嫌われ王様の側室 ☆☆ちょっとだけ幽閉もあるよ☆☆

モスマンの娘

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10.側室とする

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即位式は滞りなく行われ、僕は晴れて王様となって一ヶ月たった。

なんて立派な王様、強そうで雄々しい、これからの我が国は安泰じゃ
何よりもあの方の血を受け継いでいる……

愚民達が僕の見た目を褒め称えている。あなた達の生活をそんなに安定させたのはだれ?
そんなに平和に保ったのはだれ?

表面しか見ない愚民にはイラッとするけど…
それでもあの元王様か愛した民だから…


僕は急いでいる。今日、元王様が旅立つっと言っていたから
領土の本当に僻地も僻地に、小さな家を建てたらしい、湿気が多くて、冬には雪がうず高く積もる、作物の実りも少ないそんな土地を元王様は自分の棲み家に選んでいた。


「王様、行かれてしまうのですか?
もうあなたの望んだ国の行末を見るのは満足したのですか?」


息を切らせて、僕は自分の部屋にいた元王様に話しかける。
元王様は穏やかな表情で笑っている。


「あぁ…全てがうまくいったからね
民は新しい王様を喜んでいる。
元側室達も皆よく動いてくれている。
反対勢力も抑え込めている。

もうこれ以上ここにいても……僕はジョン君の邪魔になるだけだろ?
あぁ……違った、もう君が王様だね。
王様って呼ばないといけないね」


やはりあなたは僕を置いていくのですね?
ならば…僕も手段を選んではいられない。


「そうですよ、僕が王様です。
だから僕は、あなたをここから出ていくことは許しません!
この者を側室とする!!」


僕は声高らかに宣言した。
元王様の目がこれ以上ないほどに開かれていった。


「僕が側室になるの?
あぁ…そうだね、王様が誰を側室に選ぶかは誰にも口を出せないことだけど……
本当に最初の側室が僕でいいのかい?僕はこんなに、おじさんだよ?」

「僕はあなたがいい…ずっとあなたに抱かれるのを楽しみにしてたのに、このままあなたに逃げられるなんて、そんなのあんまりですよ…」



何人かの反感は買うことになったけど、そんなことより僕は元王様が欲しかった。
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