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未来へ
159.運命の番???
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そして今、僕はめちゃくちゃ迷惑しています。
「ねぇ?私あなたのこと気に入っちゃったのよ…
私ね清子っていうのよ
ちょっとだけ付き合わない?あなたをずっと待たせてる恋人なんか忘れちゃって…
私といい所に行かない?
ねぇ…あなたはαよね?ふふっ…どうかしら?私のフェロモンなかなかでしょ?」
そうですね!かなり上等で濃厚なフェロモンしてますね…以前の僕ならほいほいと乗りましたよ!
でも、今は迷惑です。まったく興味ないし……
スタジオで周りにスタッフさん達がまだいるのに、堂々と誘ってくるあたりがかなりの度胸だとは思うけど
「謹んでお断りさせていただきます。
僕は公表してる通りに勃ちませんからね?インポですからね?
フェロモンを発せられても困ります。
後に仕事がありますので、これに失礼させていただきます。」
そうやって、しっかりと断ったのに!
スタッフさんにも挨拶をしてしっかりと退出してきたのに!!
『熱愛発覚!あの人気イケメン牙狼に恋人が!!運命の恋人は?嘘だった?』
『乗り換え愛!一途なワンコもメロメロ豊満ボディでイチコロ』
『やはり運命の番はいない!Ωフェロモンでワンコも首ったけ』
本当に好き勝手書いてくれるなぁ!!
週刊誌の見出しにギリギリっと歯を鳴らす……
==================
数日前に
「あらぁ、ジョン君、奇遇だわこんなところで会うなんて、もう私のことはお清って呼んでね?
こんなにばったり会うなら、もう運命よ!私こそあなたの運命の番よ!!」
そんなわけないでしょ?僕のアパートの前で何をしてるんですか?
絶対にストーカーですよね?待ち伏せしてましたよね?
そして、なんでそんなにカメラを持ってる人を引き連れてるんですか?
週刊誌の記者さんですよね!!!
がっつり撮られました。腕を無理やり回されているところを
首に飛びつかれているところを
僕がΩの人だから手荒なことできないことをいいことに、好き勝手してくれて!
本当に本当に、迷惑です!!
僕は必死でアキラさんに弁明の手紙を書いた。
絶対に誤解して、心配になって、泣いちゃってる。嫉妬しちゃって、また自己嫌悪とかしちゃってるかもしれない。
何回も何回も
『あなただけを愛してますから、絶対に浮気なんかしていませんから、ずっと待ってますから』
って手紙に書いたけど……
アキラさんのお返事は
『わかってるから大丈夫です。
でも、少しだけ苦しいです』
うわぁあああ!!!
絶対にこれは泣いちゃってるし!
アキラさんのお手紙はいつも端的だけど、それが余計にアキラさんが悲しんでるのを僕に伝わってきて
「おじいちゃん、本当に、本当に何もないんですよ!
あの人が勝手に僕に付きまとってきて……
ううぅぅ!アキラさんが泣いちゃってる。絶対にこれ泣いちゃってる!
うぅぅわあぁぁ!どうしたらいいんですか?」
おじいちゃんは困ったように苦笑をもらしていて、ダバダバっと涙と鼻水ををタレ流して詰め寄っている僕に若干引き気味な顔もしている。
「大丈夫じゃよ?
ちょっとムッとしてたが、泣いたりしとらんかったぞ?
あの子はネットとかには詳しいからフェイクニュースには踊らされんよ?
ジョン君も落ち着きなさい!お前さんの方が号泣じゃないか…」
だってアキラさんが苦しいって!
心配でありとあらゆる所から水分を出してグジュグジュっと泣き崩れる僕をおじいちゃんがポンポンっと背中を叩いて慰めてくれる。
「芸能界ではこんな落とし穴もあるんじゃな、その様子ならワシはジョン君を信るから…
ワシからちゃんとアキラ君に説明しておいてやるワイ!
それで大丈夫じゃろう?」
鼻をズビズビと鳴らしながら、おじいちゃんの言葉に必死に頷いた。
「ねぇ?私あなたのこと気に入っちゃったのよ…
私ね清子っていうのよ
ちょっとだけ付き合わない?あなたをずっと待たせてる恋人なんか忘れちゃって…
私といい所に行かない?
ねぇ…あなたはαよね?ふふっ…どうかしら?私のフェロモンなかなかでしょ?」
そうですね!かなり上等で濃厚なフェロモンしてますね…以前の僕ならほいほいと乗りましたよ!
でも、今は迷惑です。まったく興味ないし……
スタジオで周りにスタッフさん達がまだいるのに、堂々と誘ってくるあたりがかなりの度胸だとは思うけど
「謹んでお断りさせていただきます。
僕は公表してる通りに勃ちませんからね?インポですからね?
フェロモンを発せられても困ります。
後に仕事がありますので、これに失礼させていただきます。」
そうやって、しっかりと断ったのに!
スタッフさんにも挨拶をしてしっかりと退出してきたのに!!
『熱愛発覚!あの人気イケメン牙狼に恋人が!!運命の恋人は?嘘だった?』
『乗り換え愛!一途なワンコもメロメロ豊満ボディでイチコロ』
『やはり運命の番はいない!Ωフェロモンでワンコも首ったけ』
本当に好き勝手書いてくれるなぁ!!
週刊誌の見出しにギリギリっと歯を鳴らす……
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数日前に
「あらぁ、ジョン君、奇遇だわこんなところで会うなんて、もう私のことはお清って呼んでね?
こんなにばったり会うなら、もう運命よ!私こそあなたの運命の番よ!!」
そんなわけないでしょ?僕のアパートの前で何をしてるんですか?
絶対にストーカーですよね?待ち伏せしてましたよね?
そして、なんでそんなにカメラを持ってる人を引き連れてるんですか?
週刊誌の記者さんですよね!!!
がっつり撮られました。腕を無理やり回されているところを
首に飛びつかれているところを
僕がΩの人だから手荒なことできないことをいいことに、好き勝手してくれて!
本当に本当に、迷惑です!!
僕は必死でアキラさんに弁明の手紙を書いた。
絶対に誤解して、心配になって、泣いちゃってる。嫉妬しちゃって、また自己嫌悪とかしちゃってるかもしれない。
何回も何回も
『あなただけを愛してますから、絶対に浮気なんかしていませんから、ずっと待ってますから』
って手紙に書いたけど……
アキラさんのお返事は
『わかってるから大丈夫です。
でも、少しだけ苦しいです』
うわぁあああ!!!
絶対にこれは泣いちゃってるし!
アキラさんのお手紙はいつも端的だけど、それが余計にアキラさんが悲しんでるのを僕に伝わってきて
「おじいちゃん、本当に、本当に何もないんですよ!
あの人が勝手に僕に付きまとってきて……
ううぅぅ!アキラさんが泣いちゃってる。絶対にこれ泣いちゃってる!
うぅぅわあぁぁ!どうしたらいいんですか?」
おじいちゃんは困ったように苦笑をもらしていて、ダバダバっと涙と鼻水ををタレ流して詰め寄っている僕に若干引き気味な顔もしている。
「大丈夫じゃよ?
ちょっとムッとしてたが、泣いたりしとらんかったぞ?
あの子はネットとかには詳しいからフェイクニュースには踊らされんよ?
ジョン君も落ち着きなさい!お前さんの方が号泣じゃないか…」
だってアキラさんが苦しいって!
心配でありとあらゆる所から水分を出してグジュグジュっと泣き崩れる僕をおじいちゃんがポンポンっと背中を叩いて慰めてくれる。
「芸能界ではこんな落とし穴もあるんじゃな、その様子ならワシはジョン君を信るから…
ワシからちゃんとアキラ君に説明しておいてやるワイ!
それで大丈夫じゃろう?」
鼻をズビズビと鳴らしながら、おじいちゃんの言葉に必死に頷いた。
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