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30.新たな番
848.谷口さん (sideバスター)
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〈今日はアキラさんが復職祝をしてくれるそうなので、晩御飯はいらないです。〉
大変そっけない文を絵文字もつけずに送れば、すぐに既読がついて
〈わかりました〉
こちらも大変にそっけない返事が返ってきた。まだ不貞腐れているシバの顔が浮かんで溜息しかでない…
アキラさんもポチポチっと何かを送っているようで…きっとジョン君だろうな、以前に連絡しないで遅くなって、めちゃくちゃ怒られていたのを目のあたりにしてるから、鬼嫁ですもんね?
「さてと、それでは仕事が終わりましたら迎えに来ますね?ふふっ楽しみだな…どこで飲みますか?新しくできたスペインバルとかどうですか?」
「いいですね!ピンチョスとか色んなものをちびちび食べられるのは楽しいですよね、はは…そういえば、そういうのは一緒に暮らしだしてからはしてないな…」
「よし!決まりですね、僕もジョンとは、とてもバルとかはいけないから楽しみです!ふふっ…」
どんよりとした気持ちも仕事が終わればアキラさんと飲みに行けると思えば軽くなる…
シバには少しの申し訳無さを感じるが、きっと今はシバが作ってくれる晩御飯も今日の朝のように、喉に詰まるような味な気がするだろうから…
その後は少しの複雑な気持ちを抱えながら仕事に励めば、程なくしてアキラさんが迎えに来てくれた。
「お待たせしました。バルまではちょっとあるので…」
「送って行かせていただきます。帰りも迎えに行くと言ったらアキラさんにめちゃくちゃ拒否をされたので…しかたなく諦めますが…
役員二人が外食なんて、本来なら業務の打ち合わせ扱いも可能なのですが…」
「駄目ですよ!そういうことしてると、敵に付け入る隙を与えちゃいますからね?
とりあえずバスターさんは助手席にどうぞ…谷口さんにガツンとやられたらスッキリしますからね?」
はっ?ガツンって…いやっ…私は谷口さんに泣くまでコテンパンに説教をされたことがあるから、ちょっと怖いのですが…
「大丈夫です!僕は後部座席でちょっといない体をしておきますから、骨は拾いますし、後で慰めてもあげますから!はい、どうぞ!」
えぇ…めちゃくちゃ怖いんですけど!もう谷口さんのあの優しいおじさんスマイルがとにかかく怖い!もう絶対にボッコボコにされるじゃないですか?
「えぇ…それでは、まずは、ご唱和ください!…察してちゃんは愚の骨頂!!」
「「察してちゃんは愚の骨頂!」」
一体何なんですか?朝礼かなんかですか?
もう…そのあとはやはりひたすらに…
「よろしいですか?シバさんは初めての恋人がバスターさんなんですよね?だったら恋愛初心者ですよ?
そんな人に何を全てを受け入れて貰おうとしてるんですか?素の自分を愛してなど、…少女漫画ですか?」
「しっかりとまずは話し合うことからですからね?テレパシーなどは存在しませんからね?
あと年上だからと気張り過ぎないよう
バスターさんはシバさんに委ねるすぎです!
言う事は言いやりたいことはやらなければ…全てを委ねるのは手抜きです!
それで文句を言う資格などありません!」
もう相変わらずの言葉の刃にグサグサと刺されてしまう…自分の不甲斐なさにまた沈みかけているのに…
「うわぁ…谷口さん、めちゃ怖い…
僕のときはちょっとは手加減してくれてたの?バスターさんには手厳しすぎない?」
アキラさん…全然いない体をしてませんよ?
しっかりと伺いながら茶々を入れないでください…
大変そっけない文を絵文字もつけずに送れば、すぐに既読がついて
〈わかりました〉
こちらも大変にそっけない返事が返ってきた。まだ不貞腐れているシバの顔が浮かんで溜息しかでない…
アキラさんもポチポチっと何かを送っているようで…きっとジョン君だろうな、以前に連絡しないで遅くなって、めちゃくちゃ怒られていたのを目のあたりにしてるから、鬼嫁ですもんね?
「さてと、それでは仕事が終わりましたら迎えに来ますね?ふふっ楽しみだな…どこで飲みますか?新しくできたスペインバルとかどうですか?」
「いいですね!ピンチョスとか色んなものをちびちび食べられるのは楽しいですよね、はは…そういえば、そういうのは一緒に暮らしだしてからはしてないな…」
「よし!決まりですね、僕もジョンとは、とてもバルとかはいけないから楽しみです!ふふっ…」
どんよりとした気持ちも仕事が終わればアキラさんと飲みに行けると思えば軽くなる…
シバには少しの申し訳無さを感じるが、きっと今はシバが作ってくれる晩御飯も今日の朝のように、喉に詰まるような味な気がするだろうから…
その後は少しの複雑な気持ちを抱えながら仕事に励めば、程なくしてアキラさんが迎えに来てくれた。
「お待たせしました。バルまではちょっとあるので…」
「送って行かせていただきます。帰りも迎えに行くと言ったらアキラさんにめちゃくちゃ拒否をされたので…しかたなく諦めますが…
役員二人が外食なんて、本来なら業務の打ち合わせ扱いも可能なのですが…」
「駄目ですよ!そういうことしてると、敵に付け入る隙を与えちゃいますからね?
とりあえずバスターさんは助手席にどうぞ…谷口さんにガツンとやられたらスッキリしますからね?」
はっ?ガツンって…いやっ…私は谷口さんに泣くまでコテンパンに説教をされたことがあるから、ちょっと怖いのですが…
「大丈夫です!僕は後部座席でちょっといない体をしておきますから、骨は拾いますし、後で慰めてもあげますから!はい、どうぞ!」
えぇ…めちゃくちゃ怖いんですけど!もう谷口さんのあの優しいおじさんスマイルがとにかかく怖い!もう絶対にボッコボコにされるじゃないですか?
「えぇ…それでは、まずは、ご唱和ください!…察してちゃんは愚の骨頂!!」
「「察してちゃんは愚の骨頂!」」
一体何なんですか?朝礼かなんかですか?
もう…そのあとはやはりひたすらに…
「よろしいですか?シバさんは初めての恋人がバスターさんなんですよね?だったら恋愛初心者ですよ?
そんな人に何を全てを受け入れて貰おうとしてるんですか?素の自分を愛してなど、…少女漫画ですか?」
「しっかりとまずは話し合うことからですからね?テレパシーなどは存在しませんからね?
あと年上だからと気張り過ぎないよう
バスターさんはシバさんに委ねるすぎです!
言う事は言いやりたいことはやらなければ…全てを委ねるのは手抜きです!
それで文句を言う資格などありません!」
もう相変わらずの言葉の刃にグサグサと刺されてしまう…自分の不甲斐なさにまた沈みかけているのに…
「うわぁ…谷口さん、めちゃ怖い…
僕のときはちょっとは手加減してくれてたの?バスターさんには手厳しすぎない?」
アキラさん…全然いない体をしてませんよ?
しっかりと伺いながら茶々を入れないでください…
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