デルモニア紀行

富浦伝十郎

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グリュン大森林

PA連携

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 ヨーコの帰巣収納の合図は ”ホーム” になったw 
アシスタントエージェントは基本、主の指示に従うが 意見を訊けば独自の意見を述べて来る。
TFのエージェントが備える情勢評価機能リスクマネージメントは時に使用者の指示に反するメッセージを発する場合すらあり、それで様々な災難を逃れた者は少なくないと云われる。
その全てを受け継いだというアシスタントの意見は可及的に尊重していく心算だ。
 ・・俺としてもさっきのはネタ半分だったしな。( 半分はマジだったけど ) 

 ちなみに収納状態から顕現させる呼び出し時は  ”アウト狐形態”   と ”  カモンヨーコ”だ。
収納・顕現・憑依・解除の他にも、二人での連携機動を多数定めた。
名付けてプレイヤー/アシスタント連携共闘  ≒  コンビネーションバトル。
現状では間違いなく俺達が世界最強だ。 ・・・俺達しかいないからなw 

  ”合図” は声だけではない。 様々な身体動作ボディアクションでも指示を"やりとり"出来る。
( ヨーコはそういう多種の約束動作を忘れたり取り違えたりしないから助かる )



 ”コンビバトル” は紛うこと無き新分野だ。
人型時のアシスタントは主のLvと全スキルを人間に適用した状態になる。
プレミアム・レギュラークラスなら同能力の相方と一人分のHPを分け合う形、
俺のようなエコノミーなら相方の戦闘力は落ちるがHPをチャージしてやれる。
上手く連携すれば戦力を倍以上にすることも出来るが、
連携が不味ければリスクが倍以上になってしまう。
( ゲーマー的にはややマニアックに振れ過ぎな印象も拭えない )

 ・・まあそれは ある程度以上のレベル同士での PvP だったらの話だからな。
プレイヤーのレベルに見合ったクエストや対モンスター戦でなら有用だろう。
誰だって数を熟せばある程度は上手くなるものだしな。

 しかし ”不意打ち” や ”疾駆” をカンストし、”投石”まで持ってる奴なんてレベルがいくつだろうが、 俺だったら相手にしたくないわ。 怖ぇよw
それがコンビで襲って来るなんて "悪夢" じゃないの。
( ああ、”俺” で良かった~ )



「あ そうだ、ヨーコ」
連携機動の確認が一区切りついたところで俺はある事を思い出した。
「なんでしょう」
心なしかヨーコはFQの装備が板に付いて来た感じがする。

「お前、デリドールで ”タダ食い” して回ってたんだって ? 」









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