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秋の香り
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雨上がりの澄んだ青空を見上げると、何だか心が洗われるようです。
朝晩はすっかり涼しくなり、どこからか聞こえてくる秋の虫の声に耳を傾けるのが最近の楽しみになっています。
午前11時。
火にかけた土鍋がクツクツと音をたてているのを聞きながら、窓辺のテーブルで珈琲を飲んでいます。
葉子さんは、街へお買い物に行ってしまいました。
「あら、あれは彼岸花かしら。綺麗ねぇ」
窓から見える田んぼに、朱色の彼岸花が咲いています。
私の言葉に誘われるようにして、ぽんすけが足元にやって来ました。
「ぽんすけと二人でお店に居ると、最初の頃に戻ったみたいね。あの頃は、こんなにお客様に来て貰えるなんて思ってもみなかったわ・・・今日は誰かいらっしゃるかしら」
ぽんすけの顎をよしよしと撫でてやると、目を細めて気持ち良さそうな表情になりました。
「ふふっ。あなたももう、立派な看板娘ね。いつもありがとう」
そう言ったのと同時に、ぽんすけが何かに気が付いたように立ち上がり、食堂の玄関に駆けていきました。
「どうしたの?・・・あら、あなたは」
「どうも、こんにちは」
やって来たのは、日下部 修司さんでした。
「こちらでの生活も1週間くらいでしょうか?いかがですか?何か困ったことや、足りないものはありませんか?」
日下部さんは、私がさっきまで居た窓辺のテーブルに座りました。
「毎日楽しいですよ。栗原さんも色々助けてくださいますし、家具なんかも色々譲って下さったので大丈夫です。この前は、河田さんも食事に誘ってくれたんです。夕飯食べにおいでって。橘さんご夫婦もお米を分けてくださって。本当に皆さん、良くしてくれて感謝しきれません」
日下部さんは湯呑みに口を付け、小さく「あぁ、美味しい」と仰いました。
「それは良かったです。私にも出来ることがあれば仰ってくださいね」
「ありがとうございます。あ、そうだ」
彼は上着のポケットからデジタルカメラを取りだし、「これ、見てください」と私に手招きをしました。
「あら、白い彼岸花ですか。凄く綺麗・・・」
儚げな雰囲気の、美しい白い彼岸花が沢山咲いている写真でした。
「珍しいでしょう。家の2階から、朱い彼岸花が咲いているのが見えたので行ってみたら、中にちらほらと白いのが混ざっていて。思わず沢山撮っちゃいましたよ」
日下部さんはデジカメの写真を何枚も見せてくださいました。
「良かったら、一緒に見に行きませんか?途中、キンモクセイも咲いていましたし。あ・・・お店を留守には出来ないか」
「んー・・・私も見たいですし、少しだけ。お店の前に紙を貼っていきますから大丈夫でしょう」
私は紙に大きめの字で、お店にいらしたお客様向けのメッセージを書いて、食堂のドアに貼っておきました。
【申し訳ありませんが、少し外出しております。12時には戻ります。食堂でお待ちいただいても構いません。 桜井ハル】
「ぽんすけ、少しだけお留守番お願いね」
店先に座るぽんすけにそう伝えてから、日下部さんと一緒に食堂を後にしました。
静かな土手沿いの道を歩いていると、ふわりと甘い香りが漂ってきました。
「ほらハルさん、これですよ」
「まぁ、本当!」
日下部さんの隣に、オレンジ色の愛らしい小さな花を沢山付けた木が立っていました。
キンモクセイの香りは、どこか懐かしい気持ちにもさせてくれます。
「僕はね、キンモクセイが大好きなんですよ。花言葉ってご存知ですか?」
「えっと・・・初恋、だったかしら」
「ははっ。流石ですね。そうです、初恋です。僕にとっては、学生の頃から付き合っていた妻との想い出の香りなんですよ」
日下部さんは優しい笑顔で、懐かしむようにキンモクセイを見つめて言いました。
「学生のときの通学路にあって、秋になると毎年満開になっていたんですよ。妻と一緒に歩いた3年間を思い出すんです。妻は52歳で亡くなって。暫くは、この香りが辛く感じたこともありましたが、時が過ぎた今では、大切な思い出の木なんです」
日下部さんはこちらを振り向いて、恥ずかしそうに「すみませんね、行きましょうか」と再び歩き始めました。
田んぼに挟まれた道には、道沿いに朱色の妖しい雰囲気にも感じられる彼岸花が咲いています。
少し歩くと、日下部さんが足を止めて、沢山の彼岸花の中を指差しました。
「白い彼岸花・・・!本当に綺麗ですねぇ」
そこには神秘的な白い彼岸花が数本、朱い彼岸花の中に咲いていました。
「彼岸花ってあの世の花とも言われてるんですよね?毒があったり、何だか不吉な植物ですが、何故か魅力もあって。不思議ですよね」
日下部さんはそう言って、彼岸花の前にしゃがみこみました。
確かに彼岸花には悲しい花言葉もあり、地獄花や死人花と呼ばれたりします。
静かな秋の空気と相まって、風に揺られる彼岸花は妖しく切なく、不思議な雰囲気をまとっています。
私たちは暫く静かに花を見ていました。
「そろそろ、お客様も来てしまうかもしれませんね。連れ出してすみませんでした。戻りましょうか」
「いえ、私もとても楽しかったですよ。良かったら、食堂でお昼ごはんにしませんか?」
私が言うと「もちろん、そのつもりですよ」と、日下部さんは笑いながら言いました。
「ハルさんは、お一人で食堂を始められたんですか?ご家族は?」
食堂に戻る途中、日下部さんが尋ねました。
「一人ですよ。主人も娘も亡くなってしまったので。もう随分前の事ですけど」
彼は「そうでしたか・・・」と申し訳なさそうに言いました。
「日下部さんは、白い彼岸花の花言葉ってご存知ですか?」
「え?」
もう少しで食堂につく頃、私がそう尋ねました。
「また会う日を楽しみに。想うは貴方ひとり。それが白い彼岸花の花言葉なんですよ」
日下部さんは少し驚いた様子で、それから「そう、ですか」と田んぼの向こうに見える彼岸花を見つめました。
「また会う日・・・ですか。不思議な花ですね」
「ハルさんを誘って良かった」と、笑顔を見せてくださいました。
パチッパチッと美味しい音をたてて、網の上で鮭が焼けていきます。
塩で味付けした鮭が、綺麗なオレンジに色付いたら、身をほぐしていきます。
ふっくらした鮭の身を、炊きたてのごはんで優しく包んで、おにぎりに。
そうしているうちに、今日の旬のお料理ができたようです。
食材はイネ科に分類される、秋の味覚。マコモダケ。
シンプルに素焼きにしました。
皮を剥いて、じっくり焼いたマコモダケは、塩を振ります。
筍に似た食感のそれは、火の通り加減でホクホクにもなり、ほんのりトウモロコシの様な甘味もあります。
今日は具沢山のお味噌汁を。
トロリと柔らかい里芋と、大根。人参も加えて彩りを足してみました。
油揚げもプラスして、コクも増します。
煮干しのお出汁に、ほんのり甘い田舎味噌を溶いて、出来上がりです。
今日も食堂は、優しい香りに満たされています。
「マコモダケですか。見るのも食べるのも初めてですが、美味しいですね。シンプルで、素朴だからこそ飽きない味だ」
日下部さんは、すっかり気に入ってくださったようで、マコモダケはあっという間に無くなりました。
窓の外を眺めながら、お味噌汁を飲んで、おにぎりをひとくち。
「うん。美味しい。お店の雰囲気とお料理とで、とてもホッとします」
そんな静かな食事風景を楽しみながら、私はキッチンの丸椅子に腰掛けて、珈琲を飲んでいました。
「ハルさん、ごちそうさまでした。またちょくちょく食事に来ます」
「えぇ、いつでもいらしてくださいな。お洒落でもないし、何もないお店ですけど、美味しい食材はありますから」
日下部さんは「いやいや」と首を横に振ります。
「ここには人を幸せにする空気があります。ハルさんの人柄ですよ。きっと。また綺麗なものが咲いていたら、お誘いしても良いですか?植物の事も教えて頂けて、勉強になります」
「私で宜しければ、また声をかけてくださいな」
午後1時30分。
それから日下部さんは、笑顔で「本当にありがとうございました」と頭を下げ、ぽんすけを撫でてから帰っていかれました。
「あ、ハルさん。昼に来たけど留守だったみたいだから。マコモダケ、誰かお客さんに食べてもらえたかしら?」
後片付けをしていると、橘さんの奥様がいらっしゃいました。
「えぇ、少し前までいらっしゃった日下部さんにお出ししましたよ。美味しいとおっしゃっていました」
「それは良かったわ。あまり馴染みのない食べ物だろうから少し心配してたのよ」
橘さんは安心したよう言うと、テーブルにつきました。
「もし良かったら私にもお料理貰えるかしら?タッパーにも詰めて貰える?主人にも持って帰りたくて」
「はい。少しお待ちくださいね」
マコモダケの素焼きで、食堂には芳ばしい香りが漂い、作っている私もお腹が空きます。
白い彼岸花の花言葉は、また会う日を楽しみに。
今はもう会うことの出来ない、大切な人。
貴方に会った日に、この食堂での幸せな日々を沢山話せるように。
「お待たせしました」
「いつ来ても本当に美味しそうだねぇ」
お客様を笑顔にできるよう、頑張ろうと思います。
朝晩はすっかり涼しくなり、どこからか聞こえてくる秋の虫の声に耳を傾けるのが最近の楽しみになっています。
午前11時。
火にかけた土鍋がクツクツと音をたてているのを聞きながら、窓辺のテーブルで珈琲を飲んでいます。
葉子さんは、街へお買い物に行ってしまいました。
「あら、あれは彼岸花かしら。綺麗ねぇ」
窓から見える田んぼに、朱色の彼岸花が咲いています。
私の言葉に誘われるようにして、ぽんすけが足元にやって来ました。
「ぽんすけと二人でお店に居ると、最初の頃に戻ったみたいね。あの頃は、こんなにお客様に来て貰えるなんて思ってもみなかったわ・・・今日は誰かいらっしゃるかしら」
ぽんすけの顎をよしよしと撫でてやると、目を細めて気持ち良さそうな表情になりました。
「ふふっ。あなたももう、立派な看板娘ね。いつもありがとう」
そう言ったのと同時に、ぽんすけが何かに気が付いたように立ち上がり、食堂の玄関に駆けていきました。
「どうしたの?・・・あら、あなたは」
「どうも、こんにちは」
やって来たのは、日下部 修司さんでした。
「こちらでの生活も1週間くらいでしょうか?いかがですか?何か困ったことや、足りないものはありませんか?」
日下部さんは、私がさっきまで居た窓辺のテーブルに座りました。
「毎日楽しいですよ。栗原さんも色々助けてくださいますし、家具なんかも色々譲って下さったので大丈夫です。この前は、河田さんも食事に誘ってくれたんです。夕飯食べにおいでって。橘さんご夫婦もお米を分けてくださって。本当に皆さん、良くしてくれて感謝しきれません」
日下部さんは湯呑みに口を付け、小さく「あぁ、美味しい」と仰いました。
「それは良かったです。私にも出来ることがあれば仰ってくださいね」
「ありがとうございます。あ、そうだ」
彼は上着のポケットからデジタルカメラを取りだし、「これ、見てください」と私に手招きをしました。
「あら、白い彼岸花ですか。凄く綺麗・・・」
儚げな雰囲気の、美しい白い彼岸花が沢山咲いている写真でした。
「珍しいでしょう。家の2階から、朱い彼岸花が咲いているのが見えたので行ってみたら、中にちらほらと白いのが混ざっていて。思わず沢山撮っちゃいましたよ」
日下部さんはデジカメの写真を何枚も見せてくださいました。
「良かったら、一緒に見に行きませんか?途中、キンモクセイも咲いていましたし。あ・・・お店を留守には出来ないか」
「んー・・・私も見たいですし、少しだけ。お店の前に紙を貼っていきますから大丈夫でしょう」
私は紙に大きめの字で、お店にいらしたお客様向けのメッセージを書いて、食堂のドアに貼っておきました。
【申し訳ありませんが、少し外出しております。12時には戻ります。食堂でお待ちいただいても構いません。 桜井ハル】
「ぽんすけ、少しだけお留守番お願いね」
店先に座るぽんすけにそう伝えてから、日下部さんと一緒に食堂を後にしました。
静かな土手沿いの道を歩いていると、ふわりと甘い香りが漂ってきました。
「ほらハルさん、これですよ」
「まぁ、本当!」
日下部さんの隣に、オレンジ色の愛らしい小さな花を沢山付けた木が立っていました。
キンモクセイの香りは、どこか懐かしい気持ちにもさせてくれます。
「僕はね、キンモクセイが大好きなんですよ。花言葉ってご存知ですか?」
「えっと・・・初恋、だったかしら」
「ははっ。流石ですね。そうです、初恋です。僕にとっては、学生の頃から付き合っていた妻との想い出の香りなんですよ」
日下部さんは優しい笑顔で、懐かしむようにキンモクセイを見つめて言いました。
「学生のときの通学路にあって、秋になると毎年満開になっていたんですよ。妻と一緒に歩いた3年間を思い出すんです。妻は52歳で亡くなって。暫くは、この香りが辛く感じたこともありましたが、時が過ぎた今では、大切な思い出の木なんです」
日下部さんはこちらを振り向いて、恥ずかしそうに「すみませんね、行きましょうか」と再び歩き始めました。
田んぼに挟まれた道には、道沿いに朱色の妖しい雰囲気にも感じられる彼岸花が咲いています。
少し歩くと、日下部さんが足を止めて、沢山の彼岸花の中を指差しました。
「白い彼岸花・・・!本当に綺麗ですねぇ」
そこには神秘的な白い彼岸花が数本、朱い彼岸花の中に咲いていました。
「彼岸花ってあの世の花とも言われてるんですよね?毒があったり、何だか不吉な植物ですが、何故か魅力もあって。不思議ですよね」
日下部さんはそう言って、彼岸花の前にしゃがみこみました。
確かに彼岸花には悲しい花言葉もあり、地獄花や死人花と呼ばれたりします。
静かな秋の空気と相まって、風に揺られる彼岸花は妖しく切なく、不思議な雰囲気をまとっています。
私たちは暫く静かに花を見ていました。
「そろそろ、お客様も来てしまうかもしれませんね。連れ出してすみませんでした。戻りましょうか」
「いえ、私もとても楽しかったですよ。良かったら、食堂でお昼ごはんにしませんか?」
私が言うと「もちろん、そのつもりですよ」と、日下部さんは笑いながら言いました。
「ハルさんは、お一人で食堂を始められたんですか?ご家族は?」
食堂に戻る途中、日下部さんが尋ねました。
「一人ですよ。主人も娘も亡くなってしまったので。もう随分前の事ですけど」
彼は「そうでしたか・・・」と申し訳なさそうに言いました。
「日下部さんは、白い彼岸花の花言葉ってご存知ですか?」
「え?」
もう少しで食堂につく頃、私がそう尋ねました。
「また会う日を楽しみに。想うは貴方ひとり。それが白い彼岸花の花言葉なんですよ」
日下部さんは少し驚いた様子で、それから「そう、ですか」と田んぼの向こうに見える彼岸花を見つめました。
「また会う日・・・ですか。不思議な花ですね」
「ハルさんを誘って良かった」と、笑顔を見せてくださいました。
パチッパチッと美味しい音をたてて、網の上で鮭が焼けていきます。
塩で味付けした鮭が、綺麗なオレンジに色付いたら、身をほぐしていきます。
ふっくらした鮭の身を、炊きたてのごはんで優しく包んで、おにぎりに。
そうしているうちに、今日の旬のお料理ができたようです。
食材はイネ科に分類される、秋の味覚。マコモダケ。
シンプルに素焼きにしました。
皮を剥いて、じっくり焼いたマコモダケは、塩を振ります。
筍に似た食感のそれは、火の通り加減でホクホクにもなり、ほんのりトウモロコシの様な甘味もあります。
今日は具沢山のお味噌汁を。
トロリと柔らかい里芋と、大根。人参も加えて彩りを足してみました。
油揚げもプラスして、コクも増します。
煮干しのお出汁に、ほんのり甘い田舎味噌を溶いて、出来上がりです。
今日も食堂は、優しい香りに満たされています。
「マコモダケですか。見るのも食べるのも初めてですが、美味しいですね。シンプルで、素朴だからこそ飽きない味だ」
日下部さんは、すっかり気に入ってくださったようで、マコモダケはあっという間に無くなりました。
窓の外を眺めながら、お味噌汁を飲んで、おにぎりをひとくち。
「うん。美味しい。お店の雰囲気とお料理とで、とてもホッとします」
そんな静かな食事風景を楽しみながら、私はキッチンの丸椅子に腰掛けて、珈琲を飲んでいました。
「ハルさん、ごちそうさまでした。またちょくちょく食事に来ます」
「えぇ、いつでもいらしてくださいな。お洒落でもないし、何もないお店ですけど、美味しい食材はありますから」
日下部さんは「いやいや」と首を横に振ります。
「ここには人を幸せにする空気があります。ハルさんの人柄ですよ。きっと。また綺麗なものが咲いていたら、お誘いしても良いですか?植物の事も教えて頂けて、勉強になります」
「私で宜しければ、また声をかけてくださいな」
午後1時30分。
それから日下部さんは、笑顔で「本当にありがとうございました」と頭を下げ、ぽんすけを撫でてから帰っていかれました。
「あ、ハルさん。昼に来たけど留守だったみたいだから。マコモダケ、誰かお客さんに食べてもらえたかしら?」
後片付けをしていると、橘さんの奥様がいらっしゃいました。
「えぇ、少し前までいらっしゃった日下部さんにお出ししましたよ。美味しいとおっしゃっていました」
「それは良かったわ。あまり馴染みのない食べ物だろうから少し心配してたのよ」
橘さんは安心したよう言うと、テーブルにつきました。
「もし良かったら私にもお料理貰えるかしら?タッパーにも詰めて貰える?主人にも持って帰りたくて」
「はい。少しお待ちくださいね」
マコモダケの素焼きで、食堂には芳ばしい香りが漂い、作っている私もお腹が空きます。
白い彼岸花の花言葉は、また会う日を楽しみに。
今はもう会うことの出来ない、大切な人。
貴方に会った日に、この食堂での幸せな日々を沢山話せるように。
「お待たせしました」
「いつ来ても本当に美味しそうだねぇ」
お客様を笑顔にできるよう、頑張ろうと思います。
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