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七章 帰参

十一.輿入れと家臣

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 二日後の市姫の護衛は、翔隆と明智九郎左衛門光征、忌那蒼司で行った。

 先に偽の輿こしが出立し、後から翔隆の護衛する輿が出る。
市姫は輿の窓をそっと開けて隣りを歩く翔隆を見て聞く。
「各地を回っていたと聞きました」
「はい。…全てではありませんが、行って参りました」
「南は温かいのですか?」
「はい」
翔隆は九州がどんな場所かを教えた。
変わった木の実があったとか、見掛けない花があったとか…。
市姫と話す内容が南の事ばかりで、嫁ぎ先の近江の事を全く話さない。
伴として付いてきている光征と蒼司にとっては旅の話が聞けていいのだが、どこか違和感があった。
〈…嫁ぎ先は気にならないのだろうか?〉
どんな土地か、住みやすいのかどうか…。
自分達とて、美濃に引っ越したばかりでどこに何が売っているのか、すぐに手に入る物は何かなどなどが気になるというのに…。
〈さすがは織田の姫だな〉
光征は感心しながら歩く。
些細な事など気にしないのだろうと思ったのだ。
対して蒼司は、市姫がただ翔隆とのお喋りに夢中になっているように見えた。
〈殿がお好きなのだろうか…〉
いやしかし、そんな様子も無かった…。
まあどんな思いでいようとも、政略結婚なのだからどうにも出来ないが。


近江に入り、小谷城おだにじょうに向かうと、前方に土煙を見付ける。
翔隆はすぐに輿を担ぐ農夫を止めて、端に寄らせる。
侍女達も草むらに座らせて、輿に話し掛ける。
「何かあるようなので、様子を見て参ります」
「気を付けて」
市姫の言葉に頷いて、翔隆は光征と蒼司を見る。
「光征はここの守りに。蒼司、ついて来い」
「はっ!」
答えて光征は辺りを窺い、翔隆は蒼司と共に走る。

ーーー狭霧一族を相手に、黒髪の女が二人、男のわらべを庇いながら戦っている。
「不知火のようだな…」
翔隆は呟いてから蒼司を見る。
「蒼司、助けに入ったらすぐにあの童を光征の側に送ってくれ」
「ーーー承知」
「行くぞ」
翔隆は言いながら女に駆け寄り、一族の一刀を受け流して斬る。
「! 長…」
「無事かーーー」
言い掛けて、その女に見覚えがあったので戦いながら喋る。
「確か、〝いまい〟だったか? こんな所でどうした?!」
その間に蒼司が守られていた男子おのこを連れ出したので、以舞いまいは少し焦るが、味方だと悟り戦った。
「その、美濃に用があり…帰りに襲われて…」
「…そうか、少ししゃがんでくれ」
翔隆がそう言うので、以舞いまいともう一人の朱槍を使っていた女はサッとしゃがむ。
それと同時に翔隆は回転しながら《炎》を放って敵を一掃する。
焼け死ぬ者や慌てて逃げる者などを見ながら、翔隆は刀を収める。
「…怪我は無いか」
「は、はい…」
「そっちの者は娘か?」
「あ…は、はい。…ご挨拶を」
以舞に言われて、女は頭を下げながら言う。
冬青そよごと申します。年は十九です」
「そうか…今は護衛の最中なので…死体の片付けを手伝ってくれ」
そう言うと、二人は頷いて火を消して死体を森の中に放る。
そして二人と共に輿に戻った。

「母ちゃん!」
戻るとすぐに童が以舞に抱き着く。
隼人はやと…怪我は?」
以舞と冬青そよごが心配する。
「…大丈夫だよ!」
笑顔で言うが、どこか怪我をしているようだった。
「どれ…」
翔隆がその子供…隼人はやとの側に寄ってしゃがみ、何処か怪我が無いかを確かめる。
「大丈夫だって!」
「…隠さなくてもいい。男がそう言う時は大抵 強がっている時だ」
「………うっ」
左手を触ると隼人はビクッとする。
どうやら手のひらを骨折しているらしい。
「…治せるかな…」
翔隆は治癒に自信が無いのでその手のひらを両手で包んで集中した。
皆…侍女達や農夫、市姫も出てきてじっと見守る。
〈どうも他人の見えない怪我は確認が取れないから分からないんだよな…〉
よく拓須はサッと治して、本当に治った時に《霊力ちから》を止めている。
〈どうやって調べているのか今度聞いてみるか…〉
そう思いながらも、翔隆は再び手のひらを確認する。
「もう痛くないよ」
「ん~、もう少しといった感じだが…完全に治ったか分からんから、無理はするなよ」
そう言うと、隼人は笑って頷く。
「うん、分かった!」
「こら隼人、長に失礼でしょう!」
そう言い冬青そよごが隼人の頭をげんこつで殴り、頭を下げさせた。
「ありがとうございます、長。このご恩は必ず戦にてお返し致します」
そう言って冬青も頭を下げる。
皆がホッとして微笑んでいるのを見て、光征が近寄る。
「翔隆様、そろそろ…」
「ん…」
答えて立ち上がると、以舞いまいが側に来る。
「長、差し支えなければご同行して宜しいでしょうか?」
「ん? ああ…そうだな。集落に送りたいし、腕は立つようだから後ろの守りを頼む」
「御意」
答えて以舞は子供達と控える。
以舞はじっと翔隆を見つめる。
〈…確か、嫁は人間だと聞いていたが…子はどうなのだろうか〉
もしかして、誰かもう身籠っているのか?
だとしたら、冬弥とうやはどうなるのかーーーそれを、確かめたかったのだ。
折角生まれた嫡子…何とか父親の元へ行かせられないか、と。

 それからすぐに小谷城に着いた。
すると、門の辺りを浅井長政(同盟と共に賢政から長政に改名)が待っていた。
「おお! 無事だったか!」
そう言って急いで駆け付けてきて、翔隆に気付く。
「お主! …そうか、送り届けてくれたか!」
「お久し振りでございます。中へ入れて頂けますか?」
「無論だ。さあ早う入れ、お市どのも疲れておろう」
優しく言い、自ら輿に近寄り共に歩いた。
城外ではまだ危険だからだ。

 玄関の前で輿を降ろすと、翔隆が戸を開けて市姫に手を貸して出る手助けをする。
「ありがとう、翔隆」
「いえ。…さ、こちらが新九郎様です」
翔隆の言葉に合わせて、市姫は顔を長政の方へ向ける。
対して長政はぽーっとして見惚れていた。
「市でございます。どうぞよしなに」
「あ! 浅井新九郎長政だ、よ、よしなに…ああ、聞いていた通りに美しい姫で驚いて……あ! 中に入ろう! 茶を用意させよう。翔隆どのも!」
狼狽えながらも浅井長政は明るく言う。
翔隆は一礼して光征、蒼司と共に中に入った。

茶をご馳走になってから、翔隆は市姫の元へ挨拶に行く。
「それでは、我々は美濃へ戻ります。どうぞお体お厭い下さいませ」
「翔隆」
「はい」
「…兄上様の事、よしなに」
「はい。では」
翔隆は一礼して立ち去る。
そして玄関で光征・蒼司と合流して城を出た。
「蒼司、農夫達と共に美濃へ戻っていてくれ。光征、行くぞ」
「はっ」
二人が同時に答えて、蒼司が農夫達と美濃へ戻っていく。
それを見送り、翔隆は光征・以舞いまい親子と共に歩き出す。

「武宮はどうしてる?」
「え、あ、はい、お元気です」
以舞はドキッとしてしどろもどろで答える。
「…どうかしたか?」
「い、いえ本当に何も…」
「………」
何かあったのかもしれないが、これ以上の追求はやめておいた。
「そよごと言ったな。槍さばきに長けているのだな」
「お褒めに預かり光栄です」
冬青が照れながら頭を下げる。
そして、何かを考えてから冬青が喋る。
「あのっ、長は幼子おさなごでもご家来衆に加えているとお聞きしました」
「ん。そうだが」
「私も、お仕えしてはいけませんか?!」
「……お主が? しかし、母と弟がいるだろう」
「…私は」
冬青そよごはチラッと以舞いまいを見る。
すると以舞が頷いて言った。
「この子は、私の姪なのです。真の両親とは離れて暮らしているので、私が預かっております」
「…そうなのか」
翔隆はじっと冬青を見る。
すると冬青そよごは真剣な眼差しで見つめてきた。
「お願いします! 足手まといにならぬように鍛錬致します! ですから…っ」
「ーーー分かった」
「え…まことにございますか?!」
「ああ。ちょうどな、家臣の中に千景という幼い女子がいるのだ。出来れば仲良くしてやって欲しい…それと、槍か薙刀の使い方を教えてくれたら助かるのだが」
「はい! 共に鍛錬するのですね、頑張ります!」
そう言って冬青そよごは笑って隼人の隣りに行く。
「隼人、ちゃんと以舞叔母上の言う事を聞いて強くなるのよ」
「冬青姉ちゃん、長の所に行っちゃうの?」
「いつでも会えるから」
そんな会話をする間に、集落に着いた。
「長、ありがとうございます。冬青そよごをよしなにお頼み致します」
「ああ。ではまた…光征、そよご、行くぞ」
笑って言い、翔隆はすぐに見えなくなってしまう。
それに光征と冬青が続いた。
冬青そよご…達者でね…〉
そう心で呟き、以舞いまいは集落に入った。



 美濃・岐阜に戻ると、翔隆は先に屋敷に入る。
「お帰りなさいませ…こちらの方は…?」
葵と春が不思議そうに見る。
「そよごと言って、新たな家臣だ。そよご、済まんが私は城に行くので……光征、案内を頼むぞ」
「はっ」
答えを聞いてすぐに翔隆は行ってしまう。
その話を聞いていた蒼司や忠長、一成や睦月と興味津々な子供達がぞろぞろと広間に集まって見る。
「さ、上がろう。話は皆が集まっている広間で」
光征が言い、草履を脱いで上がり冬青そよごも上がった。
広間に行くとすぐに忠長が聞く。
「そよごってのはどんな字だ?」
「あ…冬に青と書きます」
「年は」
睦月が聞く。
狭霧一族が何人もいて緊張しながらも冬青は喋る。
「十九です」
「そうか…ではまずは紹介だな」
睦月が微笑んで言い、一人一人の紹介をした。
その間に光征が紙に〝冬青そよご、十九〟と振り仮名付きで書いて柱に吊るす。
皆が覚えやすくする為だ。

 冬青そよごは女子供の部屋に弓香の案内で入る。
「着替えは持って来るの?」
「あ…考えて無くて、すぐに取ってきます!」
そう言ってすぐに冬青は外に出た。
「あ…無かったらあげようと思っただけなのに…」
弓香は蒼司と共に蔵に行って長持を取り出して運んだ。


 夕方。
修行に出ていた疾風が子供達を連れて帰る途中で翔隆と出会い、共に帰って来る。
「只今戻りましたー!」
と、子供達がぞろぞろと上がり、疾風と翔隆が上がる。
「あ、ほら話していた新しい家臣のそよごだ。そよご、こっちは弟の疾風だ」
疾風に言ってから、冬青に言う。
すると疾風は一瞬固まってから柱を見て、名を確かめる。
〈冬青ーーー兄上の子だ!〉
その名ですぐに以舞達と共に近江へ行った陽炎の娘だと分かった。
だが、翔隆からその説明がない…。
〈…本人が言うまで黙っておこう〉
そう決意し、疾風は笑って言う。
「疾風だ、よしなに」
「よ、よしなにお頼申します!」
そう答えて頭を下げると、かのう龍之介と目が合う。
龍之介は目を見開いて真っ赤になり、言う。
「あの! 俺が大きくなったら妻になってもらえますか?!」
「え?」
冬青と皆も驚いて龍之介を見た。
本人は真っ赤な顔だが真剣だ…。
皆は冬青を見て何と答えるのかを待った。
「え? 妻って…」
「叶龍之介、八歳です! あと四・五年で立派な男になる予定なので、待って欲しい!」
熱烈な求愛だ。
冬青そよごは困惑しながらも赤くなって言う。
「私はまだ恋とかそういう物は知らないので…」
「では待って欲しい!」
「わ、分かった…ただ私は強い男が好きだ」
「分かった!」
答えて龍之介は冷やかす皆と二階へ上がる。
「…いいのか?」
翔隆が聞くと、冬青は少し考えてから頷く。
「はい。つまならば、強い男がいいですし、あの子も本気のようなので…様子を見ます」
冬青は照れたように、しかし真剣に答える。
すると翔隆は柱に紙があるのを見て言う。
「そうか。ああ、こんな字なのか…何か不足していたら、葵か弓香に言えばいい。葵は普通の人間だが、一族の事を分かっている」
「はっ」
「さて、飯にしようか」
翔隆が笑って言い、皆で食事を運んだ。
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