白いワンコ系αなのに運命の番は、虐待されてる優秀すぎるΩで、なかなか溺愛させてもらえません

モスマンの娘

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再会

172.ずっと欲してた

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タワーマンションの最上階の部屋がアキラさんの部屋らしい、ちょっと部屋にビビってしまうが…


最上階は二部屋にに分けられた作りになっていた。
二つの対になったような部屋は


「こっちは俺の部屋だから…
前はワンフロアで一つの部屋になってたんだけど、何回かΩオメガちゃんを連れ込んだらアキラにブチギレられてね?
リノベーションして分けたんだよ」


カズマさん……あいかわらずですね?
そういうことかっと納得をして、やはりカズマさんはさすがだな、経済力が違うなっと、ちょっと小さな悔しさを湧かせながら

アキラさんの部屋のインターフォンを少し震える指で鳴らしていった。


「はい、あの…ジョン君だよね?カズマから聞いたと思うけど……」

インターフォンから聞こえる声に、体が震えてもうすでに目に涙が溜まってしまう。
綺麗な澄んだソプラノボイスは、僕がずっと欲していた声で


「ジョンです。アキラさん……
僕は貴方がどんなに変わっていても、構わないから……
オークみたいにブクブクでも、スケルトンみたいにガリガリでも、グールみたいにデロデロでもいいから!

お願いしますよ、僕はずっとずっとアキラさんの毛布でいいから
貴方のこと抱きしめてるだけで、満足しますから。
アキラさんが寝たっきりなら、下の世話でもなんでも喜んでするから!会いだぃ!!!」

「ちょっと待って、ちょっと待って!!
ジョン君の中で、僕ってどんなことになってるの?
わかったから、今開けるから…」


焦ったよう、自動で施錠が開けられる音がして
ガチャリっと開いた扉を開いて僕の目に飛び込んできたのは


真っ白なシャツに黒のスラックスと大変シンプルな出で立ちの間違いなくアキラさんで

でも、スラリとした美しい立ち姿はもう儚さも弱々しさもなく
身長も前は150もギリギリかな?だったのに今は170くらいはありそうで

どこからどう見ても立派な成人男性がそこにいて…


「あの……ジョン君に言われた通り食べて寝て運動とかしてたら
成長したんだよ
もう、今の僕には可愛いとか天使とか無垢とか似合わないだろ?
だから…ジョン君は嫌かな?って思ったんだ…わああぁ…」

「アキラさん…アキラさん…アキラさん……あわぁぁ
会いたかった、ずっとずっと会いたかったよぅ、うわあああぁぁ」


気づいたらアキラさんにタックルをかまして、倒れたアキラさんに抱きついてしがみついて、胸元にすがって

涙や鼻水やもう顔中の液体をアキラさんのまぶしいほど白いシャツに染み込ませていった。


「ははっ…ふふっ……僕も、会いたかったよ、ジョン君…本当に会いたかった…」


アキラさんもちょっと涙目になって、嬉しそうに顔をくしゃりっと崩して、胸にすがりつく僕の頭をギュッと抱えこむように抱きしめてくれる

僕はもう、アキラさんの甘くて優しくて花のようなすごくいい匂いに包まれて、涙も鼻水も止められないし、尻尾なんて振り回し過ぎて取れそうだけど…



「ちょっと……やめてよ、俺まで泣けてきちゃうじゃん!
ほらっ、廊下で抱きしめあってないで、奥で話そうよ?
そのまま廊下でアキラを押し倒してたら、冷えちゃうよ?」


カズマさんの言葉に飛び起きた!
アキラさんが冷えたら大変だ!風邪をひく、熱が出ちゃう!!
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