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未来へ

163.シバという人

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以外だったのが、シバが牙狼の言葉をスイスイと理解して物にしていったことだった!
以前ダークさんで試しに牙狼の言葉を聞かせてみたことがあったけど、

『まったくわかりません!』

の一言で諦めてたのに!
なんでαアルファのダークさんより、βベータのシバの方がスイスイと理解していくの?


「多分だけど、人狼は狼型から人型に進化してきた種族だから
進化が進んでるαアルファの方が人に近くて、牙狼からは遠のいた存在なんじゃないかしら?

私は人とのハーフだけど、フェロモンからしてもかなり野性味が強いらしくて、牙狼に近いのかもしれないはね」


確かに清子さんは狩りみたいな迫り方してきてましたね…
完全に肉食系女子…
アポの取り方もかなり強引なガンガン行こうぜ!な感じだし


「なるほど、面白い見解ですね!
あいつに話したら興味を持ちそうですね
…ふふっ清子さんは大変に有益で魅力的な方でよかったですね、ジョン君」


ダークさん、今のあいつ・・・って誰ですか?
僕の中で知的好奇心をすぐに爆発する人は一人しか知らないのですが…
もしかして、ダークさんもアキラさんと繋がってる?連絡とれてたりするの?


僕の疑いの目を気づいてか気づかないでかわからないけど、
ダークさんが何名かのβベータの組員を紹介してくれることになった。
その人たちも人狼の言葉の適性が見られたら雇用する予定だ!


一気に従業員が増えるかもしれないから、営業も頑張らないといけないし…
今のところは利益は僕のテレビのギャラと牙狼の収益だと
僕のギャラの方が3倍近くある…
とりあえず、目指すわ五分持っていくこと!


シバは更に予想外を連発してくれる。
契約者さんの受けがめちゃくちゃいいのだ!
特に年配の女性や、お孫さんにすごく好かれている。清子さんとはまったく違う層に受けがよくて…助かる!
シバはあまりアポ取りは得意じゃなさそうだから、顧客管理をしてもらうことになった。


「ダークさん、シバとしっかりと雇用契約を結びたいんだけど…
みそぎっていつまでかかるんですか?
シバも大学もあるでしょ?とりあえず学生の間はバイトってことで、どうですか?
できたら、卒業したらそのまま就職してもらいたいですけど」

「えっ?好きなだけ無給で働かせればいいものを…ジョン君は真面目ですね…
とりあえず今月いっぱいで3ヶ月経つから、それくらいしたら上にも示しがつきますかね?
3年くらいやらせる組もありますがね…」


人狼族……怖いぃ…3年って…シバの生活どうするの?
とりあえすシバの意向も聞いたら


「本当に?お給料もらえるようになるの?
今の僕の仕事って綺麗なお姉様に個人授業受けて、優しいおばあちゃんにお菓子もらってお話して、子供と鬼ごっこするのと、あと掃除くらいだよ?
これでお金もらえちゃうとか天国だし!!

しかも、ふふっ僕って牙狼にモテモテなんだよ?牙狼ちゃん達とのお話も楽しいし…
はぁ、この際犬型の娘も試してみたくなっちゃうよねぇ」


シバっ…全然懲りてないよね?
楽しそうで何よりだけど…


「それで大学卒業した後も、できるならウチで働いてほしいんだけど
シバは司法試験は受けない予定だよね?
無理にとは言わないけど、もしも働き出すならコレくらいの金額でどうかな?
社会保険もあるし、社員になったら契約取れたらインセンティブも発生するよ?」


雇用条件の書類を見せたら、目ん玉ひん剥いていた。
牙狼の言葉が使えるってかなりの特殊スキルだからね?給与は出し惜しみしませんよ!


「えっ?まじで…本当に?初任給からこれなの?
ジョンの会社ってダークさんの派閥じゃ、エース級な会社なんだよね……
でも、まだ新しい会社なんだよなぁ」

「そう新しい会社だから今決めてくれたら、幹部候補として名を連ねることになりますが?
今後は社員が増えてきたら……わからないけど」

「なります!ならせてください!!
幹部候補ってすごくいい響き、めちゃカッコイイ!!」

「行く行くは会社が大きくなったら、役員候補にもなっていきます。」

「ふわぁ!!何?役員って何??
すごく偉いっぽい!革張りの椅子とか座れそう、可愛いボン・キュッ・ボンな秘書ちゃんとかがお茶入れてくれそう!!
うぅぅ~なるし、ジョンの会社でめちゃくちゃ働くよ!!」


シバの馬鹿っぽくて素直なノリは嫌いじゃないけど、絶対に重要な契約を決めるときは確認をする必要を感じた……
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