呪われた地の聖女〜聖女認定を外され婚約破棄に、呪われた地にて継母と同居、イジメられると思えば溺愛、呪いの魔術師にも、私はここで幸せになります

モスマンの娘

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第4章

塩湖の影

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「じいちゃん!かごの中で寝ないでよ!落ちちまうよ」

サップはボブじいさんを背中のカゴに入れて山道を進んでいく。

ボブじいさんを湖まで届けてから、カゴに塩を詰めて屋敷まで運ぶ。

そしてまた湖にもどり、ボブじいさんを拾って家路につく。

これがサップの最近の日課だ、効率が悪いようだが、サップはかなりの力持ちだ、

普通の人の倍以上を一回で運べるため2往復でも十分な働きをしてくれる。



反対にビーグルはそれほどの量をもてないが、4~5往復することで量を稼ぐ

ボブじいさんは特注のツルハシと独特なフォームで、しっかり掘りまくってくれている。

アンリとアンシーは採掘メインになっている。
採掘する係と塩をかごに詰める係を絶妙なコンビネーションで交代している。

シェパードは掘るよりも、詰めるのが得意になっている。次々に素早く動いてカゴに詰めていく。

出来高制にせず日給制にしたため、ギラギラせずに和気あいあいと働けている。

みんなマリア様のため、フランシス様のため、領地をよくするためと一緒の目標をもって一生懸命だ。



そんな湖に不穏な影が落ちた。

カサカサ、何か動く音がした。 

黒い影が動く、動物では明らかに違う格好

二足歩行だ、湖の前でユラユラと立っている

「うわぁぁー」

サップが朝イチで湖につき、その不穏な影に気づいて悲鳴を発した

「なんじゃ?なんじゃ?イノシシのフンでも踏んだか?」


「立ち去れ、ここは我が土地じゃ、立ち去れ」

影はかすれた声で影は呟く

「呪われたいかぁ~」

突然の叫び声に、恐怖に足がすくんでいた。サップは転けまくりながら、逃げ出した。

「じいちゃん捕まって、やばいヤバいぃ、呪われるよぉ」

泣き叫びながらサップは逃げ出している。

「何を逃げとるんじゃ!あんなんワシのスペシャルツルハシでボッコボコじゃ!コレッ逃げるな、戻るんじゃ~」
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