夢から覚めるなら殺して〜虐待を受けてきた白狼、天才科学者はなんとか助け出すが、歪んだ性知識と無知な性知識、いつになったら幸せになれるの?

モスマンの娘

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29.二人の時間が動き出す

809.二人のキス  (sideシバ)

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バスターさんがなんでも許してくれる。
俺が人狼だけど、それでも大丈夫だって
すり合わせていけばいいって…
そう言って、俺を優しくリードしてってくれる。


「シバ、私はキスがしたいよ…」


いくらでもしますよ!俺もしたいし、ずっとしてみたかったし!でもそんな甘い声で強請らないでください…腰にくる…


「ふふ…シバ、ベッドに連れて行ってはくれないか?…早くお前の温かな毛で温めておくれよ」


そんなの俺がすぐに気が付かなきゃいけないのに、格好良くリードしたいけど全然頭が回らなくて、そんな俺を促すように甘えたようにお願いされて…余裕なんて全くなくて…

必死にバスターさんに促されるままベッドに導いて、バスターさんの唇に重ねていく
待ちに徹してくれているバスターさんの頬を手で包み込んで、角度を変えて唇を確かめるように触れていく
薄く開いてくれる唇に応えるようにゆっくりと舌を差し込んで口内に入れば、待っていたとばかりに舌を絡められ擦られて、気持ちよくて頭がぼぅっとしてくる…

クチュリっと湿った音がやけに大きく部屋に響いて、少し痛いくらいに舌を吸われて、思わず薄っすらと目を開ければ、バスターさんの青い瞳が甘く蕩けるように俺を見つめている。

いつの間にかバスターさんの手が俺の腰と背中に回されていて、もう半分バスターさんに乗り上げるように抱きしめられていた。


「バスターさん…ヤバい…好き、俺…はぁ、気持ちイィ…」

「あぁ…すまない、シバとのキスが気持ちよくて、思わず夢中になってしまっていたよ
ふふっ…シバはキスが上手いな、どこで覚えたんだ?少し妬けてしまうよ…」


こっちのセリフです!絶対に途中から主導権取られてたし…
もう腰が砕けるかと思うような甘々なキスだったじゃないですか!絶対にバスターさんの方が経験豊富だ!精力薄いとかありえないくらいに豊富な気がする…
思わず口を尖らせてしまって、不満が顔に出てしまっていたようで


「あぁ…悪かったって、本当に私も気持ちよくて我慢ができなかったんだよ、シバとキスをしてるって思ったら、堪らなくなってしまってね
そう怒らないでくれよ…ほらっ、シバ膨れてないで…続きをしよう?」

「怒ってるわけじゃ…バスターさんこそ、すごく上手だから…絶対に俺より経験豊富じゃん
俺こそ、あなたの過去の人に妬いてしまいますよ!」


バスターさんがアハハっと心底可笑しいように、笑ってベッドに倒れていく
俺もそんなバスターさんを追うようにバスターさんの上に乗り上げていけば、きつく抱きしめられて、頬刷りをされる


「本当にシバは可愛いなぁ…私のこれキスは娼婦仕込みだよ?
本当の恋人なんて、とんと作ってこなかったから…それこそお前に出会ってからは、全然作ってないぞ?
だから、こんな気持ちのいいキスは…恋人とのキスなんて、本当にずっと久しぶりで夢中になってしまった。」

「本当に?俺だって娼婦さん仕込ですよ!
恋人は…昔はボクシングが恋人だったし、やめてからは冒険者だったから、作る暇なかったし…
俺なんて真剣に付き合うのはバスターさんが初めてですからね!」

「そうか…私はシバの初めての恋人になれるんだな、嬉しいよ…ははっ、これは責任も重大だな?」


もう、なんでそんなに嬉しくてしかたないみたいな顔をするの?
そんなに強請るように俺の唇を見つめないでよ、顎をんって突き出されたら…そんな可愛いことしないでくださいよ!
もう、ずっとキスをしてたくなるから…本当に本当にずっとしてたくなっちゃうから!
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