呪われた地の聖女〜聖女認定を外され婚約破棄に、呪われた地にて継母と同居、イジメられると思えば溺愛、呪いの魔術師にも、私はここで幸せになります

モスマンの娘

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第6章

女王さま

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「まさか疫病がでるなんて、やはり聖女の力はこの礼拝室でしかでないのでしょうかねぇ?」

司祭の衣服は、いつもより乱れている。

「さぁ、でももうこの部屋にそんな力あるでしょうか?十字架だらけの、単なる私たちの愛瀬の巣でしかないのよ」

ジエスタは絹のタイツを履き直しながら、気だるそうにしている。

「それにしても、あの王が邪魔だわ。
なんとかならないでしょうか?司祭様のお力で」

ジエスタは汗ばんだ髪をかきあげる、司祭にしだれかかる。

「なんとか殺せないかしら?」

司祭の耳元で囁くようにつぶやく。
司祭の腰に電流が走ったような感覚がする。



「ふぅ~、少し時間をください、何か考えてみましょう。
だから今はもう一度…」

伸ばした司祭の手をすり抜けてジエスタは扉に向かう。

「早くしてくださいませ、司祭様。
私はノロイ男は嫌いなんですのよ?ご存知でしょ?」

ジエスタは冷たい眼差しと片方の口角をあげて振り向く。

「わかりましたよ、なるべく早く行うことにいたしましょう」

ジエスタは私の女王さまだ
しかし、それだけでは足りない
本物の女王さまにしなければ
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