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第6章

ジールの目

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「理由を聞いていいか?ジールよ
なぜあのロザリア嬢とは結婚できないと?」

王はなんとなくはわかっていたが、聞がずにはいられなかった。

「申し上げにくいが、あの女性は聖女として感じられません。
私自身を見る目もすごく、なんだが…」

いい淀むジールに眉をひそめる。

「なんだか、なんじゃ?ジール、ワシは今、お前の父として話を聞いている。
王ではなく、話してごらん」

辛そうなジールを助けるように王は易しい声で問いかける。

「あの目は私を夫ではなく、手段として見る目のようでした。
あの女性は私などは見てはいない、私の後ろについてくる聖女としての座、皇后としての座を見ているのです。」

ジールは従順だが、父の人を見る目、母の聖のオーラを感じ取る力をわずかだがもっている。

王と皇后はため息をはぁと深くついた。

「教会へ、抗議をしよう。我々はあのロザリア嬢が聖女には見えないことを
悪いが、しばらくの間、シスタが一緒に祈りを捧げて様子を見てくれ。

もしかしあら、何か新しい力が目覚めるやもしれん」

「何も悪くはありませんは、あなた
もちろんそうしますわ。
ジール、あなたはもうロザリア嬢としばらくあわなくてもいいわ。

でも、もしロザリア嬢が神に繋がりをを持てる様な聖女であるなら。
考え直してちょうだいね」

父と母の思い、優しさを感じる。

「もちろんです。聖女になりえるような女性であれば。
母のような清らかなオーラの女性であれば、僕から跪いて結婚をしたいといいますよ」

「あらあら、それは嬉しいは。どこでそんなおべっかを覚えたのかしら?」

ジールの言葉にシスタと王にも少しの笑顔が戻った。
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