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第四幕 νήμα(ニーマ) 紡ぐ
νήμα26 結婚式
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一週間後。
式は侯爵家で執り行われた。
マリミエドはドレスに着替えてティアラを着けて、部屋で待つ。
そこにノックがされてユークレースが入ってきた。
「リュミ、支度は…」
「出来てますわ」
答えて振り向いたマリミエドが眩しくて目を細めると、マリミエドが歩いてきてユークレースのスカーフを整える。
「とても素敵よ、ユーク」
「…君の方が素敵だよ」
そう言い頬に手を当てるので、外に待機していたレアノルドが咳払いをする。
「んん!では、参りましょうか」
レアノルドに言われ、ユークレースはマリミエドをエスコートして歩く。
玄関前で、誓いの言葉を立てる。
「汝、ユークレース・アーダルベルト。貴方は新婦を愛し、生涯を伴侶に捧げると誓いますか?」
「誓います」
神官が聞いてユークレースが答える。
「汝、マリミエド・メイナード。貴女は新郎を愛し、生涯を伴侶に捧げると誓いますか?」
「誓います」
神官が聞いてマリミエドが答える。
互いに指輪をはめると、その手を神官が握ってくっつける。
「ここに2人が愛を誓い、夫婦となった事を証明します」
そう神官が言い、ユークレースはマリミエドのヴェールを上げて、優しくキスをする。
「おめでとう!」
と参列者達が拍手を送った。
庭にある女神像と神像に厳かな祈りをする。
〈女神様…色々とありがとうございます。わたくしは、これからもたくさんの事を学び、ユークを支えていきますわ〉
マリミエドはそう心で誓った。
それから、玄関からサロンまでの道の両側に友人や親族が立って、2人が歩く頭上に花を掛ける。
「女神様の祝福を」
「生涯の幸せを」
そう言って2人の幸せを願って花を掛けるのだ。
サロンに着くと2人は椅子に座り、皆からの祝辞と祝いの品を受け取る。
「結婚おめでとう」
アルビオンが来て祝う。
「ありがとう、アルビオン」
ユークレースが答えて、しばらくじっと見合い、アルビオンが握手を求めた。
握手をすると、アルビオンがグッとユークレースに近寄って言う。
「お前に負けた訳では無いからな…幸せにしなかったら、奪いに来る!」
「アルビオン…分かっている」
ユークレースが微笑んで言うので、アルビオンは頷いて離れた。
次にベルンハルトが来て、とても大きな箱を置いた。
「結婚おめでとう」
「ありがとう……やけに大きいが…」
「ユークレースが気に入りそうな一人掛けのソファーがあったから買ってきたんだ。後でもう一脚届けさせるよ」
ベルンハルトは笑って言う。
「あ…ありがとう」
その言葉に頷いてベルンハルトが離れる。
次にクリフォードが来て2人に一つずつ箱を渡す。
「結婚おめでとう」
「ありがとうクリフォード」
「何がいいか迷ったが、2人に揃いの物がいいかと思って。ガラスの時計だ」
「まあ可愛い」
マリミエドがリボンをほどいて中を見て言う。
「ありがとう、クリフォード公子」
「お幸せに!」
そう言いクリフォードが離れる。
するとレアノルドが来て小さめの箱を2人に渡す。
「結婚おめでとう」
「ありがとうレアノルド」
「まあ、綺麗なガラスのケース!」
マリミエドがリボンをほどいて見ると、中にはガラスで作られた収納箱が入っていた。
「まさかクリフォードと被った?」
「いいえ大丈夫ですわ」
「なら良かった…幸せを祈ります」
そう言いレアノルドはボウ&スクレープをして離れた。
するとシリウスが妹のメアリアーナと共に来て、シリウスがユークレースに、メアリアーナがマリミエドに箱を渡す。
「結婚おめでとうございます」
兄妹揃って祝辞を述べる。
「ありがとうシリウス、メアリアーナ公女」
ユークレースが言う間にマリミエドが箱の中を見る。
「まあ、可愛いお人形」
そう言うのでユークレースが思わずマリミエドを見ると、シリウスが苦笑する。
「ユークレース公子にはペガサスの置物ですよ」
「そうか…ありがとう」
「末永くお幸せに」
そう言いシリウスとメアリアーナは一礼して離れた。
するとライアンがやってくる。
「ご結婚おめでとうございます!」
そう言い2人に箱を渡した。
マリミエドは中身を確認して驚く。
「まあ…これは、クジラ?」
「はい。バイソンの角で作られたクジラです。公子には角で作られた船です。水族館、とても楽しかったです。またいつか、皆さんと出掛ける時は声を掛けて下さい!」
そう言いライアンは一礼して離れた。
その後も続々と祝辞が続いた。
その間は、皆は宴を楽しんでいる。
やっと終わりかと思ったら、魔王陛下とルド・ルギオス猊下がやってきて、2人に箱を渡した。
「〝結婚おめでとう〟」
棒読みな感じで魔王が言う。
「ありがとう…魔王陛下、ルド・ルギオス猊下…」
ユークレースが戸惑いがちに答え、マリミエドが箱を開ける。
中には真っ青な丸い物体が入っていた。
「これは…?」
「ランプも知らんのか?」
魔王が言い、マリミエドに近付いてその青い物体を取り、魔力を少し注ぐ。
すると青白い光が付いて宙に浮いた。
光は、ピンクや紫、緑に変わっていき、とても幻想的だ。
「素敵!」
「寝室に使うといい…ムードは出るぞ」
ニヤリとしてユークレースに言う。
ユークレースは頬を赤らめながら口元を手で隠して言う。
「ありがとう…」
そうユークレースが言うと、魔王は離れ、ルド・ルギオスがユークレースに近寄ってこっそり言う。
「お前に渡した品物は〝初夜〟に必要であろう品々だ。アロマとオイルと鎮痛剤…使い方は分かるだろう?」
「もしや、ギルベルトにも…?」
そう聞くとルド・ルギオスは頷いて笑う。
「しっかりな」
そう言って離れた。
ユークレースは顔を真っ赤にして俯く。
「ユーク?」
「…何でもないよ…我々も食べようか」
そう言い箱を置くと、ユークレースはマリミエドをエスコートしてダイニングに移った。
2人は食事をしながら友人達と歓談を楽しんだ。
式は侯爵家で執り行われた。
マリミエドはドレスに着替えてティアラを着けて、部屋で待つ。
そこにノックがされてユークレースが入ってきた。
「リュミ、支度は…」
「出来てますわ」
答えて振り向いたマリミエドが眩しくて目を細めると、マリミエドが歩いてきてユークレースのスカーフを整える。
「とても素敵よ、ユーク」
「…君の方が素敵だよ」
そう言い頬に手を当てるので、外に待機していたレアノルドが咳払いをする。
「んん!では、参りましょうか」
レアノルドに言われ、ユークレースはマリミエドをエスコートして歩く。
玄関前で、誓いの言葉を立てる。
「汝、ユークレース・アーダルベルト。貴方は新婦を愛し、生涯を伴侶に捧げると誓いますか?」
「誓います」
神官が聞いてユークレースが答える。
「汝、マリミエド・メイナード。貴女は新郎を愛し、生涯を伴侶に捧げると誓いますか?」
「誓います」
神官が聞いてマリミエドが答える。
互いに指輪をはめると、その手を神官が握ってくっつける。
「ここに2人が愛を誓い、夫婦となった事を証明します」
そう神官が言い、ユークレースはマリミエドのヴェールを上げて、優しくキスをする。
「おめでとう!」
と参列者達が拍手を送った。
庭にある女神像と神像に厳かな祈りをする。
〈女神様…色々とありがとうございます。わたくしは、これからもたくさんの事を学び、ユークを支えていきますわ〉
マリミエドはそう心で誓った。
それから、玄関からサロンまでの道の両側に友人や親族が立って、2人が歩く頭上に花を掛ける。
「女神様の祝福を」
「生涯の幸せを」
そう言って2人の幸せを願って花を掛けるのだ。
サロンに着くと2人は椅子に座り、皆からの祝辞と祝いの品を受け取る。
「結婚おめでとう」
アルビオンが来て祝う。
「ありがとう、アルビオン」
ユークレースが答えて、しばらくじっと見合い、アルビオンが握手を求めた。
握手をすると、アルビオンがグッとユークレースに近寄って言う。
「お前に負けた訳では無いからな…幸せにしなかったら、奪いに来る!」
「アルビオン…分かっている」
ユークレースが微笑んで言うので、アルビオンは頷いて離れた。
次にベルンハルトが来て、とても大きな箱を置いた。
「結婚おめでとう」
「ありがとう……やけに大きいが…」
「ユークレースが気に入りそうな一人掛けのソファーがあったから買ってきたんだ。後でもう一脚届けさせるよ」
ベルンハルトは笑って言う。
「あ…ありがとう」
その言葉に頷いてベルンハルトが離れる。
次にクリフォードが来て2人に一つずつ箱を渡す。
「結婚おめでとう」
「ありがとうクリフォード」
「何がいいか迷ったが、2人に揃いの物がいいかと思って。ガラスの時計だ」
「まあ可愛い」
マリミエドがリボンをほどいて中を見て言う。
「ありがとう、クリフォード公子」
「お幸せに!」
そう言いクリフォードが離れる。
するとレアノルドが来て小さめの箱を2人に渡す。
「結婚おめでとう」
「ありがとうレアノルド」
「まあ、綺麗なガラスのケース!」
マリミエドがリボンをほどいて見ると、中にはガラスで作られた収納箱が入っていた。
「まさかクリフォードと被った?」
「いいえ大丈夫ですわ」
「なら良かった…幸せを祈ります」
そう言いレアノルドはボウ&スクレープをして離れた。
するとシリウスが妹のメアリアーナと共に来て、シリウスがユークレースに、メアリアーナがマリミエドに箱を渡す。
「結婚おめでとうございます」
兄妹揃って祝辞を述べる。
「ありがとうシリウス、メアリアーナ公女」
ユークレースが言う間にマリミエドが箱の中を見る。
「まあ、可愛いお人形」
そう言うのでユークレースが思わずマリミエドを見ると、シリウスが苦笑する。
「ユークレース公子にはペガサスの置物ですよ」
「そうか…ありがとう」
「末永くお幸せに」
そう言いシリウスとメアリアーナは一礼して離れた。
するとライアンがやってくる。
「ご結婚おめでとうございます!」
そう言い2人に箱を渡した。
マリミエドは中身を確認して驚く。
「まあ…これは、クジラ?」
「はい。バイソンの角で作られたクジラです。公子には角で作られた船です。水族館、とても楽しかったです。またいつか、皆さんと出掛ける時は声を掛けて下さい!」
そう言いライアンは一礼して離れた。
その後も続々と祝辞が続いた。
その間は、皆は宴を楽しんでいる。
やっと終わりかと思ったら、魔王陛下とルド・ルギオス猊下がやってきて、2人に箱を渡した。
「〝結婚おめでとう〟」
棒読みな感じで魔王が言う。
「ありがとう…魔王陛下、ルド・ルギオス猊下…」
ユークレースが戸惑いがちに答え、マリミエドが箱を開ける。
中には真っ青な丸い物体が入っていた。
「これは…?」
「ランプも知らんのか?」
魔王が言い、マリミエドに近付いてその青い物体を取り、魔力を少し注ぐ。
すると青白い光が付いて宙に浮いた。
光は、ピンクや紫、緑に変わっていき、とても幻想的だ。
「素敵!」
「寝室に使うといい…ムードは出るぞ」
ニヤリとしてユークレースに言う。
ユークレースは頬を赤らめながら口元を手で隠して言う。
「ありがとう…」
そうユークレースが言うと、魔王は離れ、ルド・ルギオスがユークレースに近寄ってこっそり言う。
「お前に渡した品物は〝初夜〟に必要であろう品々だ。アロマとオイルと鎮痛剤…使い方は分かるだろう?」
「もしや、ギルベルトにも…?」
そう聞くとルド・ルギオスは頷いて笑う。
「しっかりな」
そう言って離れた。
ユークレースは顔を真っ赤にして俯く。
「ユーク?」
「…何でもないよ…我々も食べようか」
そう言い箱を置くと、ユークレースはマリミエドをエスコートしてダイニングに移った。
2人は食事をしながら友人達と歓談を楽しんだ。
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