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衝撃
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鬱蒼と生い茂る森の中をレヴェーナとミランダが駆け抜ける。本来なら多くの魔物たちが出てくるはずなのだが、その気配すら全くない。
「これは………さすがに驚いた。森の中にいる奴等が恐怖のあまり立ち竦んでいる。これはまずお目にかかれないぞ!!」
「喜んでいる場合ですか。それだけとんでもないことが中心で起こっているということです。このレベルとなると私は加勢できそうもありません。」
「安心しろ。最初から私一人で闘うつもりだ。」
そんな話をしているうちに目的地へと着いた。そのとき目の前に広がる光景に彼女らは揃って驚愕した。
「なぜ………あんな子供が地龍と対等に渡り合っている?」
そう、地龍と対峙するのはまだ6歳ほどの黒髪黒目の少年である。ただ、その形相は獣と変わらない。いや、むしろそこらの獣よりも野生染みている。そして四足歩行で移動し、全身には黒い電気を纏っている。それにも関わらず電撃特有の音が一切聞こえてこない。しかし、殺傷性はあるようで龍種の中でも最高硬度を持つ地龍の皮膚に傷をつけていた。ちなみにこの光景を見たミランダに至っては開いた口が塞がらないまま立ち竦んでいる。
そうやって彼女らが茫然としているうちに決着は着こうとしていた。地龍はその少年からの足への徹底的な連続攻撃によりその場から動けなくなっていた。そこにその少年が大技を叩き込もうとしている。
「あれはまずい!ミランダ一旦避けるぞ!!」
「えっ!?はっ、はい!!」
一瞬で危険性を悟ったレヴェーナと、彼女の一声で正気を取り戻したミランダがその場から離れる。離れざるをえない状況をつくった少年は地龍の真上まで空を駆けるように飛び、滞空したまま大きく口を開く。するとその前に黒い玉が生成された。そして、一吠えした途端、黒い玉から極太のレーザーが放出された。
これによって起こった衝撃波と砂埃によって視界が遮られる。そして、それらが晴れたあと見えたのは胴体部分に大きな風穴が空いた地龍とそれを見下ろす少年の姿だった。
「これは………さすがに驚いた。森の中にいる奴等が恐怖のあまり立ち竦んでいる。これはまずお目にかかれないぞ!!」
「喜んでいる場合ですか。それだけとんでもないことが中心で起こっているということです。このレベルとなると私は加勢できそうもありません。」
「安心しろ。最初から私一人で闘うつもりだ。」
そんな話をしているうちに目的地へと着いた。そのとき目の前に広がる光景に彼女らは揃って驚愕した。
「なぜ………あんな子供が地龍と対等に渡り合っている?」
そう、地龍と対峙するのはまだ6歳ほどの黒髪黒目の少年である。ただ、その形相は獣と変わらない。いや、むしろそこらの獣よりも野生染みている。そして四足歩行で移動し、全身には黒い電気を纏っている。それにも関わらず電撃特有の音が一切聞こえてこない。しかし、殺傷性はあるようで龍種の中でも最高硬度を持つ地龍の皮膚に傷をつけていた。ちなみにこの光景を見たミランダに至っては開いた口が塞がらないまま立ち竦んでいる。
そうやって彼女らが茫然としているうちに決着は着こうとしていた。地龍はその少年からの足への徹底的な連続攻撃によりその場から動けなくなっていた。そこにその少年が大技を叩き込もうとしている。
「あれはまずい!ミランダ一旦避けるぞ!!」
「えっ!?はっ、はい!!」
一瞬で危険性を悟ったレヴェーナと、彼女の一声で正気を取り戻したミランダがその場から離れる。離れざるをえない状況をつくった少年は地龍の真上まで空を駆けるように飛び、滞空したまま大きく口を開く。するとその前に黒い玉が生成された。そして、一吠えした途端、黒い玉から極太のレーザーが放出された。
これによって起こった衝撃波と砂埃によって視界が遮られる。そして、それらが晴れたあと見えたのは胴体部分に大きな風穴が空いた地龍とそれを見下ろす少年の姿だった。
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