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第6章

東の聖女

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聖女って案外つまらないものだは

ロザリアはそう思いながら、毎日の祈りをあげている。
ロザリアの左隣りには跪きひたすら祈り捧げる皇后がいる。

ロザリアが聖女として、王室に挨拶に行ったところ、皇后は驚いた顔をした後に、奥へ引っ込んでしまった。

それ以来ロザリアは皇后が許せないのだ。



「祈りを捧げることこそ、聖女の最大の務めです。
領民のため、領地のため、平和な帝国がいつまでも続くように、ただひたすらに神に祈るのです」

皇后は祈りのたびに、ロザリアに言って聞かせる。

バカバカしい


祈りなどつまらないだけだ。

領民のことなど、どうでもいい
私はただ、何もかもが欲しいのよ

領民に崇められ、他の国々へ遊びに行け、欲しいものが全て手に入る。
この聖女の地位こそが欲しいのよ

しかしまだロザリアは聖女にはなれない

王子と結婚し、王が崩御するか今の皇后がなくなるかしなければ本当の聖女にはなれないのだ

王子との婚約はすでに済んでいる。
今ロザリアは王家に通いながら、聖女の見習いのようなことを行っている。


こんなつまらない時間、私が聖女になったら速攻廃止にしてやる。


「ロザリアさん、今日の祈りはなんですか?
全然身が入っていませんでしたよ、あなたは本当に聖女になる気があるんですか?」

ロザリアはうんざりという態度で皇后の小言を聞いていた
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