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六章 決別

四十.墨俣〔二〕

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  三河の岡崎城に戻ってから、翔隆はこれから忙しくなるので、ここを出て子供達を尾張に帰そうと決断する。

 ――――が。
それを家康に話すと、驚かれてしまう。
「翔隆、もう少しここに留まらぬか?」
「家康様……しかし、私は不在となりご迷惑を…」
「構わぬ。…実はな、亀が毎日お主の子らと遊んでいるのじゃ。いつも楽しそうだ、と元忠も申して…」
そういえば自分が居ない間も、亀姫が遊びに来ていたと樟美が言っていた。
〈…姫の遊び相手に、ちょうどいい…という事なのだろうか?〉
それならいいのだが…。
「子供達も、食事や洗濯でお世話になっています…故に」
真面目に言うと、家康と側に居た修隆に笑われる。
「…家康様……」
「そうそう。これを、返しておくぞ」
そう言って、家康は棚から風呂敷包みを出して翔隆に渡した。
それは、こっそり侍女に渡しておいた…金の塊。
「侍女がな、とても困っておったぞ。中を見て腰を抜かしてな」
「す、済みませぬ! しかし、ただでお世話になるのは…と…」
「…お主は、友が困っていたら助けないのか?」
「いえ、助けます!」
「わしもだ。故に、気は遣うな」
そう言い家康は頷く。翔隆は苦笑して、頭を下げた。
「…では、お言葉に甘えて……」

そんな経緯いきさつを樟美と浅葱に話すと、二人は笑って頷いた。
「大丈夫です、父上」
「亀姫とね、他の侍女の人とも遊んでいるのよ。ちゃんと走ったり、だって習ってるんだから!」
「そうか…」
翔隆は苦笑する。きっと、賭け事もされているのだろう…。
「千景と龍之介も、きちんと修行をするんだぞ」
「はい!」
二人は大きな声で返事をする。それを見て頷き、翔隆は尾張に向かった…。

 翔隆は、髪の色を黒く染めて《力》で目の色を変えると、早速取り掛かる。
昼は百姓に交ざって、田畑の手入れや刈り入れを行う。
夕方には、あちこちの城に行って武器の手入れ。夜は道の掃除などの整備。
そして夜が明けきらない内に、平地を耕した。
それを、毎日繰り返していく―――。



  九月にもなると、小牧山にも変な噂が流れてくる。

 知らぬ間に田畑が増えた、武器が手入れされている、獣道が普通の道になっている…など。
「奇妙じゃの…」
そう言い信長は軽笑して庭を見た。誰がやったかなどと、当然分かっている。
…しかし武器や田んぼなどは想定内だが、道まで作るとは思わなかった。
〈…小賢しい〉
信長は窃笑せっしょうして、そのまま重臣達の待つ広間に向かう。

  広間には、誰よりも平伏する柴田勝家と佐久間信盛の姿もあった。
他に、前田又左衛門またざえもん利家(二十八歳)・丹羽五郎左衛門ごろうざえもん長秀(三十四歳)・佐々内蔵助くらのすけ成政(三十一歳)・池田勝三郎恒興つねおき(三十一歳)ら子飼いの臣や、宿老の森三左衛門可成(四十四歳)・林佐渡守秀貞(四十一歳)・河尻与兵衛秀隆(四十歳)・滝川彦右衛門一益かずます(四十二歳)・金森五郎八ごろうは長近(四十三歳)達に重臣の簗田やなだ広正・福富ふくずみ秀勝・蜂屋頼隆・九鬼嘉隆なども居る。
 奥には、馬廻衆と共に木下藤吉郎(三十歳)の姿もあった。
信長が座り皆が顔を上げると、小姓達が食事の膳を運んでくる。
「腹が減ったであろう、食え」
そう言い信長が食べ始めると、皆も食べる。……が、柴田勝家だけが畏まっていた。
それに比べて、同じ様に墨俣で大敗した佐久間信盛などは平然として箸を付けている。
 食事の途中、信長が喋る。
「お主らを呼んだのは、他でもない。墨俣が事よ」
瞬間、誰もがギクリとして箸が止まる。
二人の宿老が、何も出来ずに退いているのだ…。また、誰かが墨俣へ行かなければならない。
それは分かっているが、もしも自分であれば、絶対に造れないだろうという自信があった。
 思わず、次に行かされるのが自分では無い事を願う。
それだけに、広間にはただならぬ緊迫感が張り詰めていた。
〈やり遂げれば、重用されもしようが…〉
利家や長秀達も是非にと申し出たい所だが、自信の無い戦は負ける…。
前年には、東美濃を調略によってやっと西美濃との連絡を絶つ事に成功していた。
 しかし、命が危うい戦ばかりであった。地の利が無くて大敗してばかりである。
一同が静まり返っていると、信長はフッと微苦笑する。
〈いつもであれば、又左や内蔵助が言うであろうに…〉
去年の堂洞城での合戦が応えているのかもしれない。
 戦上手な岸軍を調略出来ずに、相手が堂洞城に誘い込んできた。
豪勇・岸信周は、このまま籠城して、援軍を待っていた。
それを包囲して、内応により勝利した翌日、尾張に戻る途中で奇襲に遭った時だ。
こちらは死者と怪我人ばかりを連れた七百余り。対する斎藤龍興は三千人以上……。
信長軍は広野へ退いて対峙し、陣形を整えて掛かると見せ掛けて怪我人を逃がしてから、最後は信長が、逃げた者達を確認した後に急いで退いている…。
 あれは、手痛かった………。
信長はふと、怒りを感じる。
〈こんな時におらぬ軍師とは…役立たずめッ!!〉
 バキッ。
信長は自ら追い出した翔隆に怒り、持っていた箸を折る。
それを苛立ちと思った家臣達は話し合いをし始めた。
「やはりここは、河尻どのが行くべきであろう」
林秀貞が言うと、河尻秀隆はひきつった笑みを浮かべる。
「いや、柴田どのが負けたような戦、それがしには無理というもの。森どのではいかがか?」
言われて森可成は蒼冷める。
「残念ながら、拙者ではご期待に添えますまい…」
「では、若い者達で行くのはどうかな?」
金森長近が言うが、皆口を一文字に閉じている…。
 その様子を見た信長は、苦笑した。
「…わしが出るのは、出城とりでを造れてからだ。この中に、やってのける者はおらぬかッ!」
「………」
 しーん… 誰も、何かを申し出る勇気が無かった。
 墨俣の重要性は判っていても、砦となると話は別。
それには、戦と築城に長けていなくてはならない…。ふいに、利家達は思う。
〈こんな時に、翔隆がおれば…〉
何か策を立てて、合戦では〔一族〕を使って役に立ってくれだだろう。
そう思っていると、信長が折れた箸を投げた。
 箸は、カララと音を立てて木下藤吉郎の前に転がる。
〈! もしや、やれ…と…?!〉
藤吉郎は驚愕して信長を見た。目が合った瞬間、そうだと確信する。
〈…誰も名乗り出られぬ戦………わしに出来るか?!〉
 いや! やらずに何とする!
大出世間違い無しの戦……これを成功させれば、武将となれる!
藤吉郎はすぐに平伏した。
「殿! わしに、やらせて下さいませ!!」
「何と…!」
皆が一驚を喫する。
たかが奉行の分際でしゃしゃり出たからである。
「お前は…」
林秀貞が何か言おうとしたのを、信長が制す。
「良かろう。やってみよ」
「はっ! しかしながら、問題がございます」
「何じゃ」
「わしは兵を動かす采配を持ちませぬ。たかが奉行では、兵は動かぬかと…」
「ふふん…して?」
「兵は、二百! 銭五百で!」
「ほお…では、十日以内には築城に掛かれ」
「恐れながら、築城に取り掛かるのは三日もあれば充分、にござりまする」
「何?!」
皆がざわめく中、藤吉郎は冷や汗を掻きながらも続ける。
「十日もあれば、出城が造れましょう!」
そう、言い切った。
大袈裟かもしれないが、出城が造れる自信はあったのだ。ただ、問題なのは戦……。
それを聞いて、信長は頷く。
「では、五日後には手勢を引いて行くぞ。良いなッ!?」
信長の、最後の確認であった。
まだ、大将として働いた事の無い藤吉郎に対して、本当に出来るかどうかの最終確認だ。
藤吉郎は、真顔で頷き平伏する。
「はっ!!」



 ―――――などと、大口を叩いてしまったが、戦はまるっきり自信が無い。
なので、戦上手な蜂須賀はちすか小六郎ころくろう正勝(四十一歳)と弟の木下小一郎こいちろう秀長、そして美濃・尾張の野武士を集めて打ち合わせをする。
「―――到底無理じゃ、藤吉。諦めい」
話を聞いた正勝は首を横に振って言った。
「諦めたら首が飛ぶ!! これに命を懸けているんじゃ! 出城なら造れる…造ってみせる!」
「しかし斎藤に見付からずに築城などと、無理な話だ」
「小六! お主とて元々は蜂須賀城の主として生まれた身であろう! 父君が亡くなったから、牢人となっているだけであろうが!」
「今それを持ち出すか!」
「これが成功すれば、お主も武将だ!! 必ず士官させる!!」
その言葉に、正勝はぐっと息詰まる。
牢人となる前は、川並衆を率いて木曽川の水運業を生業としており、斎藤家や織田信賢、織田信清にも一時仕えていた事もある。
 それだけに、野心はあるのだ。
「だが…一日で伐採に掛かるのは無理だ」
それに、秀長が頷く。
「わしが味方に付けた川並衆も、今からでは…」
「心配無用だ」
明るい声が、どこからか響く。
三人が辺りを見回すと、上から銀髪の翔隆が舞い降りてきた。
すると藤吉郎が目を丸くして仰天する。
「翔隆さま!?」
「久しいな、藤吉郎」
その様子で知り合いだと察した正勝と秀長は、取り敢えず警戒を解く。
藤吉郎は笑いながら翔隆に駆け寄る。
「今までどちらに…皆様、それは心配して……」
「それは後だ。墨俣すのまたを任されたのだろう?」
「は、はい……重臣方は、誰もが黙り込んでしまい、殿が箸を投げてきまして。が目の前にきたから、多分わしが言い出すのを待っておられるのだろう、と思い…」
それを聞いて、翔隆は微笑する。
「その通りだ。よく分かったじゃないか」
「そりゃあ、よく見てましたし…殿の性格からして…ではなく! 何故ここに…」
「…言っただろう? 〝織田一の家臣にしてみせる〟と…。これさえ乗り切れば、確実に重用されるようになる!」
「翔隆さま…!」
藤吉郎は、感動で胸が熱くなるのを感じた。そこに、二人がやってくる。
「兄上、こちらの宣教師パーデレは…」
秀長が聞くと、藤吉郎に頭を叩かれた。
「大たーけ!! この方はわしの恩人だぎゃ!」
「すみません…」
素直に謝ると、藤吉郎は頷いて翔隆を見る。
「翔隆さま、それでこれから…」
「うむ。私の指示に従ってくれ」
「そりゃあ勿論!」

 土砂降りの豪雨の中で、翔隆はまず三つの隊に分けた。
ほりを作る隊、すでに矢佐介の率いる一族が伐採した木材を筏にして木曽川から流す隊、それを待って運ぶ隊の三つだ。
「急げ! 固く結ぶんだぞ!」
川並衆が秀長の指示で、手際良く木材を筏にして一人ずつそれに乗り、川を下っていく。
 藤吉郎は生まれて初めて手にする采配を振るって、濠を作らせていた。
「急げえい!! 雨が通り過ぎるまでに作らなければ、敵が攻めてくるぞぉ!!」
号令する方も必死だが、泥濘ぬかるみの中で滑りながら作る方も必死である。
 二時も経つと筏が到着し、翔隆の指示によってばらされて墨俣に運ばれていく。
それを正勝の隊が柵に変えていった。
ゴオオオオ という暴風雨と川の濁流が、全ての音を掻き消してくれる。

  三日目になると、やっと柵と四つの櫓の土台が出来上がった。
そして砦本体に取り掛かる。
雨が小降りになってきた…。
「これでは悟られる…!」
藤吉郎は焦心してうろうろしていた。
ただうろついても何にもならないので、ちゃんと号令を飛ばす。
そこに、泥まみれの翔隆が走ってきた。
「敵もそろそろ気が付く頃だ。…明日にでも、やってくるかもしれない」
「…もたせて、みせまする!」
「頼もしい。…すでに早馬を小牧山に向かわせた。本丸の柵と大体の土台は出来たから、後は火縄銃の部隊百を構えさせ、野武士の弓隊を待機させるんだ。残りの者は作業に集中させろ!」
「はい!」
強く返事をして、藤吉郎は早速走っていった。
それを見送り、翔隆は目と鼻の先の稲葉山城を睨んだ。
 稲葉山に封じた〔一族〕を使わせないように、竹中重治に見張らせてあるのだ。
〈半兵衛、頼むぞ!〉

 空が白み雨が一時的に止んだ時、斎藤勢千余りが川上から攻めてきた。
「来たぞ! 鉄砲隊、弓隊構えーい!」
騎馬隊が迫り来る中、鉄砲隊が冷静に狙いを定める。藤吉郎はゴクリと息を呑んだ。
〈これが、我が命運を分ける戦―――!!〉
「てええーい!!」
ダーン ダダーン 銃声が、どこまでも響き渡る。弾込めの間は、弓の雨で応戦した。
「引け! 退けぇい!」
思いも寄らぬ首尾のいい反撃に、斎藤勢は退いていった。
それを見送り、藤吉郎は冷や汗をだらだら掻きながらも、安堵の溜め息を吐く。
「ふうぅ…」
「安心するのはまだ早い」
「翔隆さま…」
「あれはただの偵察…二日と経たずして、また攻めてくる。その前に、何としても本丸の土台を完成させてしまうんだ!」
「は、はい!」
言われて藤吉郎は慌てて走っていく。
それを見送り、翔隆は天を仰いだ。
〈…このまま雨が続けば、城が造れる……〉
続かなければ、《力》で雨を降らせてしまえばいい―――。
そう思い、翔隆も急いで作業に向かった。

  二日後には、城としての土台や柱、はりや屋根を組み立てられた。
次はいよいよ壁に取り掛かろうとした時に、またしても斎藤勢が攻めて来た。
 今度は日根野や氏家といった将が率いている…。
翔隆は急いで鉄砲隊を配置して、弓隊それに槍隊を集結させる。
「と、翔隆さまっ!!」
「情けない声を出すな。いいか、もう直信長様の本隊が到着なされる。それまでにもたせれば、お主の勝ちだ! いいか、必ずもたせろ! 大将は、お主だ!!」
そう言うと、藤吉郎はぎゅっと唇を閉じて真顔になる。
そこに、正勝と秀長もやってきた。
「藤吉! いよいよまずいぞ!」
「兄上…」
すがってくる二人の眼差し…。
藤吉郎は翔隆を見るが、何も言ってくれない…。
〈ここが正念場――――!〉
「小六、矢が尽きぬようにしろ。小一郎は作業を続けさせるんじゃ!」
「分かった!」
「承知!」
二人が駆けて行くのを見て、翔隆は頷く。
この程度の指揮は出来るようにならなければ困る…だから、敢えて黙っていたのだ。
「藤吉郎、大将なのだという自覚と自負を持て! 必ず、勝たせる!!」
微笑して言うと、藤吉郎は涙ぐんで頷いた。
「はい!」

 鉄砲隊と弓隊で応戦しても敵は怯まず、向こうも弓での応戦の後、槍隊をなだれ込ませた。
鍛え抜かれた精鋭の攻撃に、こちらも態勢を崩し掛ける。
だが、翔隆が忍ばせていた〔一族〕のお陰で何とか持ち直して一時は撤退に成功する。

藤吉郎はバクバクとする心臓を押さえて、息を整える。
〈も、もたせる…殿が来るまで!!〉
しかし憂色が拭えない。兵は、もう百余りに減ってしまっているのだ。
そこに翔隆が走ってきた。
「藤吉郎、大丈夫か」
「翔隆さまっ! わ、わし…」
「藤吉郎」
翔隆は、泣きそうな藤吉郎の両肩に手を置く。
「心配するな。私が必ず勝たせると言っているのだ…川も氾濫している。あれでは斎藤も半数は退くだろう。私を信じろ!」
「―――はいっ!!」
力強い翔隆の言葉に、藤吉郎は後光が差して見えた。

 斎藤勢は、一刻と経たずしてまた襲い掛かってきた。
接近戦を避ける為に、正勝が弓隊を駆使して留まり、翔隆がその間をくぐって戦う。
藤吉郎は死に物狂いで采配を振るった。
「踏ん張れっ! ここは我らが城じゃあ! 一歩たりとも入れさせるなー!!」
檄を飛ばして、自らも兵を切っていく。
〈…勝てる! 勝って墨俣に城を造るんじゃあ!!〉
そう思い、迫り来る騎馬隊を見たその時!
 斎藤勢が突然崩れ始めたのだ!
それを好機と見て、正勝が鉄砲隊と弓隊を使った。
「と…殿じゃ! 殿が来て下された!!」
藤吉郎が言った後に、斎藤勢がすぐに退いていき、信長が姿を見せる。
「殿ー!!」
藤吉郎は走って信長の馬の側に行き、滑り込んだ。
そして、すぐに立ち上がって泥だらけの顔で信長を見上げる。
「殿!! 本物じゃあ…」
「たわけ。泣くな」
「殿、わし、わしゃ…」
涙を滝のように流して言う藤吉郎を見て、信長はふっと笑う。
「櫓がもう直出来上がるな…」
「は、はい! それはと……」
言い掛けて周りを見るも、翔隆の姿は無かった…。後ろで跪く正勝が咳払いをする。
殿! お屋形さまの御前ですぞ!」
「あ…いえ、あの」
信長はおろつく藤吉郎を見てから、信長は後ろに続く利家達家臣を見た。
皆、一様にきょろきょろと辺りを見回して、何かを探している…。
翔隆だ、というのはすぐに分かった。
〈…賢しい奴め…〉
信長は片笑んでから、藤吉郎を見た。
「して、このままここにおれというのか?」
「ああ! いえ! どうぞ!」
藤吉郎は慌てて信長の馬の轡を取って歩いた。
「この城をこのまま造るがいい」
「えっ!?」
「二千をやる。構えとして造れ」
「はっ…し、しかし…」
藤吉郎が何かを言おうとすると、正勝が咳払いをした。
「何じゃ、不服か」
「いえ! 畏れ多くも有り難く!!」
そう言って藤吉郎は、にかっと笑った。
…折角の好機に、翔隆の助勢のお陰で、などとはとても言えない。
〈…申し訳無い……〉
そう心中で詫びるしかなかった。
藤吉郎とて、こんな好機を逃せば出世に響くのだ。

 その当人は、木の上からそれを見て、満足げに微笑んでいた。
〈…これで、藤吉郎も将となれた…。信長様の手足となって働けるだろう〉
そう思って笑っていたのだ。
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