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第3章
行商人side2
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これは金になる
しかも今までに見たこともないような金になる
この塩は庶民に売るものじゃない、貴族向けのものだ
みたこともなければ、しかも今のところ俺にしかこの話はきていない。
他国に持っていけば独占だ
ここで確実に交渉をまとめなくては
「こちらぜひ買い取らせてください、量はできるだけで構いませんので」
「そうですか、ではこの大きさのお塩でいくらほどで買取っていただけます?」
拳ほどの塩だ、だいたい売値だと5バーツなので
「そうですねぇ、5バーツほっ」
「これは特別なお塩なんですよ?
領外の貴族などにも喜ばれるでしょうねぇ?
見た目も申し分ありませんし」
ドレッティが話を遮ってきた。
安くは売らないということだ。
貴族に売る予定だということは、もう読まれている。
ここで値段を渋れば交渉は決裂する。
そうなれば、違う行商人を呼ぶかもしれない
この好機を逃してしまう…
「わかりました。50バーツでいかがでしょうか?」
ドレッティはただ微笑みを浮かべてトーマスを見つめている。
トーマスの頭の中はフル回転中だ
貴族に持っていきブームになれば100バーツいや、150バーツは堅いだろう
この女性を納得させるには…
「80バーツでお願いします。これが限界かと」
ドレッティは首を少し傾げて考えて見せる。
トーマスはもう汗だくだった
「わかりました。80バーツで了承いたします。しかし、もう1つお願いがございます」
しかも今までに見たこともないような金になる
この塩は庶民に売るものじゃない、貴族向けのものだ
みたこともなければ、しかも今のところ俺にしかこの話はきていない。
他国に持っていけば独占だ
ここで確実に交渉をまとめなくては
「こちらぜひ買い取らせてください、量はできるだけで構いませんので」
「そうですか、ではこの大きさのお塩でいくらほどで買取っていただけます?」
拳ほどの塩だ、だいたい売値だと5バーツなので
「そうですねぇ、5バーツほっ」
「これは特別なお塩なんですよ?
領外の貴族などにも喜ばれるでしょうねぇ?
見た目も申し分ありませんし」
ドレッティが話を遮ってきた。
安くは売らないということだ。
貴族に売る予定だということは、もう読まれている。
ここで値段を渋れば交渉は決裂する。
そうなれば、違う行商人を呼ぶかもしれない
この好機を逃してしまう…
「わかりました。50バーツでいかがでしょうか?」
ドレッティはただ微笑みを浮かべてトーマスを見つめている。
トーマスの頭の中はフル回転中だ
貴族に持っていきブームになれば100バーツいや、150バーツは堅いだろう
この女性を納得させるには…
「80バーツでお願いします。これが限界かと」
ドレッティは首を少し傾げて考えて見せる。
トーマスはもう汗だくだった
「わかりました。80バーツで了承いたします。しかし、もう1つお願いがございます」
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