45 / 66
本編
※おっさんは(聞いていないのに)語る!(4)
しおりを挟む
鬘を取るのももどかしいのか、アトス様はベッドに私を載せるなり、猫のままの私にキスをした!
女装のイケメンとまんま猫のキスシーンってどの層向けよ!
ふうっと息と一緒に魔力を吹き込まれて目を見開く。三秒後には私はもう人の姿に戻っていた。
「アイラ……」
美女、いや、アトス様はヤル気マンマンらしく、コートをベッドの下に脱ぎ捨てた。じりじりと私に迫って来たので、私もまたお尻でじりじりと後ずさる。
アトス様とのエッチは嫌ではないどころか大好きだ。でも、今回はどう見ても美女に襲われるとしか思えない……!
だけど、逃げられるはずもなく、壁際に追い詰められて顎を摘ままれてしまった。
「私から逃げようだなんていけない子だね。だから尚更追い掛けたくなるんだよ」
そんなことを言われても……!!
抗議しかけた唇を塞がれる。
「ん、んっ……」
力ずくで割り開かれ、逃げる舌を絡め取られて、その感触にたまらず目を閉じた。
「ん……ぅ」
舌の付け根を軽く噛まれたのに反応して、ぴょんと猫耳と尻尾が飛び出てしまう。更に歯茎を辿られ、口の中を舐められると、頭がぼんやりして、体から力が抜け落ちていった。
「んん……」
美女にしか見えないアトス様が唇を離す。
「ほら、もういい香りがしてきた。君にも自分のフェロモンがわかるだろう?」
「そんなの……っ」
恥ずかしさに顔がかっと熱くなるのを感じた。わかんにゃいと首を振ろうとしたところで、腰に手を回され押し倒される。ベッドが軽く軋む音を体で感じた。
アトス様が私のワンピースのボタンを外していく。まだ真っ昼間でいくらカーテンが閉めてあっても、やっぱりこんな時間からエッチだなんて恥ずかしい。
「ま、待って……。まだ明るいです……」
「愛し合うのに時間なんて関係あるかい? それに、君は猫族だろう? 昼も夜もないはずだ」
「だ、だって、私はそうかもしれないけど、アトス様は人間で……」
「私も半分は君と同じだよ」
えっ、それってどういうことと聞く間もなく、するりとワンピースを脱がされた。もうすっかり手慣れたものみたいで、下着も手際よく剥ぎ取られてしまう。
「やっ……」
明るい光の中に生まれたままの体を晒されて、私は思わず胸を手で覆った。アトス様を見ていられずに顔を背ける。
「や、やっぱり、恥ずかしい、です……」
もう何度もしちゃっているのに、今更恥ずかしいなんておかしいのかもしれない。でも、私は常識や倫理観なんかはしっかり人間……というか社畜で、身も心も猫族ではないから厄介なのだ。
すると、アトス様が「君は、可愛いな」と呟いた。私の頬を被って顔中にキスをする。
「や、やだ、くすぐった……」
「猫族らしくなくて、可愛くて、食べてしまいたくなる時があるよ」
くすぐったさに身を捩る私を、アトス様は笑いながら抱き締めた。
「なら、恥ずかしくなくすればいいだけのことだ」
意味がわからず首を傾げる私の体を、くるりと腕の中で反転させる。
「これで私の顔が見えないだろう?」
ええっ!? 今日は後ろから!? それはそれで恥ずかしいんだけれども……。また、見えないって何をされるのかわからなくて、どうしても不安になってしまう。
少しして背後から何度か衣擦れの音がした。アトス様が服を脱いでいるみたいだ。それからカツラがベッドの脇に置かれる。
あ、百合プレイではないのね。ほっとしたような残念なような……。
やがて、アトス様が背に伸し掛かって、私の胸に手を回してきた。
「んっ……」
下からそっと包み込むように覆われて、手の熱さに体がびくりと震える。更に強く、弱くと揉み込まれて、だんだん息が不規則なものになってきた。
「や……あ……あんっ」
「君はやっぱり胸が弱い」
その間にアトス様は首筋に舌を這わせてきた。ぬるりとしていてまた嫌らしい気分になる。同時に、頂をきゅっと指と指の間に挟まれて、「ひゃんっ」とおかしな声をあげてしまった。揉まれたり、挟まれたりを繰り返すうちに、お腹の奥に熱が生まれて溶けて、足の間に落ちてくるのがわかる。
「うんっ……やんっ……んん……」
「アイラ、可愛い声を出すね。もっと聞かせてくれると嬉しい」
「や……やだあ……恥ずかしいよう……」
「嫌だなんて、君は嘘つきだな。でも、ほら体はこんなに喜んでいる」
今度は優しく首を甘噛みされて、驚いて体がびくりとなった。首を噛むだなんて猫みたい。でも、アトス様だと嫌ではない。熱い唇が首を噛むだけではなく耳たぶや肩を這い回る。本当に食べられてしまいそうな気分になった。
手でも唇でも触れられた部分が気持ちがよくて、なのに火傷をしたように熱い。吐息とともに腰を揺らしてしまう。
やがて、アトス様の手が後ろに回った。お尻を円を描くみたいに撫でられる。続いて長い指の一本が茂みを掻き分け、ゆっくり私の中に潜り込んできた。
慌てて腰を引こうとしたけれども無理だった。アトス様の体が壁になって私の動きを遮っている。逃げ場を失くしていやいやと首を振る間に、指は私の大切なところを押し広げた。
「ひゃんっ……」
「もう濡れているね」
実況中継をするのなら、後ろでする意味がない! 恥ずかしさが特盛になるだけ!
でも、指で蜜を掬われ、くちゅくちゅと入り口を掻き回されて、その嫌らしい音と下半身が蕩けそうになる感覚に心を塗り潰されてていく。だんだん恥ずかしいと思う気持ちも薄れていった――
女装のイケメンとまんま猫のキスシーンってどの層向けよ!
ふうっと息と一緒に魔力を吹き込まれて目を見開く。三秒後には私はもう人の姿に戻っていた。
「アイラ……」
美女、いや、アトス様はヤル気マンマンらしく、コートをベッドの下に脱ぎ捨てた。じりじりと私に迫って来たので、私もまたお尻でじりじりと後ずさる。
アトス様とのエッチは嫌ではないどころか大好きだ。でも、今回はどう見ても美女に襲われるとしか思えない……!
だけど、逃げられるはずもなく、壁際に追い詰められて顎を摘ままれてしまった。
「私から逃げようだなんていけない子だね。だから尚更追い掛けたくなるんだよ」
そんなことを言われても……!!
抗議しかけた唇を塞がれる。
「ん、んっ……」
力ずくで割り開かれ、逃げる舌を絡め取られて、その感触にたまらず目を閉じた。
「ん……ぅ」
舌の付け根を軽く噛まれたのに反応して、ぴょんと猫耳と尻尾が飛び出てしまう。更に歯茎を辿られ、口の中を舐められると、頭がぼんやりして、体から力が抜け落ちていった。
「んん……」
美女にしか見えないアトス様が唇を離す。
「ほら、もういい香りがしてきた。君にも自分のフェロモンがわかるだろう?」
「そんなの……っ」
恥ずかしさに顔がかっと熱くなるのを感じた。わかんにゃいと首を振ろうとしたところで、腰に手を回され押し倒される。ベッドが軽く軋む音を体で感じた。
アトス様が私のワンピースのボタンを外していく。まだ真っ昼間でいくらカーテンが閉めてあっても、やっぱりこんな時間からエッチだなんて恥ずかしい。
「ま、待って……。まだ明るいです……」
「愛し合うのに時間なんて関係あるかい? それに、君は猫族だろう? 昼も夜もないはずだ」
「だ、だって、私はそうかもしれないけど、アトス様は人間で……」
「私も半分は君と同じだよ」
えっ、それってどういうことと聞く間もなく、するりとワンピースを脱がされた。もうすっかり手慣れたものみたいで、下着も手際よく剥ぎ取られてしまう。
「やっ……」
明るい光の中に生まれたままの体を晒されて、私は思わず胸を手で覆った。アトス様を見ていられずに顔を背ける。
「や、やっぱり、恥ずかしい、です……」
もう何度もしちゃっているのに、今更恥ずかしいなんておかしいのかもしれない。でも、私は常識や倫理観なんかはしっかり人間……というか社畜で、身も心も猫族ではないから厄介なのだ。
すると、アトス様が「君は、可愛いな」と呟いた。私の頬を被って顔中にキスをする。
「や、やだ、くすぐった……」
「猫族らしくなくて、可愛くて、食べてしまいたくなる時があるよ」
くすぐったさに身を捩る私を、アトス様は笑いながら抱き締めた。
「なら、恥ずかしくなくすればいいだけのことだ」
意味がわからず首を傾げる私の体を、くるりと腕の中で反転させる。
「これで私の顔が見えないだろう?」
ええっ!? 今日は後ろから!? それはそれで恥ずかしいんだけれども……。また、見えないって何をされるのかわからなくて、どうしても不安になってしまう。
少しして背後から何度か衣擦れの音がした。アトス様が服を脱いでいるみたいだ。それからカツラがベッドの脇に置かれる。
あ、百合プレイではないのね。ほっとしたような残念なような……。
やがて、アトス様が背に伸し掛かって、私の胸に手を回してきた。
「んっ……」
下からそっと包み込むように覆われて、手の熱さに体がびくりと震える。更に強く、弱くと揉み込まれて、だんだん息が不規則なものになってきた。
「や……あ……あんっ」
「君はやっぱり胸が弱い」
その間にアトス様は首筋に舌を這わせてきた。ぬるりとしていてまた嫌らしい気分になる。同時に、頂をきゅっと指と指の間に挟まれて、「ひゃんっ」とおかしな声をあげてしまった。揉まれたり、挟まれたりを繰り返すうちに、お腹の奥に熱が生まれて溶けて、足の間に落ちてくるのがわかる。
「うんっ……やんっ……んん……」
「アイラ、可愛い声を出すね。もっと聞かせてくれると嬉しい」
「や……やだあ……恥ずかしいよう……」
「嫌だなんて、君は嘘つきだな。でも、ほら体はこんなに喜んでいる」
今度は優しく首を甘噛みされて、驚いて体がびくりとなった。首を噛むだなんて猫みたい。でも、アトス様だと嫌ではない。熱い唇が首を噛むだけではなく耳たぶや肩を這い回る。本当に食べられてしまいそうな気分になった。
手でも唇でも触れられた部分が気持ちがよくて、なのに火傷をしたように熱い。吐息とともに腰を揺らしてしまう。
やがて、アトス様の手が後ろに回った。お尻を円を描くみたいに撫でられる。続いて長い指の一本が茂みを掻き分け、ゆっくり私の中に潜り込んできた。
慌てて腰を引こうとしたけれども無理だった。アトス様の体が壁になって私の動きを遮っている。逃げ場を失くしていやいやと首を振る間に、指は私の大切なところを押し広げた。
「ひゃんっ……」
「もう濡れているね」
実況中継をするのなら、後ろでする意味がない! 恥ずかしさが特盛になるだけ!
でも、指で蜜を掬われ、くちゅくちゅと入り口を掻き回されて、その嫌らしい音と下半身が蕩けそうになる感覚に心を塗り潰されてていく。だんだん恥ずかしいと思う気持ちも薄れていった――
0
お気に入りに追加
1,889
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
こわいかおの獣人騎士が、仕事大好きトリマーに秒で堕とされた結果
てへぺろ
恋愛
仕事大好きトリマーである黒木優子(クロキ)が召喚されたのは、毛並みの手入れが行き届いていない、犬系獣人たちの国だった。
とりあえず、護衛兼監視役として来たのは、ハスキー系獣人であるルーサー。不機嫌そうににらんでくるものの、ハスキー大好きなクロキにはそんなの関係なかった。
「とりあえずブラッシングさせてくれません?」
毎日、獣人たちのお手入れに精を出しては、ルーサーを(犬的に)愛でる日々。
そのうち、ルーサーはクロキを女性として意識するようになるものの、クロキは彼を犬としかみていなくて……。
※獣人のケモ度が高い世界での恋愛話ですが、ケモナー向けではないです。ズーフィリア向けでもないです。


今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

番から逃げる事にしました
みん
恋愛
リュシエンヌには前世の記憶がある。
前世で人間だった彼女は、結婚を目前に控えたある日、熊族の獣人の番だと判明し、そのまま熊族の領地へ連れ去られてしまった。それからの彼女の人生は大変なもので、最期は番だった自分を恨むように生涯を閉じた。
彼女は200年後、今度は自分が豹の獣人として生まれ変わっていた。そして、そんな記憶を持ったリュシエンヌが番と出会ってしまい、そこから、色んな事に巻き込まれる事になる─と、言うお話です。
❋相変わらずのゆるふわ設定で、メンタルも豆腐並なので、軽い気持ちで読んで下さい。
❋独自設定有りです。
❋他視点の話もあります。
❋誤字脱字は気を付けていますが、あると思います。すみません。
【完結】魔王様、溺愛しすぎです!
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
ファンタジー
「パパと結婚する!」
8万年近い長きにわたり、最強の名を冠する魔王。勇者を退け続ける彼の居城である『魔王城』の城門に、人族と思われる赤子が捨てられた。その子を拾った魔王は自ら育てると言い出し!? しかも溺愛しすぎて、周囲が大混乱!
拾われた子は幼女となり、やがて育て親を喜ばせる最強の一言を放った。魔王は素直にその言葉を受け止め、嫁にすると宣言する。
シリアスなようでコメディな軽いドタバタ喜劇(?)です。
【同時掲載】アルファポリス、カクヨム、エブリスタ、小説家になろう
【表紙イラスト】しょうが様(https://www.pixiv.net/users/291264)
挿絵★あり
【完結】2021/12/02
※2022/08/16 第3回HJ小説大賞前期「小説家になろう」部門 一次審査通過
※2021/12/16 第1回 一二三書房WEB小説大賞、一次審査通過
※2021/12/03 「小説家になろう」ハイファンタジー日間94位
※2021/08/16、「HJ小説大賞2021前期『小説家になろう』部門」一次選考通過作品
※2020年8月「エブリスタ」ファンタジーカテゴリー1位(8/20〜24)
※2019年11月「ツギクル」第4回ツギクル大賞、最終選考作品
※2019年10月「ノベルアップ+」第1回小説大賞、一次選考通過作品
※2019年9月「マグネット」ヤンデレ特集掲載作品

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる