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8.お披露目会へ
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俺達が出会って四ヶ月がたった。
妖精王の婚約者お披露目のパーティーを行うことになった。
エルフの長と、ドワーフ王と、人間族の大国の王と、何かいろいろな偉い人から結婚式の招待されるなら一度はお目通りをっと求められていて、それを全てピッペが跳ね除けていることが先月末に発覚した。
「なんで言わなかったんだ?ロルフさんがかなり困った様子だったぞ!あの人もどこからか詰められてるんじゃないのか?」
「くそっ…じいちゃんめ!どうせ妖精族の良家の連中に嫌味とか言われただけだろ?無視しとけばいいのに…」
ブツブツとロルフさんへの恨み節を呟くピッペにため息が漏れる。
どうせピッペのことだから、俺のためからの行動だろう
妖精王の伴侶がドワーフなど前代未聞だ、きっと数多の良しとしない者がいるのだろう
その悪意が俺に向かうのを避けたいのだろう、だがそれでは、ピッペが妖精王としての立場が悪くなる。
俺は壮年のドワーフだ、それなりに長い物には巻かれてきたし、周りの悪意を流すすべだったある。形式張った物をしっかりと行うことが円滑に物事を運ぶためにいかに大事かもわかっている
「なぁ、ピッペは俺が伴侶になるのをお披露目するのが恥ずかしいのか?俺がおっさんドワーフだから、妖精王の伴侶として相応しくないと思っているのか?」
「はっ??そんなわけないでしょう!ドボスは完璧に素敵で可愛らしいお嫁ちゃんですよ!
ただ…それを理解してない奴らは確かにいて…」
「なら大丈夫だよ、ピッペがそう思ってくれてるなら他者にどう思われてようと気にもしないさ!
妖精王として他種族にしっかりと婚約報告はしないといけないだろう?俺をピッペの伴侶だって、しっかりと堂々とお披露目してくれよ!」
「うぅ…ドボスが頼もしすぎます。
はぁ…でもやはり私は気が乗りませんよ、もしもドボスの素敵さと可愛らしさがお披露目されれば、ドボスを狙う不届き者がでるかもしれません!」
いやっ、それはないだろうが…
こんな壮年のおっさんドワーフを狙う奴なんて、絶対に現れないだろうが…
「いいですか?貴方は私の伴侶になるのですからね!他の誰にもなびかないでくださいね!!」
「へいへい、わかっていますよぅ…本当に、まったく…可愛いなぁ…」
苦笑が止まらない、このピッペへの可愛いなぁが最近では口癖になりつつある、俺も大概になってきている。
そしてとんとん拍子でお披露目パーティーの準備は行われていった。
当日はなんだか普段は着慣れないふんわりっとしたポンチョともワンピースともとれる服を着させられて、しかも白地に金の刺繍がされている。
首にはエメラルドが何個もあしらわれた豪華なネックレスが…腕にもより一層大きなエメラルドが付いている腕輪がされている。
絶対にドワーフの俺には似合わないと思うのだが、この衣装は明らかに儚げ美麗なタイプが似合うだろう、それこそエルフや妖精向けだ、あとこの高価そうなネックレスは半分くらい俺のモジャモジャな下髭で隠れるがいいのだろうか?
これでも俺は今日のためにめちゃくちゃ磨かれたのだ、モジャモジャ髪は丁寧に梳かれて何かいい匂いのする香油を塗られた。髭は一層のこと剃ろうかと思ったが…
「ドボスのその素敵な髭を剃るなんてありえない!髭があってこそのドボスだから!その姿が本当にパーフェクトでエクセレントなんだからね!?」
ピッペに発狂するように言い切られて、剃るのを断念した。確かに、この髭がないと鉄打ちのときに飛んでくる火の粉が熱かったりして不便なのだ
そしてその髭にも香油を塗られれば、サラサラと風になびく髭になるなんてこともなく、ツヤツヤで黒光するモジャモジャな髭になった。
もうドワーフの毛質の問題らしく、モジャモジャはどう足掻いてもモジャモジャらしい
まぁつまり、大変に清楚ながらもきらびやかな服装におっさんドワーフの頭が乗っているのが今の俺で、その横には黒の同じようなワンピースに金の刺繍が施され、耳には大ぶりの琥珀のイヤリングと、俺とおそろいのデザインの腕輪にも琥珀があしらわれている。
俺とは対象的にピッペは大変に似合っている。きらびやかさもあるが、俺とは違う暗めのトーンも相まって威厳さも感じる。たぶんこの服装は妖精族の正装なのだろう…
「はぁ…ドボス、すごく似合っていますよ!私の色を身につけるドボスなんて、最高に魅力的です。」
「ははっ、それはありがとう…ピッペもすごく似合ってるよ、なるほど、ピッペの服は俺の髪色の黒、瞳の色で茶色の琥珀なんだな…それにしても虫入りはちょっと複雑な気持ちなるな」
「ふふっ、琥珀の石言葉は抱擁だよ?抱擁力があるピッペの目にピッタリじゃないか!それにこの虫のように、ドボスに閉じ込められたいという私の願望を込めました!!」
俺を閉じ込めたいじゃなくて、閉じ込められたいなのか?妖精王のピッペが…ドワーフの俺に?
「はぁ…それにしても、ドボスに包みこまれて死ねるなんて、羨ましすぎる虫ですねぇ…嫉妬してしまいそうですよ」
そんな琥珀を見つめながら、ピッペがまだ何かブツブツと言っていた。まあ、聞こえなかったことにした。
妖精王の婚約者お披露目のパーティーを行うことになった。
エルフの長と、ドワーフ王と、人間族の大国の王と、何かいろいろな偉い人から結婚式の招待されるなら一度はお目通りをっと求められていて、それを全てピッペが跳ね除けていることが先月末に発覚した。
「なんで言わなかったんだ?ロルフさんがかなり困った様子だったぞ!あの人もどこからか詰められてるんじゃないのか?」
「くそっ…じいちゃんめ!どうせ妖精族の良家の連中に嫌味とか言われただけだろ?無視しとけばいいのに…」
ブツブツとロルフさんへの恨み節を呟くピッペにため息が漏れる。
どうせピッペのことだから、俺のためからの行動だろう
妖精王の伴侶がドワーフなど前代未聞だ、きっと数多の良しとしない者がいるのだろう
その悪意が俺に向かうのを避けたいのだろう、だがそれでは、ピッペが妖精王としての立場が悪くなる。
俺は壮年のドワーフだ、それなりに長い物には巻かれてきたし、周りの悪意を流すすべだったある。形式張った物をしっかりと行うことが円滑に物事を運ぶためにいかに大事かもわかっている
「なぁ、ピッペは俺が伴侶になるのをお披露目するのが恥ずかしいのか?俺がおっさんドワーフだから、妖精王の伴侶として相応しくないと思っているのか?」
「はっ??そんなわけないでしょう!ドボスは完璧に素敵で可愛らしいお嫁ちゃんですよ!
ただ…それを理解してない奴らは確かにいて…」
「なら大丈夫だよ、ピッペがそう思ってくれてるなら他者にどう思われてようと気にもしないさ!
妖精王として他種族にしっかりと婚約報告はしないといけないだろう?俺をピッペの伴侶だって、しっかりと堂々とお披露目してくれよ!」
「うぅ…ドボスが頼もしすぎます。
はぁ…でもやはり私は気が乗りませんよ、もしもドボスの素敵さと可愛らしさがお披露目されれば、ドボスを狙う不届き者がでるかもしれません!」
いやっ、それはないだろうが…
こんな壮年のおっさんドワーフを狙う奴なんて、絶対に現れないだろうが…
「いいですか?貴方は私の伴侶になるのですからね!他の誰にもなびかないでくださいね!!」
「へいへい、わかっていますよぅ…本当に、まったく…可愛いなぁ…」
苦笑が止まらない、このピッペへの可愛いなぁが最近では口癖になりつつある、俺も大概になってきている。
そしてとんとん拍子でお披露目パーティーの準備は行われていった。
当日はなんだか普段は着慣れないふんわりっとしたポンチョともワンピースともとれる服を着させられて、しかも白地に金の刺繍がされている。
首にはエメラルドが何個もあしらわれた豪華なネックレスが…腕にもより一層大きなエメラルドが付いている腕輪がされている。
絶対にドワーフの俺には似合わないと思うのだが、この衣装は明らかに儚げ美麗なタイプが似合うだろう、それこそエルフや妖精向けだ、あとこの高価そうなネックレスは半分くらい俺のモジャモジャな下髭で隠れるがいいのだろうか?
これでも俺は今日のためにめちゃくちゃ磨かれたのだ、モジャモジャ髪は丁寧に梳かれて何かいい匂いのする香油を塗られた。髭は一層のこと剃ろうかと思ったが…
「ドボスのその素敵な髭を剃るなんてありえない!髭があってこそのドボスだから!その姿が本当にパーフェクトでエクセレントなんだからね!?」
ピッペに発狂するように言い切られて、剃るのを断念した。確かに、この髭がないと鉄打ちのときに飛んでくる火の粉が熱かったりして不便なのだ
そしてその髭にも香油を塗られれば、サラサラと風になびく髭になるなんてこともなく、ツヤツヤで黒光するモジャモジャな髭になった。
もうドワーフの毛質の問題らしく、モジャモジャはどう足掻いてもモジャモジャらしい
まぁつまり、大変に清楚ながらもきらびやかな服装におっさんドワーフの頭が乗っているのが今の俺で、その横には黒の同じようなワンピースに金の刺繍が施され、耳には大ぶりの琥珀のイヤリングと、俺とおそろいのデザインの腕輪にも琥珀があしらわれている。
俺とは対象的にピッペは大変に似合っている。きらびやかさもあるが、俺とは違う暗めのトーンも相まって威厳さも感じる。たぶんこの服装は妖精族の正装なのだろう…
「はぁ…ドボス、すごく似合っていますよ!私の色を身につけるドボスなんて、最高に魅力的です。」
「ははっ、それはありがとう…ピッペもすごく似合ってるよ、なるほど、ピッペの服は俺の髪色の黒、瞳の色で茶色の琥珀なんだな…それにしても虫入りはちょっと複雑な気持ちなるな」
「ふふっ、琥珀の石言葉は抱擁だよ?抱擁力があるピッペの目にピッタリじゃないか!それにこの虫のように、ドボスに閉じ込められたいという私の願望を込めました!!」
俺を閉じ込めたいじゃなくて、閉じ込められたいなのか?妖精王のピッペが…ドワーフの俺に?
「はぁ…それにしても、ドボスに包みこまれて死ねるなんて、羨ましすぎる虫ですねぇ…嫉妬してしまいそうですよ」
そんな琥珀を見つめながら、ピッペがまだ何かブツブツと言っていた。まあ、聞こえなかったことにした。
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