呪われた地の聖女〜聖女認定を外され婚約破棄に、呪われた地にて継母と同居、イジメられると思えば溺愛、呪いの魔術師にも、私はここで幸せになります

第6章

追放へ

「優しい修道女ですか？あの盗人女が？」

司祭は吐き捨てるように言う。
シスタは嫌な予感がした。

「彼女はどこですか？他の地に移ったのですよね？
まさか…捕らえてなどいませんよね？」

顔がみるみる青ざめる。

「お会いしたいのですか？つれてきましょうか？
教会の地下牢に閉じ込めてありますよ」

シスタは息がとまるかと思った。

「なぜそのようなひどいことを？
あの方は、ふさぎ込む私のために…

早くだしてあげてください、お願いします。彼女に合わせてください！」

「わかりました。後で連れてきますよ。

それと、今後のことですが…、他の地での少しゆっくりしてはいかがでしょうか？

今までしっかり働いてくださったのですから、東の帝国以外でしたら好きな地区を選んでいただいてかまいませんよ？
シチリ地区などどうですか？海も美しく、発展していますし、素晴らしく場所ですよ？」

ジールの表情に怒りが現れるの。


「この地にいられては、邪魔だから追放したいのですか？司祭様？

お母様、そんな権限司祭様にはないはずです。きく必要はありません！」

「ジール、大丈夫です。
お心遣い痛み入りますわ、司祭様。
でも私は、この地が好きなんです。隠居はまだ早いと思いますので…」

司祭様は面白くないと、片目を上げる。

「わかりました。きっとすぐに気が変わりますよ…

それではまた後で盗人女をつれてきますので、ごきげんよう。シスタ様」

司祭たちが去った部屋は、荒らされ重い空気が流れていた。