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31.番う軌跡

931.レッツ組合員 (sideシバ)

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「なるほどダーク様の組には間違いなく所属はしているのですね、南部会だと接点はほとんどないけど、なんで俺に目をつけたのでしょう?」

「たぶんですが、逆恨みでしょうね…あの方が貴方がアキラに手を出して・・・・・処罰をうけた。アキラを狙っているに違いないっと情報を流してきたのですよ、その後にシバさんが番申請書を出したので私はあんな勘違いをしたんです。」


つまり訓練所での情報をダーク様に流して出世でも狙っていて、なのに誤情報を流してしまうし、誤情報元の俺がスピード出世したものだから気に入らなかったのかな?


「でも正直それ以前のキティさんが持ってきていた情報は不確かなモノが多くて、あまり役に立たないものばかりでした。本人は組のスパイのようなつもりだったみたいですが…
私がわざわざアキラにスパイなんて送る必要はないでしょう?そんなことしなくても普通に直接本人に聞きますよ…」


確かにそうだよな、ダーク様とアキラさんの関係ならスパイ活動なんて必要ない
現に俺が報告係をしている訳だし、報告と言っても日々のアキラさんの様子をお話にきてるだけだけど


「まぁ、重要なシバさんの提示報告にも支障をきたさせたのですから、今後の出世は見込めないでしょうね…彼女は南部会でしたね、西部会に部会異動としましょう
あそこの部会長はかなり厳しいですからね…」


そんな俺がお話するアキラさんのちょっとした普段の様子を、めちゃくちゃ重要視しているダーク様にしたら、キティさんがしたことはとんでもない重罪のようで…
西部会は出世から完全に外された人狼か人格に問題のあると判断された人狼が送られる部会で、いわゆる窓際だ

西部会≪北部会<東部会<南部会≪≪本部

っという力関係にあって、キティさんの年で南部会所属ならかなりのエリートだったのに…まぁ自業自得だよな!っと思いながら、鞄の中から可愛らしい花柄の封筒を取り出す。


「こちらはバスターさんからの個人的なお礼だそうです。頂いた物は大変に助かりましたって、…えっと、何を贈ったのですか?よろしけるば教えていただきたいです。」

「あぁ、首輪型の拘束具ですよ、やらかした組員用にストックがあるから、お一つ差し上げました。そうですか役に立てて何よりでした。
これはこれはご丁寧に…さて、なんでしょうか?」


ダーク様?バスターさんに何をあげてるの?使われたの俺ですよ!あとなんで拘束具をあげる流れになったの?ニコニコと優しい微笑みがめちゃくちゃ怖いです。ダーク様!
そしてダーク様がバスターさんの封筒を開ければ、写真が10枚ほど出てきた。


「あぁ…これは素晴らしい…、ふふっ…うん、本当にいい…この前お話をさせていただきましたが、バスターさんは素晴らしい人ですね…あぁ、シバさんはバスターさんと番申請書を出していて、ゆくゆくは番う予定なのですよね?」

「えっ?はい!絶対に番います!!バスターさん以外の雌は考えられませんし、バスターさんがいなかったら俺は生きていけません!」


ダーク様が入っていた写真をガン見したまま、う~んっと考え込んでいる。でも目線は写真に釘付けのままだ…


「そうですね、人狼の番になれば他種族であっても、組合員になれるようにしましょう!
流石にすぐに正組合だと反発が大きそうですね、番申請書の段階て準組合員に…
それを経てから番ってからは他種族でも人狼の一族として扱えるということで、もう正組合員でよいでしょう!ぜひバスターさんに組合員になっていただきたいです。」

「えっ?バスターさんが人狼になるの?
あっ種族は変われないか、組合員になるのか、他種族の組合員ですかぁ…」


そんな前例は聞いたことはない、狼から進化した人狼は狼のときの群れの習慣の名残が組合になったのだが…
本来は入籍も退籍も任意のはずだが、基本的に除籍は簡単なのだが入籍がめちゃくちゃ難しくなっている。

特に正組合なんて同じ人狼ですら何回も書類選考や面接を経ての入籍となる。
特にダーク様の組は今一番族長に近いとあって、希望者が多く、よっぽどの経歴が準組合員での目醒ましい活躍がないと正組合員にはなれない。
俺はダーク様の口添えがあったためか、すんなり入れたけど…まさか人間のバスターさんを組合員になんて


「もちろんバスターさんが入る意志があればですが、これが実行されれば我が組では、あなた達は他種族間の番としての素晴らしいロールモデルになりますよ!
更にもしかしたらまたこんな素敵な写真がいただける…あの方はセンスがいいのですね…素晴らしい…」


ダーク様はいままでの話の間、ひたすら写真から目を離していなくて、バスターさん本当に何をダーク様に贈ったの!
アキラさんの写真だろうけど…どんな写真を贈ったの!?
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