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8月

111.明るい未来へ

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「ジョン君や、お前さんが牙狼との仲介役をやってくれんか?
そうじゃな…牙狼が魔石なんぞで稼ぐ金額の10%を取り分でどうじゃ?

お前さんがワシのして欲しいことを牙狼達に伝えたり交渉したりするんじゃよ、牙狼のして欲しいこともお前さんがワシに伝えるんじゃ!
双方が納得するように、お前さんが仲介するんじゃよ」


えっ?別にそれくらいお金をもらわなくてもやるし…
普通にお世話になってるし


「あぁ…なるほど、それはいいかもね!
おじいちゃんさすがだね、商売を考えだすのはまだまだ敵わないな

ジョン君、やってみなよ!今後のジョン君のいい経験になるかもしれない
ジョン君は牙狼の地位向上を目指すんでしょ?
なら仲介役をして、しっかりと雇う雇われてるって関係を築くのも大切なことだよ!
牙狼は魔獣を奴隷みたいに使役してるのではなくて、お互いのために労働契約を結んでるってするんだよ」


あぁなるほど、牙狼を魔獣ではなくて人間みたいに労働契約として使役してもらうための仲介役か
それなら牙狼の地位向上の足がかりになるかもしれない


「ありがとうございます。
どこまでやれるかわからないけど…
僕、頑張ります!
おじいちゃんは牙狼にやってほしいこととかありすか?
力仕事系は得意だけど、僕みたいに人型ではないからできることとできないことがあります。」


「できれば、ジョン君みたいにワシらの狩りに一匹でもいいから同行してもらいたいのう、鼻が効いて獲物のところに案内役なんかできるかの?
あとは畑仕事の手伝いとか、草むしりとかも手伝ってくれると助かるが
頼み過ぎか?」


「いえ大丈夫だと思います。
狩りの同行は一匹か二匹で大丈夫だろうし、自分たちのご飯を狩りに行く時間もいりますから、半日は仕事をして欲しいとかだと助かます。

あと群れに牙狼が何匹いるかにもよるかな?
そこらへんも調べてから、お話していいですか?
うわぁ…なんだかすごく楽しくなってきました!」


うんうんっと頷くおじいちゃんにお辞儀をして、僕はリーダー牙狼さんの意見や情報、希望なんかも聞いてきた。
それを明日までにまとめておじいちゃんとリーダー牙狼さんに双方に渡す約束をした。


今日は頑張らないといけないぞ!
ふふふっ楽しみになってきた。






「ジョン君、楽しそうだね?
やりたいこと見つかってよかったよ…、牙狼の地位向上なんて
なかなか高い目標だね?」


僕は部屋にある机の上で、おじいちゃんのやって欲しいこと、牙狼達がやって欲しいことを書き出してまとめている。


「はい、でも本当の目標は僕が自由に暮らせるようになることです。
そしてアキラさんと一緒に自由に暮らすんです…
ふふっずっとずっと誰にも邪魔されないで、何に縛られないで、二人で好きなように暮らすんです!」

「うんっ!楽しみたな…、そんな未来がくるなんて
僕もやれること手伝うからね?一緒に目指して行こうね?」


そう、それは僕たち・・の夢だから…
普通の人には簡単なことかもしれないけど、僕たちには難しくて遠くにしか見えないものだけど
それでもきっと、アキラさんとなら届く未来だから!
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