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7月前半
55.虐待
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「あと夕飯までに一時間くらいあるから…
まぁ今後のことは二人でゆっくり話し合いなさい!
ジョン君……まぁお前さんはやらんじゃろうなぁ
アキラ君!無理なことはしないんじゃぞ、お前さんは体が弱いんじゃからな!
いきなり無理に受け入れるとか考えちゃいかんぞ?
もしかしたらゆっくりことを進めたらいけるかもしれんからな?
短気を起こすなよ!」
おじいちゃんに信頼されていることはわかったけど…
アキラさんは信頼なさすぎます。
いろいろと今までやらかしてきたんですか?
「わかってますよ、さすがにいきなりぶち込むまでは考えませんよ…
とりあえず、なんとかジョン君を満足させる方法を頭の中で考えてるところです」
おじいちゃんがすごく複雑な顔で退室していった。
孫が床の方法を考え中っと明言したら、そりゃ複雑ですよね…
「アキラさん、僕すごく幸せです
あぁもう大好き!ずっと側にいさせてくださいね
へへっ~僕たち付き合ってるんですよね?恋人同士でいいんですよね?」
「あぁ、うん、それでかまわないけど、普段は僕に好きだとか甘い言葉は使わないでね?あと周りに言うのもやめてね?
いままで通りの関係に見せておいてね」
えぇ…急に塩対応!何?生徒会役員は恋愛禁止とかあるの?生徒の模範は恋愛しちゃいけないの?
アイドルな感じなの…
だったらカズマさんはどうなるのよ?!
「ふふっめちゃくちゃ不服そうな顔してるね…
ちょっと話をしないといけないね、これでジョン君が僕と別れたいって言っても僕は怒らないからね?
遠慮なく言ってね?」
「言うわけないですよ!
やっと恋人になれたのにぃ!
絶対に言わない!!」
そっかっとちょっと嬉しそうにアキラさんは笑って、僕に淡々と話してくれた。
アキラさんは実のお母さんにΩで産まれたことを責められていること
十歳になると同時に発情期抑制剤を打たれて成長が止まってしまったこと
お母さんはアキラさんをひどく抑圧して管理したがっていること
「あの人は僕を産んだことを、人生の最大の失敗だって言ってる…
僕はΩなのは病気だからって信じてる
その病気を自分が治してるんだって
でも僕から見たら僕が少しでも幸せになるのが許せないだけな気がする…
寮の部屋には盗聴器が仕掛けられていてね…
ずっとあの人から監視されてる…」
「そんなの……だって第二性なんて産まれてくる本人のせいでもないのに!
なんで?それっ虐待ですよ!」
僕の言葉に諦めたような苦笑いを漏らして、自分の握りしめた手を見下ろす。
「そうだね…僕には第二性なんてどうすることもできないのに、あの人達は力があるから…弁護士とか周りの圧力とか……
おじいちゃんも助けてくれようとしたけど、結局あの人達にこんな僻地に追いやられちゃったんだよ…
だからもしもジョン君が僕の恋人なんてバレたら、命だって危ないんだよ……君は牙狼だから……
あの人達が君は害悪な魔獣だって申し出たら……どうする別れるかい?」
「別れるわけないじゃないですか!
僕はアキラさんを守りたい…
だってそれが僕の役目でしょ?」
僕はアキラさんの握りしめている手を包むように重ねる。
やっと僕の手を掴んでくれたんだ…
僕は絶対にアキラさんと別れたりしない…
アキラさんがいないなら僕は生きていたって死んでるようなものなんだから
「僕……強くなりたい、アキラさんを守れるくらいに強くなりたい」
まぁ今後のことは二人でゆっくり話し合いなさい!
ジョン君……まぁお前さんはやらんじゃろうなぁ
アキラ君!無理なことはしないんじゃぞ、お前さんは体が弱いんじゃからな!
いきなり無理に受け入れるとか考えちゃいかんぞ?
もしかしたらゆっくりことを進めたらいけるかもしれんからな?
短気を起こすなよ!」
おじいちゃんに信頼されていることはわかったけど…
アキラさんは信頼なさすぎます。
いろいろと今までやらかしてきたんですか?
「わかってますよ、さすがにいきなりぶち込むまでは考えませんよ…
とりあえず、なんとかジョン君を満足させる方法を頭の中で考えてるところです」
おじいちゃんがすごく複雑な顔で退室していった。
孫が床の方法を考え中っと明言したら、そりゃ複雑ですよね…
「アキラさん、僕すごく幸せです
あぁもう大好き!ずっと側にいさせてくださいね
へへっ~僕たち付き合ってるんですよね?恋人同士でいいんですよね?」
「あぁ、うん、それでかまわないけど、普段は僕に好きだとか甘い言葉は使わないでね?あと周りに言うのもやめてね?
いままで通りの関係に見せておいてね」
えぇ…急に塩対応!何?生徒会役員は恋愛禁止とかあるの?生徒の模範は恋愛しちゃいけないの?
アイドルな感じなの…
だったらカズマさんはどうなるのよ?!
「ふふっめちゃくちゃ不服そうな顔してるね…
ちょっと話をしないといけないね、これでジョン君が僕と別れたいって言っても僕は怒らないからね?
遠慮なく言ってね?」
「言うわけないですよ!
やっと恋人になれたのにぃ!
絶対に言わない!!」
そっかっとちょっと嬉しそうにアキラさんは笑って、僕に淡々と話してくれた。
アキラさんは実のお母さんにΩで産まれたことを責められていること
十歳になると同時に発情期抑制剤を打たれて成長が止まってしまったこと
お母さんはアキラさんをひどく抑圧して管理したがっていること
「あの人は僕を産んだことを、人生の最大の失敗だって言ってる…
僕はΩなのは病気だからって信じてる
その病気を自分が治してるんだって
でも僕から見たら僕が少しでも幸せになるのが許せないだけな気がする…
寮の部屋には盗聴器が仕掛けられていてね…
ずっとあの人から監視されてる…」
「そんなの……だって第二性なんて産まれてくる本人のせいでもないのに!
なんで?それっ虐待ですよ!」
僕の言葉に諦めたような苦笑いを漏らして、自分の握りしめた手を見下ろす。
「そうだね…僕には第二性なんてどうすることもできないのに、あの人達は力があるから…弁護士とか周りの圧力とか……
おじいちゃんも助けてくれようとしたけど、結局あの人達にこんな僻地に追いやられちゃったんだよ…
だからもしもジョン君が僕の恋人なんてバレたら、命だって危ないんだよ……君は牙狼だから……
あの人達が君は害悪な魔獣だって申し出たら……どうする別れるかい?」
「別れるわけないじゃないですか!
僕はアキラさんを守りたい…
だってそれが僕の役目でしょ?」
僕はアキラさんの握りしめている手を包むように重ねる。
やっと僕の手を掴んでくれたんだ…
僕は絶対にアキラさんと別れたりしない…
アキラさんがいないなら僕は生きていたって死んでるようなものなんだから
「僕……強くなりたい、アキラさんを守れるくらいに強くなりたい」
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