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第一章 始まりの館
Chapter27 米料理
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翌日は小雨だった。
アルシャインは花柄の生地のワンピースとブラウスとスカートを作る。
自分の物と、子供達の物だ。
外ではレオリアムとアルベルティーナとメルヒオールが雑草取りと水やりをしている。
ティナジゼルとルベルジュノーがミュージの世話をしてクリストフとマリアンナがニワトリの世話をする。
フィナアリスはレース編みをしていた。
「売り物?」
そう聞くとフィナアリスは首を振る。
「飾りに。アイシャママの役に立ちたくて」
「可愛い事言って!」
アルシャインはギューッとフィナアリスを抱き締める。
そこにリュカシオンが木の植木鉢を手にしてやってくる。
「こんな感じでいいのかな?」
「え、ええ…売り物?」
「違うよ、部屋に飾るやつ…」
「リオンはお金を貯めるんじゃ無かったの?」
「…先にアイシャに恩を返さないとって思って…売り物は、夜に作れるから」
そう言うとリュカシオンもアルシャインに抱き締められた。
「なんていい子なの!」
「や、やめろよ…子供じゃないんだからっ」
リュカシオンは真っ赤になっていた。
朝食なので、アルシャインは料理の上級編の本を見る。
ライスコロッケや、それに野菜を混ぜた野菜ライスコロッケ、米を牛乳と砂糖で煮てから卵を加えてタルトケーキにするリゾットトルテも良さそうだ。
「この3つね…良し!」
実践あるのみだ。
大抵の料理は聖女時代に作っていたので自信があるが、お米の料理はリゾットが初めてだ。
「お米の中にソーセージとチーズ入れたら美味しそう」
本を見ていたアルベルティーナが言うので、それを作る。
「タルトケーキなら木苺のジャムが合いそう!」とマリアンナ。
アルベルティーナとマリアンナも参加して新商品に取り組んだ。
まずはライスコロッケの中にソーセージとチーズを入れた物と、トマトやピーマンなどの野菜を入れた物。
試食は食べ盛りの男の子達だ。
「ソーセージいい!」とカシアン。
「あ、野菜もいいよ」とノアセルジオ。
「うん、間違いなくまた食べたくなるね」とリュカシオン。
「ソーセージ入りは一個8G!」とカシアン。
「野菜は7Gだね」とレオリアム。
女の子達も一口貰ってその値段に頷く。
次のリゾットタルトは木苺のジャムを添えた。
これは女の子達が食べる。
「んー!これ美味しい!」とフィナアリス。
「甘いデザートだ!」とティナジゼル。
「これは7G!」とマリアンナ。
一口貰ったのでみんなが頷く。
そしてメニューに書き加えた。
ライスコロッケ(ソーセージとチーズ入り)8G
野菜ライスコロッケ7G
リゾットタルト(木苺ソース)7G
みんなで家具作りとペンキ塗りをする。
2部屋目は水色。
可愛いパンジーも庭から持ってきて水色の植木鉢に入れた。
ここはアルベルティーナとフィナアリスに任せた。
敷物は鹿にした。
3部屋目はクリーム色にした。
アルシャインはマリアンナとリナメイシーと共に塗る。
他のみんなは家具を作っている。
その時、ドアのベルがコロンコロンと鳴ったので、慌ててアルシャインとマリアンナとアルベルティーナとフィナアリスとティナジゼルとメルヒオールがダイニングに行く。
「やあ、ドアが変わったね」
そう言うのは常連のコーヒー豆屋のマティオ。
続けて茶葉売りのジャレドも来る。
「おっ、また飾りが増えたな!」
「いいでしょ、みんなで作ってるのよ」
アルシャインが笑顔で言う。
「じゃあ……また新メニューか!それを一つずつ!」とマティオ。
「俺も新メニュー一つずつな」とジャレド。
そこにコーヒーを飲みに来た綿屋のダレルが入ってくる。
「良いドアだから驚いたよ!おっ、何この匂い…わ、新メニュー!リゾットタルトとコーヒーね!」
ダレルは言いながら座る。
「もー…美味しくなくたって知らないんだから」
アルシャインが言いながら揚げていくと、3人が笑う。
「いや、食わなきゃ損だろ」とジャレド。
「匂いで分かるさ」とマティオ。
ティナジゼルとリナメイシーが頷きながらキャンディを作る。
「アイシャママって料理が上手いのよね」とリナメイシー。
「縫い物も編み物もね!」とティナジゼル。
「ねー」と2人で言う。
「まあねー、私も13歳から料理してきたからね」
「ティーナと同じね!」とアルベルティーナ。
その後もお客さんが続々と来て、お喋りが出来なくなった。
今日も忙しくなりそうだ。
アルシャインは花柄の生地のワンピースとブラウスとスカートを作る。
自分の物と、子供達の物だ。
外ではレオリアムとアルベルティーナとメルヒオールが雑草取りと水やりをしている。
ティナジゼルとルベルジュノーがミュージの世話をしてクリストフとマリアンナがニワトリの世話をする。
フィナアリスはレース編みをしていた。
「売り物?」
そう聞くとフィナアリスは首を振る。
「飾りに。アイシャママの役に立ちたくて」
「可愛い事言って!」
アルシャインはギューッとフィナアリスを抱き締める。
そこにリュカシオンが木の植木鉢を手にしてやってくる。
「こんな感じでいいのかな?」
「え、ええ…売り物?」
「違うよ、部屋に飾るやつ…」
「リオンはお金を貯めるんじゃ無かったの?」
「…先にアイシャに恩を返さないとって思って…売り物は、夜に作れるから」
そう言うとリュカシオンもアルシャインに抱き締められた。
「なんていい子なの!」
「や、やめろよ…子供じゃないんだからっ」
リュカシオンは真っ赤になっていた。
朝食なので、アルシャインは料理の上級編の本を見る。
ライスコロッケや、それに野菜を混ぜた野菜ライスコロッケ、米を牛乳と砂糖で煮てから卵を加えてタルトケーキにするリゾットトルテも良さそうだ。
「この3つね…良し!」
実践あるのみだ。
大抵の料理は聖女時代に作っていたので自信があるが、お米の料理はリゾットが初めてだ。
「お米の中にソーセージとチーズ入れたら美味しそう」
本を見ていたアルベルティーナが言うので、それを作る。
「タルトケーキなら木苺のジャムが合いそう!」とマリアンナ。
アルベルティーナとマリアンナも参加して新商品に取り組んだ。
まずはライスコロッケの中にソーセージとチーズを入れた物と、トマトやピーマンなどの野菜を入れた物。
試食は食べ盛りの男の子達だ。
「ソーセージいい!」とカシアン。
「あ、野菜もいいよ」とノアセルジオ。
「うん、間違いなくまた食べたくなるね」とリュカシオン。
「ソーセージ入りは一個8G!」とカシアン。
「野菜は7Gだね」とレオリアム。
女の子達も一口貰ってその値段に頷く。
次のリゾットタルトは木苺のジャムを添えた。
これは女の子達が食べる。
「んー!これ美味しい!」とフィナアリス。
「甘いデザートだ!」とティナジゼル。
「これは7G!」とマリアンナ。
一口貰ったのでみんなが頷く。
そしてメニューに書き加えた。
ライスコロッケ(ソーセージとチーズ入り)8G
野菜ライスコロッケ7G
リゾットタルト(木苺ソース)7G
みんなで家具作りとペンキ塗りをする。
2部屋目は水色。
可愛いパンジーも庭から持ってきて水色の植木鉢に入れた。
ここはアルベルティーナとフィナアリスに任せた。
敷物は鹿にした。
3部屋目はクリーム色にした。
アルシャインはマリアンナとリナメイシーと共に塗る。
他のみんなは家具を作っている。
その時、ドアのベルがコロンコロンと鳴ったので、慌ててアルシャインとマリアンナとアルベルティーナとフィナアリスとティナジゼルとメルヒオールがダイニングに行く。
「やあ、ドアが変わったね」
そう言うのは常連のコーヒー豆屋のマティオ。
続けて茶葉売りのジャレドも来る。
「おっ、また飾りが増えたな!」
「いいでしょ、みんなで作ってるのよ」
アルシャインが笑顔で言う。
「じゃあ……また新メニューか!それを一つずつ!」とマティオ。
「俺も新メニュー一つずつな」とジャレド。
そこにコーヒーを飲みに来た綿屋のダレルが入ってくる。
「良いドアだから驚いたよ!おっ、何この匂い…わ、新メニュー!リゾットタルトとコーヒーね!」
ダレルは言いながら座る。
「もー…美味しくなくたって知らないんだから」
アルシャインが言いながら揚げていくと、3人が笑う。
「いや、食わなきゃ損だろ」とジャレド。
「匂いで分かるさ」とマティオ。
ティナジゼルとリナメイシーが頷きながらキャンディを作る。
「アイシャママって料理が上手いのよね」とリナメイシー。
「縫い物も編み物もね!」とティナジゼル。
「ねー」と2人で言う。
「まあねー、私も13歳から料理してきたからね」
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