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「ダークさん、とりあえずアキラさんにどんなやり方で綺麗にしたか教えてください
そして一ヶ月くらい、隣国と来年の小麦の価格について交渉してきてください
この見積もり額は高すぎます、もう少し値切れるでしょ?」
「はは…イヤイヤ別に普通に綺麗にしただけですよ?
そんなそんな、王様にお教えするようなことじゃありませんよ?
まさか、今後は王様がやられるとか?これは私のような側室あがりの経験者がやるものですよ?
そんな交渉は大臣あたりにやらせたらいいでしょう?
はは…まさかのそれにしても貴方は、元王様を側室にするなんて思いもしませんでしたよ!」
憎々しげな宰相のダークさんと執務室で大量の書類を捌きながら、話している。
この仕事が終わらないと、アキラさんとゆっくりとした夜を楽しめないのだ
そりゃ必死に仕事をするよ。
「貴方抱かれてませんよね?経験ないですよね?
アキラさんは誰も抱けない体ですからね、もう知ってますから!
もうアキラさんに指一本触れさせませんからね!
僕は貴方に隣国に行ってほしいんですよ!
僕が側室にしなかったら、アキラさんを囲うつもりだったんですか?
アキラさんが住処に選んだあんな生産性のないような領土を、貴方は買い集めてましたよね?」
ダークさんがチッとあからさまな舌打ちをする。
普段冷静なダークさんにしては、珍しく苛立ちを隠せていない
「本当に油断も隙もないですね、ヒロシさんも騎士団長をやめる準備をしてたし、あの僻地領主騎士にでもなるつもりだったのかな?
他にもあれやこれや動いている貴族や大臣や、副司祭すら変な動きしてたし…」
調べれば調べるほどに怪しい動きの者たちが現れる
副司祭に至ってはアキラさんを聖女に祭り上げて、教会管理にしようとしてたし!なにしてんだよ…
「くっ…王様も上手にジョン君を育てましたね!
こんな、裏をかかれるなんて…
はぁ…まさかまさか、あそこは今、絶賛値上がり中の土地ですよ?
売ったら10倍にはなりました。投資目的で買っただけですよ
隣国には行きますが、交渉事は元王様がお上手でしたから、同伴を願ってよろしいですか?」
「いいわけないでしょ?
あの人は僕の側室なの!
値上がりしたのは、アキラさんを囲いたい元側室たちが競って合って買い上げるからですよね
絶対に他の方には渡しませんからね!暴君と言われようが、アキラさんは僕だけの側室ですからね!!」
王都サンクメルクは賢王ジョンにより、これまでにない繁栄を極めていった。
屈強な肉体に類まれない賢さ、先見の明が鋭かった王は、決して側妃を娶らず、ただ一人の側室を愛し続けた。
その側室は終ぞ国民の前には披露目られることはなかったが、王国を支えた大臣、貴族、騎士たちがこぞって誠に美しく賢く最高の側室と褒め称え
『サンクメルクの秘宝』と後に言われるようになった。
《end》
=============
最後までお付き合いありがとうございました。
物語調ぽい雰囲気に憧れましたが、なかなか難しかったです。
ご感想等いただけたら、喜んで飛び跳ねます。
番外編へのリクエストなんてもらえたら、踊りながら書いちゃいます。
そして一ヶ月くらい、隣国と来年の小麦の価格について交渉してきてください
この見積もり額は高すぎます、もう少し値切れるでしょ?」
「はは…イヤイヤ別に普通に綺麗にしただけですよ?
そんなそんな、王様にお教えするようなことじゃありませんよ?
まさか、今後は王様がやられるとか?これは私のような側室あがりの経験者がやるものですよ?
そんな交渉は大臣あたりにやらせたらいいでしょう?
はは…まさかのそれにしても貴方は、元王様を側室にするなんて思いもしませんでしたよ!」
憎々しげな宰相のダークさんと執務室で大量の書類を捌きながら、話している。
この仕事が終わらないと、アキラさんとゆっくりとした夜を楽しめないのだ
そりゃ必死に仕事をするよ。
「貴方抱かれてませんよね?経験ないですよね?
アキラさんは誰も抱けない体ですからね、もう知ってますから!
もうアキラさんに指一本触れさせませんからね!
僕は貴方に隣国に行ってほしいんですよ!
僕が側室にしなかったら、アキラさんを囲うつもりだったんですか?
アキラさんが住処に選んだあんな生産性のないような領土を、貴方は買い集めてましたよね?」
ダークさんがチッとあからさまな舌打ちをする。
普段冷静なダークさんにしては、珍しく苛立ちを隠せていない
「本当に油断も隙もないですね、ヒロシさんも騎士団長をやめる準備をしてたし、あの僻地領主騎士にでもなるつもりだったのかな?
他にもあれやこれや動いている貴族や大臣や、副司祭すら変な動きしてたし…」
調べれば調べるほどに怪しい動きの者たちが現れる
副司祭に至ってはアキラさんを聖女に祭り上げて、教会管理にしようとしてたし!なにしてんだよ…
「くっ…王様も上手にジョン君を育てましたね!
こんな、裏をかかれるなんて…
はぁ…まさかまさか、あそこは今、絶賛値上がり中の土地ですよ?
売ったら10倍にはなりました。投資目的で買っただけですよ
隣国には行きますが、交渉事は元王様がお上手でしたから、同伴を願ってよろしいですか?」
「いいわけないでしょ?
あの人は僕の側室なの!
値上がりしたのは、アキラさんを囲いたい元側室たちが競って合って買い上げるからですよね
絶対に他の方には渡しませんからね!暴君と言われようが、アキラさんは僕だけの側室ですからね!!」
王都サンクメルクは賢王ジョンにより、これまでにない繁栄を極めていった。
屈強な肉体に類まれない賢さ、先見の明が鋭かった王は、決して側妃を娶らず、ただ一人の側室を愛し続けた。
その側室は終ぞ国民の前には披露目られることはなかったが、王国を支えた大臣、貴族、騎士たちがこぞって誠に美しく賢く最高の側室と褒め称え
『サンクメルクの秘宝』と後に言われるようになった。
《end》
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最後までお付き合いありがとうございました。
物語調ぽい雰囲気に憧れましたが、なかなか難しかったです。
ご感想等いただけたら、喜んで飛び跳ねます。
番外編へのリクエストなんてもらえたら、踊りながら書いちゃいます。
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きかる様
感想ありがとうございます。
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