白いワンコ系αなのに運命の番は、虐待されてる優秀すぎるΩで、なかなか溺愛させてもらえません

8月

108.BBQ

「俺も牙狼だったら、俺の自由恋愛主義も風当たり強くなかったかもねぇ
羨ましい……
人間もそれくらい相性みる機会を与えてくれてもよくないかな？」


カズマさんがブツクサいいながら藪を進んで行く。
おじいちゃんがすごい顔で見てるけど大丈夫なのかな？怒られないかな？


「でも自由恋愛中もけっこう制約がありますよ？
基本は雌の中に入れるのはマナー違反だし、雄でもΩオメガの中には入れるのも駄目です。

子供ができる行為はしちゃ駄目なんですよ
だからいかにその行為なしで、気に入ってもらえるかが腕の見せ所です！

SEXは人間みたいに楽しむだけのものじゃないですからね
気になる相手に自分を売り込んで、番になってもらうセールスでもありますから」


カズマさんの顔が難しい顔になっていく。
自由恋愛主義でも結構、面倒くさいんですよ？


「あと数メートル行ったらコカトリスがいますよ。
何匹かいるから巣かもしれませんね
卵とかあるかな？あったらラッキーですね
僕またあのスクランブルエッグ作ってもらいたいです。」


「ジョン君がいると獲物を探さなくていいから、狩りの効率がよくてすごく助かるよ
よし、ちゃっちゃか狩って今日のBBQの肉にしてやろう！アキラも楽しみにしてたしね？」


ふふっカズマさんに褒められて嬉しい！
よしっ、美味しいお肉を持って帰ってアキラさんを喜ばせるぞって張り切ったのに……






「お肉食べてくださいよ！
なんでキノコばっかり食べるんですか？
それはカロリーありませんよ！まだトマトとかピーマンの方が栄養価ありますからね？」


「キノコは栄養あるよ、ビタミンの宝庫だよ
歯とか丈夫にするし、免疫力高めるんだよ」


「免疫力高めても体重は高めないでしょ！
アキラさんは細々なんだから、まずはお肉食べてくださいよ
ちゃんと切り分けますから、油がきついなら赤みのとこならどうですか？
お野菜に包みますか？」


せっせと切り分けて柔かそうで赤身の多いところを小さくしていく
早くしないとまたアキラさんがお腹がいっぱいになってしまう！
キノコでおなかいっぱいとか、ほとんどゼロカロリーじゃん！


「付き合いだしてもジョン君は相変わらずのオカンなんだね…すごい勢いで面倒みてるね
このお肉おいしぃ、これってケンタウロスだよね？
珍しいね…ここらへんじゃ、なかなか見つからないよね」


「ジョン君が見つけてくれてな、あの鼻は助かるわい！
今日のコカトリスも捌きたてだから美味いぞ？
アキラ君も食べなさい、ジョン君もアキラ君の面倒みてばかりで食べておるか？」


僕は後でもいいんですよ！
今は急がないとアキラさんが満足しちゃう
せっかく食べる気満々のアキラさんなんだから、なんとかタンパク質を食べさせたい！


「あぁ…本当だ、このお肉柔らかくて美味しいね
サンチェに巻いて食べたら、さっぱりして美味しぃ」

やったぁ！食べてもらえた
もうせっせと巻くし、あるだけ巻きまくるし！！


「おぉ…、肉がすごいスピードで巻かれていく。
ジョン君、嬉しいのはわかるけどたぶんアキラはそんなに食べられないよ…ほらっ」


あぁ！お茶飲み出して、お腹をポンポンしだした！
おなかいっぱいになっちゃったんだ！
今日捌いたコカトリス食べました？
あぁ…ササミを先に薦めればよかったかぁ……


僕が天を仰いでいると…また遠くから鬱陶しい臭いがしだした。
なんなの？ストーカーなの？