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7月後半

76.僕にできること

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諦めました!
オブラートに包むのを諦めました!!


懇切丁寧に一から十までしっかりと、何なら地面に体位まで絵を描いて話しました!


「なるほど、つまりジョン君が口でしてやったのと擦りあっただけなんじゃな?
そして擦りすぎたら、アキラ君が潮を吹いたと

いったいどんなハードプレイをと思ったら…まぁ最初にしては程よい内容じゃと思うぞ…


潮を吹いたのもアキラ君がたぶん精通してないからじゃろう?
そんな鬼畜の所業までは思い詰めんでもいいんじゃよ!」


「でもあのとき僕も理性飛んでて…そんなん絶対になったらダメなのに…

アキラさんは怖かっただろうし、逝ったばかりなのに辛かっただろうし…

僕っ、やっぱり酷いことしちゃった」


あぁ耳が寝ていく、尻尾も垂れていく
もうナイフで地面にのの字書いちゃうし…


「そう気負いせんでいいぞ?
お前さんだってアキラ君よりも若いんだし…
十分に頑張ってくれとるじゃないか!

それこそアキラ君が未熟なΩオメガでフェロモンが薄いとはいえ、運命の番を前にめちゃくちゃ我慢してくれとるじゃろう?

よくもまぁ今まで抱きつくだけで終わらせてたのう…しかも昨日も口だけで終わらせようとするし……
もうなんか、わしから見たら修道士みたいじゃぞ?」


そんなことない、僕の頭の中はアキラさんでいっぱいだ!
常に抱きしめたい し、キスしたいし、側にいたい…
めちゃくちゃ不純なことばかり考えている。


「まぁジョン君がそこまで慎重にことを運んでくれる子だってわかって安心したわい!
これからも頼むのう…

できるなら、あの子に生きてる楽しさを感じさせてあげておくれ…
お前さんとの恋でも…もうこの際、性の快感でもいいんじゃよ!


あの子に生きててよかったっと思わせてあげて欲しいんじゃよ…
頼むからあの子にこれ以上の絶望だけは与えないであげておくれな…」


なるほど、だからおじいちゃんは床に関して、あんなにバックアップしまくってくれるわけか
本来だったらこの人はきっと、結婚するまで清い関係でいなさい!くらい言いそうな人な気がする。

それに絶望なんて……絶対に与えたくない……


「僕はアキラさんの側にいたい、アキラさんが許してくれるなら、絶対に僕からは離れませんから
僕はずっと側でアキラさんを抱きしめていたいから」


そうだ!今の僕にできることなんて、アキラさんを温めてあげるくらいしかないんだから…
アキラさんは僕が抱きしめてたら、鉛みたいな体が楽になるって言ってたから


死にたいって言われても…
殺してって言われても…
ずっと抱きしめていよう、それくらいしか僕にできることなんてないんだから


僕は立ち上がって、おじいちゃんの方をしっかり見る


「帰りましょう…アキラさんを待たせたら申し訳ないから」


なのに、そんな僕の決意なんて、まったく無駄になってしまった
聞いていた話と全然違って…

僕は頭を抱えてしまった。
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