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第三幕 想定外
vs40 メイナード侯爵
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狩猟大会は5日間行われた。
優勝者はベルンハルト。
団体ではヴィルヘルム侯爵家。
優勝者にはトロフィーが贈られ、それぞれに王家の勲章が与えられる。
式典の後は宴会だ。
しかしその中にメイナード侯爵の姿は無かった。
そして、翌日に大移動が行われる。
その中で、メイナード侯爵が必死に皇帝陛下に懇願していた。
「お願いです、ここで捜索をさせて下さい!」
「ならん。捜索隊はもう編成してある。ここは王宮騎士が捜索するから案ずるな」
そういう話しが、通る者達に聞こえる。
アルビオンやユークレース、ベルンハルトやクリフォード、レアノルドはいたたまれない気持ちで帰った。
メイナード侯爵はその翌日の朝に憔悴しきった姿で帰ってきた。
「あなた!」
「お父様…」
メイナード侯爵は家に着くとマリミエドを見て手を伸ばし、そのまま倒れた。
「あなた!」
「旦那様!」
「お父様!」
夫人やマリミエド、妹達が駆け寄り、執事が侯爵を運ぶ。
「すぐに医者を!」
侯爵はベッドの中でマリミエドに手を伸ばす。
「お父様…」
「その、犬は……まさかギルベルトと関係があるのか…」
そう聞かれてマリミエドは戸惑いながらも頷いた。
「お兄様が帰って来られる道標なのです! お父様、信じて下さい!」
「…お前がそう言うのなら…本当なのだな……ギルベルト………」
そう言いながら侯爵は気を失った。
「お嬢様、お部屋へ!」
執事が言い、エレナがマリミエドを連れて行った。
『父上…あんな姿になるまで探されるとは…ただの策略家だと思っていたが、違うのだな…』
「ええ…お兄様をとても大切にされてましたから…」
そう言い、マリミエドはしょんぼりとする。
「お兄様の体…無事かしら…」
『大丈夫さ、皆が俺の無事を世界樹に祈ったから』
それを聞いて、マリミエドはバルコニーに出て空を見上げた。
晩餐の後で父を見舞うと、薄っすらと目を開けたので、マリミエドはそっと父の側に行ってしゃがむ。
「お父様、お兄様は必ず見つかりますわ」
「ああ……」
父はそれ以上何も言わなかった。
『父上…』
その夜、仲間達からの連絡蝶が届いた。
これからどうするか、何をすべきかなど。
『体とマリアの居場所が分からない事にはどうにも出来ないな…明日、神殿に行こう』
子犬が言う。
「神殿に?」
『女神に祈ってみるんだ…加護が効かなかったのも気になるし…』
「そうですわね…なんの加護なのでしょうか…」
2人は話し合いながらも、明日神殿で祈る事を皆に伝える事にした。
優勝者はベルンハルト。
団体ではヴィルヘルム侯爵家。
優勝者にはトロフィーが贈られ、それぞれに王家の勲章が与えられる。
式典の後は宴会だ。
しかしその中にメイナード侯爵の姿は無かった。
そして、翌日に大移動が行われる。
その中で、メイナード侯爵が必死に皇帝陛下に懇願していた。
「お願いです、ここで捜索をさせて下さい!」
「ならん。捜索隊はもう編成してある。ここは王宮騎士が捜索するから案ずるな」
そういう話しが、通る者達に聞こえる。
アルビオンやユークレース、ベルンハルトやクリフォード、レアノルドはいたたまれない気持ちで帰った。
メイナード侯爵はその翌日の朝に憔悴しきった姿で帰ってきた。
「あなた!」
「お父様…」
メイナード侯爵は家に着くとマリミエドを見て手を伸ばし、そのまま倒れた。
「あなた!」
「旦那様!」
「お父様!」
夫人やマリミエド、妹達が駆け寄り、執事が侯爵を運ぶ。
「すぐに医者を!」
侯爵はベッドの中でマリミエドに手を伸ばす。
「お父様…」
「その、犬は……まさかギルベルトと関係があるのか…」
そう聞かれてマリミエドは戸惑いながらも頷いた。
「お兄様が帰って来られる道標なのです! お父様、信じて下さい!」
「…お前がそう言うのなら…本当なのだな……ギルベルト………」
そう言いながら侯爵は気を失った。
「お嬢様、お部屋へ!」
執事が言い、エレナがマリミエドを連れて行った。
『父上…あんな姿になるまで探されるとは…ただの策略家だと思っていたが、違うのだな…』
「ええ…お兄様をとても大切にされてましたから…」
そう言い、マリミエドはしょんぼりとする。
「お兄様の体…無事かしら…」
『大丈夫さ、皆が俺の無事を世界樹に祈ったから』
それを聞いて、マリミエドはバルコニーに出て空を見上げた。
晩餐の後で父を見舞うと、薄っすらと目を開けたので、マリミエドはそっと父の側に行ってしゃがむ。
「お父様、お兄様は必ず見つかりますわ」
「ああ……」
父はそれ以上何も言わなかった。
『父上…』
その夜、仲間達からの連絡蝶が届いた。
これからどうするか、何をすべきかなど。
『体とマリアの居場所が分からない事にはどうにも出来ないな…明日、神殿に行こう』
子犬が言う。
「神殿に?」
『女神に祈ってみるんだ…加護が効かなかったのも気になるし…』
「そうですわね…なんの加護なのでしょうか…」
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