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6月

37.あなたに穏やかな眠りを

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「あいつ僕の見た目でねΩオメガだろうから、犯してもいいって思ったらしいよ
αアルファの自分の匂いをかげばすぐに欲情して、感じるようになるからってさ」


まったく意味がわからない
アキラさんがあのクソ野郎が言っていた超理論を教えてくれた。


「だから僕が、お前程度のαアルファではどこのΩオメガも欲情しないよ?
この出来損ないのイン○野郎!!
って言ったらボコボコに殴られたんだよ」


アキラさんも大概なことを言いますね?
ムカついたのはわかりますが、そこは大人しくしときましょうよ!


「僕はΩオメガですらないのに……何を期待してるんだか……」


そうですね、あなたはΩオメガを受け入れていない
カズマさん、ダークさん、千代丸さんは確実にαアルファ
それもかなりの優秀な方のαアルファだと思う


その人達とずっと一緒にいてもアキラさんは欲情している兆しすら見せない



確いう僕だってそれなりのαアルファだ、故郷では相手に困らないくらいには求められていたし…
深い付き合い方とかはしていなかったけど、Ωオメガの方にはよく言い寄られていたし



なのにあなたはこんなに側にいるのに、こんなにくっついているのに
僕を求めてくれないしその兆しもない
あなたの使っている薬は効果抜群ですね!



少しアキラさんが恨めしく思えて、抱きしてる力を強くしてしまう



「あんまり危ないこと言わないでくださいよ…
けっこう内蔵にダメージいってたんですからね?
僕、アキラさんがダークさんに治療されてるの見て、貧血起こすかと思いました」



「あぁ……ごめんね、ダークの回復魔法は痛いからねぇ、意識飛んでてよかったぁ

でも僕はあのまま大人しく犯されるくらいなら、内臓破裂で殺される方を選ぶよ?」



あなたならそうでしょうね…
まぁアキラさんの下半身に指一本でも触ってたら、ケツに手を突っ込んで奥歯ガタガタどころか内蔵引きずりだしてましたけどね?



「今日は本当に怖かったです。
僕の大事なアキラさんが死んじゃうかと思うし…
部屋に戻ってみたらカズマさんがアキラさんと一緒にベッドにいるし…」



NTR寝盗られとかされたのかと思った……
アキラさんと結ばれてもいないのに先にNTR寝盗られって、泣きそうだったし……



「もしかしたらジョン君と一緒だとよく寝れるのは、添い寝効果で落ち着くからかな?って思ってね
カズマで検証してたんだよ…

でも駄目だったなぁ、やっぱりジョン君じゃないとこんなに落ち着かないんだよね」



それは光栄です、やっぱり毛ですかね?
カズマさんのベッドから出てくるバツの悪そうな顔が忘れられません
誤解しないでね?って呟いてましたね…


「それにカズマなんだか焦げ臭かったよ……お昼に焼肉でも食べたのかな?」


あぁ……清浄魔法じゃ、臭いが取りきれなかったみたいですね?
焼肉といえば焼肉ですけど……
今度があったらファブることをおすすめしよう!


とりあえずアキラさんの目がトロンっとしてきているから


「今日はいろいろあって疲れましたから、もう寝ましょうね?」


アキラの体を確かめるように抱き寄せて、綺麗な黒髪を撫でて、やっと訪れた穏やかな時間に目を閉じていった

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