987 / 1,164
32.亀裂
983.貴方の手で終わらせて (sideシバ)
しおりを挟む
雄の臭いがむせ返るような脱衣所をすごい勢いで駆け抜けて、シャワーの音がする浴室の扉を躊躇なくに開けば、そこには頭からシャワーを浴びるバスターさんがいて
目を見開いて驚いているけど、どこか気だるそうな雰囲気で…シャワーで濡れた姿は艶っぽくて、まるで事後のような姿に見えて、その姿を他の雄にも見せたかと思ったら、もうダメだった…
「ぐわああぁうぅぅ!!!!」
「うわっ!………シバっ?アッ……シバ……」
バスターさんの首筋に思いっきり歯を立てた。頸動脈を食いちぎる勢いで…
口の中に鉄の味が広がって、ポタリッと浴槽の床に鮮やかな赤い滴が落ちていく
バスターさんが俺に飛びかかられた勢いのまま、壁に当たってズルズルと床に沈むように腰を付く、俺はそれでもバスターさんの首に食いついたままだった。
「ゔぅ…ゔぅ…!ばしたぁしゃんの、ばかぁ!
なんで?なんでこんなっ…うわぁぁ!!」
「シバっ…すまない、勝手なことをして…シバを怒らせるのはわかってたのに、自分を止められなかった。…本当にごめんなっ」
「うわぁぁ!俺っ…俺は嫌だから、絶対に嫌だから!なんでっ?俺っ…でもっ!わああぁぁ!!」
俺の噛みつきなんて、バスターさんの防御力に敵うわけがなくて、頸動脈なんて食い千切れるはずもなくて…
わかってたんだ、敵うわけないことくらい
でも、もう俺をいらないっていうなら、俺を捨てるっていうなら、殺して欲しかった。
バスターさんを失って生きていくくらいなら、バスターさんに返り討ちにあって、バスターさんの手で終わりにして欲しかった。なのにバスターさんは俺を強く抱きしめてくれる。
「シバっ…ごめんなっ…申し訳ないって、悪いことだってわかっていたけど、本当に、ごめんっ…それでも私は耐えられなかったんだよ!」
「ゔぅぅえぇ!!…でもっ、嫌だ!バスターさんは…俺の雌でなきゃ嫌だぁ!俺だけのっ…嫌なんだよぅ!!」
もう駄々っ子のように泣き崩れて、意味もわからないような言葉を感情のままに叫んでいて
そんな俺を抱きしめながら、ごめんなって耐えられなかったんだってずっとバスターさんが謝ってくれる。
もう俺の服がビチョビチョだし、きっと俺の顔も涙と鼻水でぐちゃぐちゃだろうけど、でも全然気持ちを納められなくて、バスターさんの体に必死に体を擦り付ける。
バスターさんに付いた雄の臭いを上書きしたくて、でも…なんかっ?………雄の臭いが全然しない???
アレ?シャワー浴びたから臭いが取れたの?
でもたぶんまだ体は洗ってないし、頭も濡れてるだけだ、お湯で流したくらいじゃ絶対に致した臭いは落ちない!
部屋中には立ち込めれような、興奮した雄のの臭いがしたのに、なんでバスターさんの体自体からはしないの?
人狼とエッチしてきたなら、少なからず体からも臭いがするはずだし、俺の鼻は誤魔化されるほど悪くない!
………ってことは…抱かれてない?バスターさんは抱かれてないの!!
‥‥もしかして、抱いた?それも違うなぁ、体自体からは人狼の臭いがしない!たぶんこれは接触したかすら怪しいくらいだ!ならなんでバスターさんはこんなに俺に謝ってるの???
「ごめんなっ…勝手なことをしたのは重々承知なんだ、シバが怒るのも無理はないから、でも…耐えられなかったんだ…どうしたら許してくれるだろうか?」
「えっ??ちょっと待ってください…バスターさん、何をしてきたの?俺が怒ることって何?」
「はっ?わかってたんじゃないのか?
じゃあ、なんでそんなに怒って……えっ???」
お互いがもう呆けた顔で見つめ合ってしまった。
目を見開いて驚いているけど、どこか気だるそうな雰囲気で…シャワーで濡れた姿は艶っぽくて、まるで事後のような姿に見えて、その姿を他の雄にも見せたかと思ったら、もうダメだった…
「ぐわああぁうぅぅ!!!!」
「うわっ!………シバっ?アッ……シバ……」
バスターさんの首筋に思いっきり歯を立てた。頸動脈を食いちぎる勢いで…
口の中に鉄の味が広がって、ポタリッと浴槽の床に鮮やかな赤い滴が落ちていく
バスターさんが俺に飛びかかられた勢いのまま、壁に当たってズルズルと床に沈むように腰を付く、俺はそれでもバスターさんの首に食いついたままだった。
「ゔぅ…ゔぅ…!ばしたぁしゃんの、ばかぁ!
なんで?なんでこんなっ…うわぁぁ!!」
「シバっ…すまない、勝手なことをして…シバを怒らせるのはわかってたのに、自分を止められなかった。…本当にごめんなっ」
「うわぁぁ!俺っ…俺は嫌だから、絶対に嫌だから!なんでっ?俺っ…でもっ!わああぁぁ!!」
俺の噛みつきなんて、バスターさんの防御力に敵うわけがなくて、頸動脈なんて食い千切れるはずもなくて…
わかってたんだ、敵うわけないことくらい
でも、もう俺をいらないっていうなら、俺を捨てるっていうなら、殺して欲しかった。
バスターさんを失って生きていくくらいなら、バスターさんに返り討ちにあって、バスターさんの手で終わりにして欲しかった。なのにバスターさんは俺を強く抱きしめてくれる。
「シバっ…ごめんなっ…申し訳ないって、悪いことだってわかっていたけど、本当に、ごめんっ…それでも私は耐えられなかったんだよ!」
「ゔぅぅえぇ!!…でもっ、嫌だ!バスターさんは…俺の雌でなきゃ嫌だぁ!俺だけのっ…嫌なんだよぅ!!」
もう駄々っ子のように泣き崩れて、意味もわからないような言葉を感情のままに叫んでいて
そんな俺を抱きしめながら、ごめんなって耐えられなかったんだってずっとバスターさんが謝ってくれる。
もう俺の服がビチョビチョだし、きっと俺の顔も涙と鼻水でぐちゃぐちゃだろうけど、でも全然気持ちを納められなくて、バスターさんの体に必死に体を擦り付ける。
バスターさんに付いた雄の臭いを上書きしたくて、でも…なんかっ?………雄の臭いが全然しない???
アレ?シャワー浴びたから臭いが取れたの?
でもたぶんまだ体は洗ってないし、頭も濡れてるだけだ、お湯で流したくらいじゃ絶対に致した臭いは落ちない!
部屋中には立ち込めれような、興奮した雄のの臭いがしたのに、なんでバスターさんの体自体からはしないの?
人狼とエッチしてきたなら、少なからず体からも臭いがするはずだし、俺の鼻は誤魔化されるほど悪くない!
………ってことは…抱かれてない?バスターさんは抱かれてないの!!
‥‥もしかして、抱いた?それも違うなぁ、体自体からは人狼の臭いがしない!たぶんこれは接触したかすら怪しいくらいだ!ならなんでバスターさんはこんなに俺に謝ってるの???
「ごめんなっ…勝手なことをしたのは重々承知なんだ、シバが怒るのも無理はないから、でも…耐えられなかったんだ…どうしたら許してくれるだろうか?」
「えっ??ちょっと待ってください…バスターさん、何をしてきたの?俺が怒ることって何?」
「はっ?わかってたんじゃないのか?
じゃあ、なんでそんなに怒って……えっ???」
お互いがもう呆けた顔で見つめ合ってしまった。
0
お気に入りに追加
363
あなたにおすすめの小説
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
ヤンデレだらけの短編集
八
BL
ヤンデレだらけの1話(+おまけ)読切短編集です。
全8話。1日1話更新(20時)。
□ホオズキ:寡黙執着年上とノンケ平凡
□ゲッケイジュ:真面目サイコパスとただ可哀想な同級生
□アジサイ:不良の頭と臆病泣き虫
□ラベンダー:希死念慮不良とおバカ
□デルフィニウム:執着傲慢幼馴染と地味ぼっち
ムーンライトノベル様に別名義で投稿しています。
かなり昔に書いたもので、最近の作品と書き方やテーマが違うと思いますが、楽しんでいただければ嬉しいです。
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる