しょうか!」
僕は死にたくない、そして、なにより二人を守りたい。そう思ったら、もっとやる気が湧いてきた。前世では親孝行する前に死んでしまった。今世はそうならない。今から頑張る。
「ハルトライア様?」
いきなり大声をあげたから驚いたカシルが慌ててしゃがみ僕の肩にそっと両手をおいて顔をじっと見つめてきた。
「どうなされたのです? なにかお困りごとや心配ごとがございますか?」
「あ……ぼく、カシリュをまもゆよ。しあわせにすゆ、だかあべんきょうすりゅ」
やっぱり上手く言えない。だが気持ちは伝わったのだろう。カシルは破顔した。目尻に刻まれたシワが優しい。
「ハルトライア様、カシルは本当に嬉しゅうございます。では、ハルトライア様が私を守ってくださるまで、私がハルトライア様をお守りいたしますね」
「うん、すぐかわゆ」
「ふふ、そんなすぐになど。私の幸せを思ってくださるなら、最低10年交代でお願い致しますね」
10年なんてカシルが70を超えてしまう。それは無理と頭をぶんぶん横に振った。
「っめ、だめっ、おそいっ」
「大丈夫でございますよ。カシルは毎日1時間のランニングと3時間の鍛錬を欠かしておりません。その辺のごろつきなど1秒もかからず始末いたします。なので10年安心してお任せください」
「えっ!?」
おじいちゃんマジですかっ! 驚きに口をパクパクさせた僕。足が固い理由がすぐ判明した。
「ええ、ですから交代はあなたの騎士である私を倒してから、でお願いたしますね」
また頭をよしよしとされて、さらに抱きしめられた。
「さあ、図書室に参りましょう、ハルトライア様」
優しい声と大きな体で僕を包んでくれる。おじいちゃん騎士マジすごい。ときめいてしまったじゃないか。このまま永遠に守られてしまいたい。
だめだだめだ。僕が守るんだ。僕は悪役令息でしかもラスボス。鍛えれば鍛えるほどきっと強くなれるはず。この10年あれば。いや、10年では遅い。5年後だ。5年後の9歳の時、確か第3王子ジークと僕は婚約する。
それまでに持てる時間全てを勉強と鍛錬に使って、なんとかすれば婚約せずにいられるかもしれない。背中の【つる】も瘴気に触れなければ大きくならないから、瘴気まとった人間が突進してくる街に出なければいい。そして僕が魔王にならなければ、カシルとユアは幸せに暮らせるはず。大丈夫、なんとかなる!
……僕の家族だ、何が何でも守る。
僕は決意を胸にカシルをぎゅうっと抱き返した。
たった4年で【つる】が背中を超えたのは、5日前街へ出かけて瘴気の塊に触れてしまったことが原因だろう。おかげで前世の記憶が戻ったのだが。
町のはずれにあるお気に入りのパン屋に寄った後、馬車に乗り込もうと店を出たとき、路地から瘴気を全身にまとっておかしくなった人間が僕に激突したのだ。
ユアはお店にいた知り合いに声をかけられていて、カシルはお店でお金を払っていた。店の外に出たのが僕一人だったことが災いした。そうして倒れた僕を馬車に押し込み連れて帰ってくれたカシルとユアには感謝しかない。
高熱で倒れたときを思い出して体が震えた。あのままそこにいたら、僕の体は【つる】まみれになってしまっただろう。4歳で魔王とか詰みも詰みだ。
でもまだ詰んでない。
これからどうやって死を回避するか。それが最難問だ。
書きなぐったノートを凝視したとき、ドアからコンコンとノックの音が聞こえた。慌ててノートを引き出しに入れベッドに戻り、返事をする。
「はいれ」
「お加減はいかがですか? 辛くはございませんか? 大丈夫でしたらご入浴の準備が整いましたのでお入りになってください」
丁寧な返答とともに入ってきたカシルがそばまで来て、優しくおでこに手を当てる。その手は大きい。それに手のひらが鍛えられて固い。剣だこやらペンだこがある。実は元騎士らしい。今は60くらいの爺さんだけど、若いときは結構モテたんでは? と思った。背だって180近い。年の割に姿勢もいいから執事の燕尾服がよく似合っている。
手のひらだけでも優しい老執事なのに「熱はないようですね」とさらに優しく笑顔を見せてくれた。
でも彼の目の下のクマがひどいことに僕は気づいた。この5日間、カシルは僕の体に入ってきた瘴気を消そうと、僕に浄化魔法をかけ続けてくれたのだろう。彼は初級だけれど浄化魔法が使えるから。彼はこの屋敷の管理人そして僕の護衛で家庭教師でもあり、簡単な治療までしてくれるんだ。本当に老体に鞭打ってごめん。
「おふりょ、いく」
申し訳ない気持ちがいっぱいなまま、カタコトならぬ幼児語で答えた僕、頭で色々考えていても口がキチンと動かない。体はやっぱり幼児なのだ。ベッドから降りた僕にスッと出したカシル。そのしわの多く固い手を握りしめる。
ヨタヨタと歩く僕はまだ自分じゃ服も全部脱げないし体もキチンと洗えない。ご飯だって作れないし掃除もできないただの子供。カシルとユアがいないと死んでしまう。
しかし体は動かなくても考える時間はある。ゼロエンでは16歳で魔王モドキになるのだから、あと12年もある。
……がんばろう!
僕は握った手に更に力を込めた。
*****
寝て起きてご飯食べてを繰り返すこと2日、隠れてノートを書き続けた僕。そしてようやく体調も良くなり通常の生活に戻ったあと、まずはカシルとの勉強に精を出すことを一番とした。
なにがなんでも知識が必要だ。この世界の理を知らなければならない。僕の漫画の知識は中途半端だから、そこをできるだけ早く埋める。そして研究だ。瘴気を体から引き剥がすための。聖者の手を借りず自分でできれば生き伸びることができるかもしれない。
すでに文字を習い、絵本程度のものが読めるようになっているから、カシルに僕は訴えた。
「もっとほん、ひょみたい」
少し驚いたように目を開いたカシルは、一度瞬きをした後ニコリと微笑んだ。黒縁メガネの奥の瞳がくしゃと見えなくなる。
「ハルトライア様は、本当に良い子ですね」
「ほん、ひょむ、よいこ?」
カシルはちょっと褒めすぎだろ、てかまだ読み始めてもないし。
幼児だからうまく言葉が言えないが首を傾げた僕に「ええ、知らないことを知ろうとする子は良い子ですよ」と更に微笑んで頭をなでる。
「一階の奥に図書室がございますので、これからご案内いたしますね。蔵書数が少ないので、定期的に本家と入れ替えしましょう。たくさん読んでくださいね。でも字の練習が先ですよ」と話してくれた。
「やたっ、ひょむひょむ、もちをんえんしゅうすうから、いいよね」
笑って椅子から立ち上がってカシルの足にギュッとしがみつく。カシルは僕の頭を両手でナデナデした。ゴワついた短い赤い髪なんて手触り最悪の場合だろうに良く触るな、なんて思ったが、気持ちいいからされるままにする。
腕から伝わるカシルの足はとても堅くて少しおどろいた。還暦くらいの歳だと思うがしっかり鍛えられている。やはり元騎士だからか。護衛も兼ねてるのだし当たり前か。しかしいつまでも甘えるのはご法度だ。早く僕も剣の腕を磨き逆に僕が守らないと。
守らないと……?
そこまで考えて気付いた。
「しょうか!」
僕は死にたくない、そして、なにより二人を守りたい。そう思ったら、もっとやる気が湧いてきた。前世では親孝行する前に死んでしまった。今世はそうならない。今から頑張る。
「ハルトライア様?」
いきなり大声をあげたから驚いたカシルが慌ててしゃがみ僕の肩にそっと両手をおいて顔をじっと見つめてきた。
「どうなされたのです? なにかお困りごとや心配ごとがございますか?」
「あ……ぼく、カシリュをまもゆよ。しあわせにすゆ、だかあべんきょうすりゅ」
やっぱり上手く言えない。だが気持ちは伝わったのだろう。カシルは破顔した。目尻に刻まれたシワが優しい。
「ハルトライア様、カシルは本当に嬉しゅうございます。では、ハルトライア様が私を守ってくださるまで、私がハルトライア様をお守りいたしますね」
「うん、すぐかわゆ」
「ふふ、そんなすぐになど。私の幸せを思ってくださるなら、最低10年交代でお願い致しますね」
10年なんてカシルが70を超えてしまう。それは無理と頭をぶんぶん横に振った。
「っめ、だめっ、おそいっ」
「大丈夫でございますよ。カシルは毎日1時間のランニングと3時間の鍛錬を欠かしておりません。その辺のごろつきなど1秒もかからず始末いたします。なので10年安心してお任せください」
「えっ!?」
おじいちゃんマジですかっ! 驚きに口をパクパクさせた僕。足が固い理由がすぐ判明した。
「ええ、ですから交代はあなたの騎士である私を倒してから、でお願いたしますね」
また頭をよしよしとされて、さらに抱きしめられた。
「さあ、図書室に参りましょう、ハルトライア様」
優しい声と大きな体で僕を包んでくれる。おじいちゃん騎士マジすごい。ときめいてしまったじゃないか。このまま永遠に守られてしまいたい。
だめだだめだ。僕が守るんだ。僕は悪役令息でしかもラスボス。鍛えれば鍛えるほどきっと強くなれるはず。この10年あれば。いや、10年では遅い。5年後だ。5年後の9歳の時、確か第3王子ジークと僕は婚約する。
それまでに持てる時間全てを勉強と鍛錬に使って、なんとかすれば婚約せずにいられるかもしれない。背中の【つる】も瘴気に触れなければ大きくならないから、瘴気まとった人間が突進してくる街に出なければいい。そして僕が魔王にならなければ、カシルとユアは幸せに暮らせるはず。大丈夫、なんとかなる!
……僕の家族だ、何が何でも守る。
僕は決意を胸にカシルをぎゅうっと抱き返した。
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