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31.番う軌跡
885.その傷に (sidシバ)
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゛「えっ?!何?触るの?僕の体を?
シバさんが?………えぇっっ、いやっ…大丈夫だと思いますっ…たぶんっ、えぇー」
「少し筋肉の付き方を触りたいだけなので、センシティブな場所は触りませんから…力を抜いていればすぐですから」
しばらく休んで体を触る旨を伝えると、アキラさんがガッチガチに固まり出した。
いやっ…あなたから僕は触られましたよね?アキラさんは寝ぼけてたけど…
とりあえずシノダ教授に手を握ってもらいながら様子をみながらに肩などを触っていくが
「ううぅぅ…すいません、本当にずいまぜんぅ…僕、ダメで…人に触られるのが、本当に苦手で…
シバさんにそんな意図がないのはわかっているんだけど…本当にすいません…」
「あぁ、大丈夫ですよ?訓練生にもそういう方いますからね、リラックスしてください…ちょっと見せてもらって、ちょっと触るだけですからね?」
とりあえず上のTシャツを脱いでもらったら、内心ギョッとした。アキラさんの体は傷だらけだった…
ノースリーブの肌シャツの脇や首元にも深そうな傷がある。ノースリーブを脱げば、ガリガリで肋も浮いちゃうくらいに痩せてるのに、火傷の跡や明らかに刃物で刺された跡、他にもありとあらゆる傷跡があって
躊躇なんて感じさせないように肩に手を優しく置くけど、小さくカタカタと震えているのを感じる…怯えて、必死にシノダ教授の手を握りしめて白くなっている指先が目に入る。
これは…
「あぁ…なるほど、かなり痩せてますね
ちょっと動かしてもらえますか?筋肉の損傷とかは大丈夫かな?
筋肉自体の質は硬すぎないし、着きにくそうだけど悪い筋肉じゃないですね…はい!もういいですよ、シャツ着て問題ないです。」
「えっ?もう終わりですか?はぁ…ありがとうございます。その…気を使ってくれちゃいましたか?」
「いえ、他の訓練生にもこのくらいですよ?
あんまり触りすぎるのも問題になるでしょ?
流石に女性には女性のコーチが確かめたりしますけどね?」
本当は下半身の筋肉も見たり確かめたいけど、たぶんアキラさんには無理だと早々に諦めた。アキラさんの反応や傷跡…もしかしたら、アキラさんは虐待経験者なのかもしれない…
「相変わらずの傷だらけだね…はぁ、消す気はないんだよね?ダークに頼めば消せるんじゃないの?」
「消すには一度傷跡を傷状態にしなきゃいけないだろ?ダークがそれを嫌がってるんだよ…それに僕の体だと耐えられないかもって、だいぶ防御力もあるし昔よりは丈夫になったけど…ダークの中ではいつまでもひ弱な僕のままらしくて…
今でも本気で転けるのと寝冷えを心配されてるよ、ははっ」
カズマさんがアキラさんの新しいシャツ類を渡していって、無言でアキラさんの首元の小さな傷を指でなぞる…
眉間には深いシワが刻まれて痛みを堪える表情になっていって
「カズマ…気にしなくていいよ、もうずっと昔のことだろう?僕達はまた一緒にポーション作れてるじゃない、あの時は…お互いにいっぱいいっばいだった、それだけだよ?」
「……っっゴメンな、俺はっ、でも…もう二度としない…アキラを自分で消しちゃうなんて、二度としないから」
「うん、わかってるよ…だからそんな顔しないで?シャツを着るの手伝ってくれるかな?
ふふっ…こうやってカズマに着せてもらってると昔に戻ったみたいだね?」
カズマさんがアキラさんに袖を丁寧に通しついく、この二人にもきっと触れちゃいけない過去があって…
アキラさんは一体何者なんだろう、周りの人にすごく愛されてるのに狂わせていく
そして自分も傷だらけで…
その傷にちょっとだけ触れてみたいって思ったのは、バスターさんには内緒にしておこう
シバさんが?………えぇっっ、いやっ…大丈夫だと思いますっ…たぶんっ、えぇー」
「少し筋肉の付き方を触りたいだけなので、センシティブな場所は触りませんから…力を抜いていればすぐですから」
しばらく休んで体を触る旨を伝えると、アキラさんがガッチガチに固まり出した。
いやっ…あなたから僕は触られましたよね?アキラさんは寝ぼけてたけど…
とりあえずシノダ教授に手を握ってもらいながら様子をみながらに肩などを触っていくが
「ううぅぅ…すいません、本当にずいまぜんぅ…僕、ダメで…人に触られるのが、本当に苦手で…
シバさんにそんな意図がないのはわかっているんだけど…本当にすいません…」
「あぁ、大丈夫ですよ?訓練生にもそういう方いますからね、リラックスしてください…ちょっと見せてもらって、ちょっと触るだけですからね?」
とりあえず上のTシャツを脱いでもらったら、内心ギョッとした。アキラさんの体は傷だらけだった…
ノースリーブの肌シャツの脇や首元にも深そうな傷がある。ノースリーブを脱げば、ガリガリで肋も浮いちゃうくらいに痩せてるのに、火傷の跡や明らかに刃物で刺された跡、他にもありとあらゆる傷跡があって
躊躇なんて感じさせないように肩に手を優しく置くけど、小さくカタカタと震えているのを感じる…怯えて、必死にシノダ教授の手を握りしめて白くなっている指先が目に入る。
これは…
「あぁ…なるほど、かなり痩せてますね
ちょっと動かしてもらえますか?筋肉の損傷とかは大丈夫かな?
筋肉自体の質は硬すぎないし、着きにくそうだけど悪い筋肉じゃないですね…はい!もういいですよ、シャツ着て問題ないです。」
「えっ?もう終わりですか?はぁ…ありがとうございます。その…気を使ってくれちゃいましたか?」
「いえ、他の訓練生にもこのくらいですよ?
あんまり触りすぎるのも問題になるでしょ?
流石に女性には女性のコーチが確かめたりしますけどね?」
本当は下半身の筋肉も見たり確かめたいけど、たぶんアキラさんには無理だと早々に諦めた。アキラさんの反応や傷跡…もしかしたら、アキラさんは虐待経験者なのかもしれない…
「相変わらずの傷だらけだね…はぁ、消す気はないんだよね?ダークに頼めば消せるんじゃないの?」
「消すには一度傷跡を傷状態にしなきゃいけないだろ?ダークがそれを嫌がってるんだよ…それに僕の体だと耐えられないかもって、だいぶ防御力もあるし昔よりは丈夫になったけど…ダークの中ではいつまでもひ弱な僕のままらしくて…
今でも本気で転けるのと寝冷えを心配されてるよ、ははっ」
カズマさんがアキラさんの新しいシャツ類を渡していって、無言でアキラさんの首元の小さな傷を指でなぞる…
眉間には深いシワが刻まれて痛みを堪える表情になっていって
「カズマ…気にしなくていいよ、もうずっと昔のことだろう?僕達はまた一緒にポーション作れてるじゃない、あの時は…お互いにいっぱいいっばいだった、それだけだよ?」
「……っっゴメンな、俺はっ、でも…もう二度としない…アキラを自分で消しちゃうなんて、二度としないから」
「うん、わかってるよ…だからそんな顔しないで?シャツを着るの手伝ってくれるかな?
ふふっ…こうやってカズマに着せてもらってると昔に戻ったみたいだね?」
カズマさんがアキラさんに袖を丁寧に通しついく、この二人にもきっと触れちゃいけない過去があって…
アキラさんは一体何者なんだろう、周りの人にすごく愛されてるのに狂わせていく
そして自分も傷だらけで…
その傷にちょっとだけ触れてみたいって思ったのは、バスターさんには内緒にしておこう
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