ポツンと一軒家の主婦は元賢者〜夫を半殺しにしたら、世界の声が、魔法を駆使して快適スローライフを目指します

しおりの提案

「おはよ～、お姉ちゃん」

ひよりはよく寝たとばかりに伸びをする

「おはよ～、よく寝れたかい？」

それに反してしおりはクマができている

「ごめんね、なんか膝枕してくれてたかは、寝れなかったよね？」

申し訳なさそうに、ひよりは肩を落とす

「気にしないで、一昨日から大変だったんだから」

しおりに頭を撫でられて、ひよりは複雑な顔をする

「私が朝ごはん作るよ、お姉ちゃんは少しでも休んでて、
キッチン借りるね！」

ひよりはバタバタとキッチンに向かって行った




「うん、美味しい！結婚しよう」

ひよりの朝ごはんを食べながら、しおりが言う。

朝はパン派だと言うと、パンとサラダとスクランブルエッグに人参のスープ、ヨーグルトに果物まででてきた

普段は生のパンをかじりながら、書類をみる朝ごはんとは大違いだ


「何を言ってるのよ」

ため息混じりに、冗談を流すが

「本気よ？結婚しよう」

は？という顔のひよりに、しおりは説明していく

「同棲しない？ひよりもしばらく無収入でしょ？」

「でもお姉ちゃんの事務所はうちから5時間だよ、それとも私がこっちに住むの？」

それは抵抗がある、完璧な居候だ

「私がひよりの家に住むよ、最近は仕事はテレワークが主流よ～、このマンション貸し出したらかなりの家賃収入でるし」

困った顔のひよりに、更に強く勧める

「ここの家賃分は私がお金だすよ、そのかわりひよりが家事全般やってくれると助かる～」

少し悩みだしたひよりに、もうひと押し！

「一週間にたぶん半分くらいは仕事であけるけど、私も寂しいのよ～たぶんこのまま結婚はしないだろうしさぁ」

確かにひよりも、もう結婚はこりごりだ

「よし！とりあえず1年でどう？1年更新同棲、だめなら3ヶ月でもいいから、契約してくださいよぉ」

「ぶぅふ」

必死なしおりに、ひよりは吹き出してしまった

「わかったよ、じゃあとりあえずあのつよしアホを追い出さなきゃね」