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6月

32.石に願いをこめて

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「……つまりジョン君と一緒に寝るとなぜかアキラ君がよく寝られるっと
手を出したっていうのは、撫でまくっただけで、いたした・・・・とかではない、ということでいいのかの?

つまり二人はそんな恋愛関係ではないっということじゃな………」


よかった…アキラさんが散々おじいちゃんの勘違いハッスルを見て満足してから、しっかりと説明してくれた。
おじいちゃんで遊ぶのがアキラさんは、すごく楽しそうで、ちょっとその顔が幼く見えた…


恋愛関係ではないって言い切られるのは、けっこうクルものがあるけど…確かにまだ違うし、否定はできないし…


「ふぅむ…ジョン君……お前さんは……
まぁいい、夏に来るの楽しみにしとるからな?
ジョン君もぜひ・・来るんじゃぞ?
頭数に入れとくからな?ドタキャンなんかしたら迎えに行くからな!」



アハハっとアキラさんが楽しそうに笑っている…
僕はちょっとおじいちゃんの圧が怖かった



「ジョン君もおじいちゃんに気に入られてよかったよ!
おじいちゃんはね、僕をずっと守ってくれてる人なんだよ
そのせいで、自分もいろいろと不利益を被ってるのにね……

だから夏にジョン君とおじいちゃんの所で過ごせるのすごく楽しみ!」



そうか!たぶんあの人がアキラさんの親代わりなんだ
だからアキラさんに近づく僕へのおじいちゃんの圧はしかたないもので
寧ろおじいちゃんには僕がアキラさんの恋愛関係に成り得るっと思ってたから生じる圧で

ふふ……これは甘んじて受けなければいけないものだな!


「でも気をつけてね?おじいちゃんはああ見えても元S級冒険者だからね?
めちゃくちゃ強いよ!
ジョン君はしないと思うけど、怒らせるとやばいくらい怖いからね」


うわぁ…さすがアキラさんの親代わりの方だ、今後が怖いぃ…
とりあえず僕は遠い目をしながら、アキラさんと入るお店を探した






あっコレいいかも……


アキラさんが僕のライトの会計をしてくれているときに、僕の目に綺麗な青い石が使われたブレスレットが目に止まった


露天で机を出してピアスだらけのなかなか厳ついお兄さんが売っているお店で、濃い青の石と白い透明なビーズと細いシルバーで編まれている繊細なブレスレット

「あぁそれね!カイヤナイトって石が使ってあってね、ちょっと珍しい石の意味を持ってるでしょ?
何?彼女さんへのプレゼント?
安くしとくよ?」


アキラさんにきっと似合う濃い夜明けの空の様な青だ……
それに僕の願いのような石言葉




「おまたせ!結構会計に手間取っちゃった…」


アキラさんが僕のために買ってくれたライトを受け取ると、僕はお返しに小さな袋を渡す。


「さっきそこの露天で買ったんですけど、気に入っていただけると嬉しいんだけど…」


「えっ?何?開けてみていいかな?
ふふっ嬉しい……」


嬉しそうに包を開けて、出てきたブレスレットを手の上に乗せて細い指でなぞっている


「その青い石が探究心を高める効果があるらしいですよ?
アキラさんにぴったりだと思ったんですよ」


「ふふっ、そうなの?
それはありがたいね!
綺麗な青だね…ありがとう…
つけてもらってもいいかな?」


左手の白くて細い手首にブレスレットを付けていく
どうかこの石に込められた思いが届くように……


あなたの〈心の呪縛を解き放つ〉ことができますように
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