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第一章 始まりの館
Chapter113 栗の木ニワトリ園
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みんなが教会に行くのと同時に、カシアンは馬に乗って川向こうの養鶏場を目指す。
テムドーラ川に着くと、橋を目指す。
魚市場を超えた先に大きな跳ね橋があるのだ。
橋を渡ると、住宅街に入る。
しばらく馬を走らせると森に変わって田畑が広がる。
広い田畑の先に丘があり、放牧地に牛や羊が見られるようになる。
「確かこの辺りだが…」
この辺に放牧地の丘が3つあり、その隣にある筈なのだ。
羊飼いに道を尋ねると道が一つ違ったようで、カシアンは来た道を一度戻って分かれ道を右に行く。
〈ここら辺は迷いやすいな…〉
丘を越えると、大きな栗の木が見えた。
「確かにデカい…」
〝目印にオークの木みたいな栗の木があるんだ〟
そうトーマスから聞いていた通りだ。
なんでも、オークの木に挿し木をしたらしい。
近付くとコッコッコとニワトリの声が聞こえてくる。
その栗の木の下に屋台があり、卵が置かれていて、その側に椅子があり、お婆さんが座っていた。
カシアンは馬から降りて声を掛ける。
「おはようございます」
「…はい、おはよう。卵なら10個で45Gだよ」
「50Gじゃないのかい?」
「今日はたくさん産んでたからね」
そう言いお婆さんは笑う。
「じゃあ百個貰えるかな?」
そう言ってカシアンは用意していた袋を渡す。
袋の中には5P入っていた。
「…お釣りはあったかね…サムー!サンディ!サンデル!」
お婆さんが大声でそう呼ぶと、奥の小屋から慌てて男性が駆けてくる。
「母ちゃん!そんな大声出さなくても聞こえるよ!」
「お釣りを用意しとくれ」
そう言ってお婆さんは袋を渡した。
「ええ!?なんでPなんだ…」
「50Gのお釣りだよ、そんな事も分からないのかい?」
「何個買うのかも知らないのに分かる訳ないじゃないか!ったく…あ、お客さん、ちょっと待っててね!」
そう言ってサンデルは急いで奥に駆けていった。
〈…3人出てくるのかと思ったが、全部あの人の呼び名か……〉
カシアンはそう思いながらもリュックを出した。
「この中に入るかな?」
「馬で駆けたら割れちまうよ?ちょいと待ってな。今、息子が用意してくるさ」
お婆さんがそう言った後に、奥からサンデルが出てくる。
割れないように紙パックに10個ずつ卵を入れて、10個重ねて持ってきたのだ。
「お兄さん、これどうやって運ぶんだい?」
「あ、この中に…」
カシアンがリュックを広げて出すと、サンデルは丁寧に紙パックを入れていく。
「割れにくくはなってるけど、気を付けてな。…毎日買いに来るのかい?」
「…多分」
「何処から来たんだ?」
「川向こうの…隣国との境だよ」
カシアンが言いながら卵の入ったリュックを背負うと、サンデルは笑顔になる。
「金の羊亭かい?!噂は聞いてるよ!食べに行ってみたかったんだよなー…」
そう言いサンデルはチラッとお婆さんを見る。
「なあ母ちゃん、金の羊亭なら配達に行ってやらないとさ…」
「ああ、孤児院だしねぇ。…サムは無理だろう?」
「兄さん夫婦と息子達が面倒を見てる朝なら行けるしさ…今夜、何個必要か聞きに行ってもいいかな?」
サンデルはもじもじしながら聞く。
するとお婆さんは短くため息をついてから苦笑した。
「どうせお前は食べたいだけだろう?一人だけ夕飯を食べに行くのは承知しないよ」
そう言ってからお婆さんはカシアンを見る。
「金の羊亭はテイクアウトしてるのかい?」
「え…あー……サンドイッチがあるけど…オススメはハンバーガーかな…今だと、グラタンとかパスタもあるし…今日のスープはクラムチャウダーだし、出来れば食べに来て欲しいが…」
「ニワトリは生き物だからほっとけ無いのさ。あたしも行ってみたいがね…」
お婆さんが残念そうに言う。
〈…そうだよな、家から離れられない人も居るもんな〉
カシアンが考えていると、奥から初老の男性がやってくる。
「じゃあ、ディナーに行ってみればいいじゃないか」
「あなた…でも」
「何も家族全員で行く事はない。交代で食べに行くならいいだろう?」
「え…いいのかい、父ちゃん?!今まで一度だって外食を許してくれた事なんて無いのに!」
サンデルが驚いて聞くと、男性は笑って言う。
「バザーの日のグリーンティーとマンジュウが忘れられなくてな!まずはサンディが行って来い。忘れずに注文も取って来いよ。それと土産はマンジュウとグリーンティーだ!噂の魔法のパンとやらもな!」
「分かったよ父ちゃん!」
サンデルは笑顔で言う。
するとカシアンが申し訳無さそうに喋る。
「あ…済まないが魔法のパンのテイクアウトは4つずつまでだから…予約してくれたら、マスターに言えるが…」
「じゃあ6人で今夜7時半には行くよ!魔法のパンも買えるだけ予約してくれ!」
すぐにサンデルが言う。
カシアンは笑って頷いた。
「分かったよ、そうマスターに伝えとく!」
そう言いカシアンは馬に乗って速歩で街に向かった。
街に着いてまずは古着屋に入る。
「コートは残ってるかな…っ!これは!?」
カシアンの目に飛び込んできたのは、まだ新しいコートだ。
よく貴族の坊っちゃんなんかが着ていそうな厚手のカッコいいデザインのトレンチコート…値段は60万Gだ。
「うわ、なんでこんなのあるんだよ…」
呟きながらもそっと触ってみると、いい肌触りだった。
「いいだろう?」
ふいに後ろからカティア婆さんの笑いを含んだ声がして、カシアンはビクッとして振り向く。
「婆さん…脅かさないでくれよ…」
「カッコいいだろう?目を輝かせて言うのはお前さんで18人目さ」
「…だろうよ。カッコいいな……高いし」
「商人上がりのまだ若造だと。狩りで魔物に出くわしたらしくてね…どうやら瘴気にもやられたらしくて、下人が売りに来たのさ」
「…運が悪い坊やだったのか。魔物が倒せないなら狩りには出るもんじゃないのにな」
カシアンが他のコートを見に行こうとすると、カティア婆さんに袖を引っ張られる。
「?なんだい?」
「お前さんは金の羊亭の一員だよねぇ?」
「…まあ、一応」
「そこで何を担当してるのさ」
「え?そりゃ…アイシャの護衛とみんなの護衛と……狩りとか獲物の仕分けとか野菜剥き…って何を言わせるんだよ」
「なら合格だね。〝金の羊亭〟の者にしか売れない物があるのさ。今は真っ黒だけど、元の色はネイビーブルーだと言ってたね」
その勿体振った言い方に、カシアンはピンとくる。
「もしかして…瘴気やられのコートが?!」
そう聞くとカティア婆さんはニヤリとして頷く。
「裏においで」
店の裏について行くと、服の倉庫の中に木箱が一つあった。
「この中にあるよ。ホントはね、リュカシオンかルベルジュノーかレオリアムが来たらと思ってたんだが…あんたも重要な役目を担ってそうだし、譲るよ」
そう言ってカティア婆さんは蓋を開ける。
そっと手に取って見ると、さっきのトレンチコートのような作りで、刺繍があるいい品だった。
「…それで、幾らだい?」
カシアンが息を呑んで尋ねると、カティア婆さんはニッコリと笑って言う。
「あたしの頬にキスをしてくれたら、無料で譲るよ」
「ーーー…」
言われてカシアンは一瞬ためらう。
〝ありがとう!〟と言ってハグをしてキスをすればいいだけの事なのだが、そう出来る程子供でもない…。
しかしコートは欲しい。
「その…ありがとう、カティアさん…」
カシアンは照れながらハグをして頬にキスをした。
「あらあら、そんなに照れたらこっちが恥ずかしいじゃないか。さあ、これは持っていきなさい」
そう言ってカティア婆さんは蓋をして木箱を渡した。
「ありがとう!」
カシアンは再びお礼を言ってから店を出た。
そしてすぐに露店に向かい、アルシャインの喜びそうなフルーツを見る。
大粒のブドウが安かったので5キロ買って馬に積む。
ついでに勧められたイチジクも3キロ買って積んだ。
「後は聖水!」
逸る気持ちを抑えながら、カシアンは教会で聖水を買って帰る。
フルーツで気を引いて、瘴気やられを直して貰う作戦だ。
カシアンはワクワクしながら卵を潰さないように慎重に急いだ。
テムドーラ川に着くと、橋を目指す。
魚市場を超えた先に大きな跳ね橋があるのだ。
橋を渡ると、住宅街に入る。
しばらく馬を走らせると森に変わって田畑が広がる。
広い田畑の先に丘があり、放牧地に牛や羊が見られるようになる。
「確かこの辺りだが…」
この辺に放牧地の丘が3つあり、その隣にある筈なのだ。
羊飼いに道を尋ねると道が一つ違ったようで、カシアンは来た道を一度戻って分かれ道を右に行く。
〈ここら辺は迷いやすいな…〉
丘を越えると、大きな栗の木が見えた。
「確かにデカい…」
〝目印にオークの木みたいな栗の木があるんだ〟
そうトーマスから聞いていた通りだ。
なんでも、オークの木に挿し木をしたらしい。
近付くとコッコッコとニワトリの声が聞こえてくる。
その栗の木の下に屋台があり、卵が置かれていて、その側に椅子があり、お婆さんが座っていた。
カシアンは馬から降りて声を掛ける。
「おはようございます」
「…はい、おはよう。卵なら10個で45Gだよ」
「50Gじゃないのかい?」
「今日はたくさん産んでたからね」
そう言いお婆さんは笑う。
「じゃあ百個貰えるかな?」
そう言ってカシアンは用意していた袋を渡す。
袋の中には5P入っていた。
「…お釣りはあったかね…サムー!サンディ!サンデル!」
お婆さんが大声でそう呼ぶと、奥の小屋から慌てて男性が駆けてくる。
「母ちゃん!そんな大声出さなくても聞こえるよ!」
「お釣りを用意しとくれ」
そう言ってお婆さんは袋を渡した。
「ええ!?なんでPなんだ…」
「50Gのお釣りだよ、そんな事も分からないのかい?」
「何個買うのかも知らないのに分かる訳ないじゃないか!ったく…あ、お客さん、ちょっと待っててね!」
そう言ってサンデルは急いで奥に駆けていった。
〈…3人出てくるのかと思ったが、全部あの人の呼び名か……〉
カシアンはそう思いながらもリュックを出した。
「この中に入るかな?」
「馬で駆けたら割れちまうよ?ちょいと待ってな。今、息子が用意してくるさ」
お婆さんがそう言った後に、奥からサンデルが出てくる。
割れないように紙パックに10個ずつ卵を入れて、10個重ねて持ってきたのだ。
「お兄さん、これどうやって運ぶんだい?」
「あ、この中に…」
カシアンがリュックを広げて出すと、サンデルは丁寧に紙パックを入れていく。
「割れにくくはなってるけど、気を付けてな。…毎日買いに来るのかい?」
「…多分」
「何処から来たんだ?」
「川向こうの…隣国との境だよ」
カシアンが言いながら卵の入ったリュックを背負うと、サンデルは笑顔になる。
「金の羊亭かい?!噂は聞いてるよ!食べに行ってみたかったんだよなー…」
そう言いサンデルはチラッとお婆さんを見る。
「なあ母ちゃん、金の羊亭なら配達に行ってやらないとさ…」
「ああ、孤児院だしねぇ。…サムは無理だろう?」
「兄さん夫婦と息子達が面倒を見てる朝なら行けるしさ…今夜、何個必要か聞きに行ってもいいかな?」
サンデルはもじもじしながら聞く。
するとお婆さんは短くため息をついてから苦笑した。
「どうせお前は食べたいだけだろう?一人だけ夕飯を食べに行くのは承知しないよ」
そう言ってからお婆さんはカシアンを見る。
「金の羊亭はテイクアウトしてるのかい?」
「え…あー……サンドイッチがあるけど…オススメはハンバーガーかな…今だと、グラタンとかパスタもあるし…今日のスープはクラムチャウダーだし、出来れば食べに来て欲しいが…」
「ニワトリは生き物だからほっとけ無いのさ。あたしも行ってみたいがね…」
お婆さんが残念そうに言う。
〈…そうだよな、家から離れられない人も居るもんな〉
カシアンが考えていると、奥から初老の男性がやってくる。
「じゃあ、ディナーに行ってみればいいじゃないか」
「あなた…でも」
「何も家族全員で行く事はない。交代で食べに行くならいいだろう?」
「え…いいのかい、父ちゃん?!今まで一度だって外食を許してくれた事なんて無いのに!」
サンデルが驚いて聞くと、男性は笑って言う。
「バザーの日のグリーンティーとマンジュウが忘れられなくてな!まずはサンディが行って来い。忘れずに注文も取って来いよ。それと土産はマンジュウとグリーンティーだ!噂の魔法のパンとやらもな!」
「分かったよ父ちゃん!」
サンデルは笑顔で言う。
するとカシアンが申し訳無さそうに喋る。
「あ…済まないが魔法のパンのテイクアウトは4つずつまでだから…予約してくれたら、マスターに言えるが…」
「じゃあ6人で今夜7時半には行くよ!魔法のパンも買えるだけ予約してくれ!」
すぐにサンデルが言う。
カシアンは笑って頷いた。
「分かったよ、そうマスターに伝えとく!」
そう言いカシアンは馬に乗って速歩で街に向かった。
街に着いてまずは古着屋に入る。
「コートは残ってるかな…っ!これは!?」
カシアンの目に飛び込んできたのは、まだ新しいコートだ。
よく貴族の坊っちゃんなんかが着ていそうな厚手のカッコいいデザインのトレンチコート…値段は60万Gだ。
「うわ、なんでこんなのあるんだよ…」
呟きながらもそっと触ってみると、いい肌触りだった。
「いいだろう?」
ふいに後ろからカティア婆さんの笑いを含んだ声がして、カシアンはビクッとして振り向く。
「婆さん…脅かさないでくれよ…」
「カッコいいだろう?目を輝かせて言うのはお前さんで18人目さ」
「…だろうよ。カッコいいな……高いし」
「商人上がりのまだ若造だと。狩りで魔物に出くわしたらしくてね…どうやら瘴気にもやられたらしくて、下人が売りに来たのさ」
「…運が悪い坊やだったのか。魔物が倒せないなら狩りには出るもんじゃないのにな」
カシアンが他のコートを見に行こうとすると、カティア婆さんに袖を引っ張られる。
「?なんだい?」
「お前さんは金の羊亭の一員だよねぇ?」
「…まあ、一応」
「そこで何を担当してるのさ」
「え?そりゃ…アイシャの護衛とみんなの護衛と……狩りとか獲物の仕分けとか野菜剥き…って何を言わせるんだよ」
「なら合格だね。〝金の羊亭〟の者にしか売れない物があるのさ。今は真っ黒だけど、元の色はネイビーブルーだと言ってたね」
その勿体振った言い方に、カシアンはピンとくる。
「もしかして…瘴気やられのコートが?!」
そう聞くとカティア婆さんはニヤリとして頷く。
「裏においで」
店の裏について行くと、服の倉庫の中に木箱が一つあった。
「この中にあるよ。ホントはね、リュカシオンかルベルジュノーかレオリアムが来たらと思ってたんだが…あんたも重要な役目を担ってそうだし、譲るよ」
そう言ってカティア婆さんは蓋を開ける。
そっと手に取って見ると、さっきのトレンチコートのような作りで、刺繍があるいい品だった。
「…それで、幾らだい?」
カシアンが息を呑んで尋ねると、カティア婆さんはニッコリと笑って言う。
「あたしの頬にキスをしてくれたら、無料で譲るよ」
「ーーー…」
言われてカシアンは一瞬ためらう。
〝ありがとう!〟と言ってハグをしてキスをすればいいだけの事なのだが、そう出来る程子供でもない…。
しかしコートは欲しい。
「その…ありがとう、カティアさん…」
カシアンは照れながらハグをして頬にキスをした。
「あらあら、そんなに照れたらこっちが恥ずかしいじゃないか。さあ、これは持っていきなさい」
そう言ってカティア婆さんは蓋をして木箱を渡した。
「ありがとう!」
カシアンは再びお礼を言ってから店を出た。
そしてすぐに露店に向かい、アルシャインの喜びそうなフルーツを見る。
大粒のブドウが安かったので5キロ買って馬に積む。
ついでに勧められたイチジクも3キロ買って積んだ。
「後は聖水!」
逸る気持ちを抑えながら、カシアンは教会で聖水を買って帰る。
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