呪われた地の聖女〜聖女認定を外され婚約破棄に、呪われた地にて継母と同居、イジメられると思えば溺愛、呪いの魔術師にも、私はここで幸せになります

モスマンの娘

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第5章

坑道に光を

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5人は途中までは馬で、登れなくなったところからは徒歩で登り始めた。

かなり急な山道でフランシスはやっとの思いでついていく。

「フランシス大丈夫ですか?少し休みましょうか?
ロミオ、あとどれくらいかかるかしら?」

マリア婦人は相変わらず、ヒョイヒョイと登っていく。

「あと1時間ほどでしょうか?
ほらあの切り立つ崖の側面になります。」

セバスチャンから水筒の水をもらい、ロミオの言葉にげんなりするが、ぜひ坑道は見ておきたい。
気持ちを奮い立たせる

「大丈夫ですは、足手まといになって申し訳ありません。セバスチャンありがとう」

ロミオは健気なフランシスを一層、おんぶで運んであげたいと思ってしまうが、同じような目をしているマリア婦人と目が合う

キッときつい目で見られ、背筋がびくりと伸びた。



なんとか休み休みで坑道まで辿りついた。
そこには大きな岩があり、絶妙に道があるようには見えなくなっている。

「中は人が一人通れるかのような坑道ですが、山のあちらがわまで続いています。
途中は鍾乳洞のようにもなっています。」

「すごいですね!まったくわかりませんでした。なるほど、これは…ふむ」

フランシスが何か考えだしている。

「お母様、我が地区と西の帝国とは関わりがありますか?」

「残念ながら、まったくないに等しいですね。」

フランシスは考える。東の帝国と西の帝国は国交はあるが、あまり親しくはない。
それは距離があるし、宗教的にも文化的にも違いすぎるからだ。

でももし、西の帝国とつながりが密になれば、この坑道は使える。

「わかりました。今後の方針について、帰ってから会議がしたいです」
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