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7月前半

59.あなたを抱くということ

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「好きだよ、ジョン君大好き…
はぁ、こんな気持ち初めてなんだよ
胸がギュッて痛いような、泣きたくなるような…どうしたらいいかわからないんだよ」


アキラさんが僕に手を伸ばして抱き締め返してくれる。
首筋から直接匂いを嗅ぐと、頭が焼き切れそうなほど興奮する。


「はぁ……ヤバいアキラさん
僕もすごく興奮する…
アキラさんからすごくいい匂いするよ
もう本当アキラさんが全部ほしい…」


「うん、僕…おのね……本当にこういうことやったことないから
その…やり方くらいは知ってるけど、詳しくはなくて…
ジョン君に任せていいかな?
ごめんね、僕の方が歳上なのに
でも僕がやることあったら教えてね…」


やばい…本当にやばい…
つまりアキラさんはめちゃ興味があるけど知識はあんまりなくて
しかも完全に初めてで……攻め入る側が滾る条件しかないし!


初物食いとか、全然興味なかったけど…
今まではどちらかいうと求められるままにヤルって感じだったけど
そんな僕でもわかる!これはもう据え膳だ…超豪華な据え膳だ!!?
逃しちゃダメなヤツだ!


「わかりました…なるべく優しくしたいけど、アキラさんの匂いスゴイ…なんかスゴイ…
めちゃヤバい、舐めたい、食べたい…
嫌だったら叩いていいから、大声だして助けてって叫んでください
うぅ……我慢できない……」


ダメだ……語彙が死んでる
あぁアキラさんが不安そうに見上げてくる…


でもアキラさんの匂いが本当にこれまでにないほど強くて
アキラさんも興奮してくれてるからだって思うと、更に堪らない





でもアキラさんのパジャマに手を滑り込ませると、冷水をかぶらされた気分になった。


………細い、見た目よりずっと細い
お風呂で見たときはこれほど細いなんて思わなかった。


もう骨自体が細い…だから肋も目立たないんだ
服の上から抱きしめてたときより直接素肌を触るとわかる……
本当に肉がないし贅肉どころが筋肉すら怪しい、これは絶対に……駄目だ




「……あぁ…ごめん、そうだよね
抱き心地悪いよね
ガリガリで気持悪いよね……あの、ジョン君…やっぱり……やめよっ」

「嫌です!アキラさんは気持悪くないし……
抱き心地だってスベスベですごく気持ちいいですよ!!
絶対に無理しないから、乱暴にもしないし傷つけたりしないから……
だから………僕は…アキラさんと……したい」


アキラさんが一瞬止まった僕の反応に泣きそうな顔をして
やめようっという言葉を言わせる前に否定した。
アキラさんが気持ち悪いわけがない


スベスベでキメが細かくて白い肌、抱きしめたら折れてしまいそうな華奢な体…すべてが僕を興奮させて止まないけど……それでも


こういうことなんだ……
アキラさんが言ってたのも、おじいちゃんが言ってたのも
僕を受け入れれない……僕の気持ちをアキラさんにぶつけたらアキラさんは死んじゃう


無理にひっぱれば筋肉だって断裂してしまう
力のままに抱きしめたら背骨だって折れてしまう
無理やりねじ込もうものなら、内蔵を突き破ってしまう


僕がいままでしてきたような、欲望をぶつけるような抱き方したら
アキラさんは本当に死んじゃうんだ


やっと、やっと実感した…
僕は我慢できないなんて言ってられない!
理性を失うなんてありえない!!
大事なアキラさんと付き合えるんだ
僕を感じたいって体を預けてくれてる


絶対に僕はアキラさんを傷つけたらいけないんだ
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