嫌われ王様の側室 ☆☆ちょっとだけ幽閉もあるよ☆☆

モスマンの娘

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3.育ちました

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「ヒロシさん…僕ってどこまで育っていいんですかね?
もうこれは……後戻り無理な感じのムキムキちゃんな気がするんですけど?」


騎士団長のヒロシさんに時間があれば剣の訓練を付けてもらっている。
明るめの茶髪にダークブロンドの瞳、一見は細身に見えるが、僕すら押し負かす力を持っている。
整った顔立ちに明るい性格からは想像できないほどの鬼のような訓練を言い渡す。


僕は14歳で来年になれば成人する。
190overのムキッムキに王様のお望みの雄っぱいもパッツンパッツンだ!
もちろんチンチン君も健在だし…
王様には頭を撫でられる以外は触られたことがない、
側室なのに!?


「まぁ……あの人の考えることはねぇ、変なことばかり考えてる感じだよね?
でも、そろそろ満足するんじゃないかな?」


ヒロシさんは何か知っているように、優しい笑顔を僕に向けながら…
疑似刀での打ち合いでボコボコにして、ヘロヘロな僕に腕立て伏せ50回を言い渡す……鬼だ!



「ジョン君、王様がお呼びですよ?
団長…またあなたはそんなにジョン君を鍛えて、ジョン君はお勉強もしないといけないんですからね?
ほどほどにしてあげてくださいね」


宰相のダークさんが僕を呼びに来てくれた。ちょっと待ってください!
あと十回で50回になるんで!!

ダークさんは僕と一緒の獣人だけど、僕みたいに人間よりな顔立ちじゃなくて、まさに獣人な狼の顔立ちに黒々とした毛並みの短毛種、冷たさすら感じる切れ長で美しい眼差しやスッと通った鼻筋
冷静沈着、冷徹無比と言われる宰相だが
本当は優しくて、僕が難しくて理解に苦戦している戦法の参考文献をそっと置いておいてくれたりするし
急な来客で、予習が出来てないときはコソリっと来客のバッググラウンドの情報の紙をくれたりとフォローをしてくれたりする。


僕の中のダークさんは怖い顔でも実はいい人だ。


「本当に…真面目な子ですね!
ほらっ水を飲んで、湯浴みをさっとしてきなさい
そんな汗だくでは王様に失礼だし、脱水は恐ろしいですよ」


ほらっやっぱり優しい…
僕は言われるがままお風呂場に行ってから王様の執務室に向かった。


あいも変わらずうず高く積まれた書類に体が見えないくらいだ。
いつもここで書類仕事をこなしているのに、疲れも見せず視察や来客対応など卒なくこなしている。こんな小さな体で…


「王様、失礼します。
どのような御用でしょうか?明日の祭典の打ち合わせですか?」
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