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第6章
厄災
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ぐぅがはぁ
一人の男が黒い血を吐いて倒れた。
痙攣しながら鼻や目からも血が吹き出している。
キャアアアア
近くにいた婦人が悲鳴をあげる。
最初の黒血病の犠牲者は、普通の市場の片隅で死に絶えた。
彼は職があり妻がいて、子がいる普通の領民。
そこから東の帝国の終わりは始まったのだ。
聖女シスタにはまだ知る由もなく、ただもらった十字架に一心に祈りを捧げていた。
神との繋がりは感じられなくとも、祈りは届くと信じて。
神聖な礼拝室では…
「それにしてもこんな場所でしたいなんて?趣味が悪すぎではないですがジエスタ?」
そういう司祭も隠せない笑みをこぼしている。
「あら、司祭様のような聖職者には最高の場所ではありませんか?
背徳感は蜜の味ですわ。
それに、あの聖女シスタには最高の嫌がらせですわ。
せいぜい私達で礼拝室を浄めてさしあげましょう?」
ふふとさも楽しそうに笑い、ドレスの前を肌ける
「確かにここは誰にも近づかないようにといってありますし、密会には丁度よいですが。
ふふっ私のジエスタ。
あなたは本当にひどい毒女だ、私はもうあなたの毒なしには生きられないよ」
二人の密会は続いた
一人の男が黒い血を吐いて倒れた。
痙攣しながら鼻や目からも血が吹き出している。
キャアアアア
近くにいた婦人が悲鳴をあげる。
最初の黒血病の犠牲者は、普通の市場の片隅で死に絶えた。
彼は職があり妻がいて、子がいる普通の領民。
そこから東の帝国の終わりは始まったのだ。
聖女シスタにはまだ知る由もなく、ただもらった十字架に一心に祈りを捧げていた。
神との繋がりは感じられなくとも、祈りは届くと信じて。
神聖な礼拝室では…
「それにしてもこんな場所でしたいなんて?趣味が悪すぎではないですがジエスタ?」
そういう司祭も隠せない笑みをこぼしている。
「あら、司祭様のような聖職者には最高の場所ではありませんか?
背徳感は蜜の味ですわ。
それに、あの聖女シスタには最高の嫌がらせですわ。
せいぜい私達で礼拝室を浄めてさしあげましょう?」
ふふとさも楽しそうに笑い、ドレスの前を肌ける
「確かにここは誰にも近づかないようにといってありますし、密会には丁度よいですが。
ふふっ私のジエスタ。
あなたは本当にひどい毒女だ、私はもうあなたの毒なしには生きられないよ」
二人の密会は続いた
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