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27.強くなるよ
723.バスターです6 (sideバスター)
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「どこに行ってたんですか?
C級の訓練生のコーチの候補をピックアップしたから、選んで欲しくて
ずっと待っていたんですよ?」
執務室にはめちゃくちゃ不機嫌そうな顔のシバがソファに座っていた。
待っていた…別に約束などはしていなかったはずだが……
「それになんなんですか?その変な臭いは…薬品臭いですね……アイツのとこにいたんですか?」
「おいッ!アキラさんをアイツなどと言ってはいけない!
施設内では同じ副所長だが、役職としては上司だぞ?
敬意を払え!あの人はお前が思っているような方じゃなかったぞ?
すごく真面目で研究に対して一途な方だった。
私は彼を気に入ったよ、信用できる人だよ」
シバはあれ以来、アキラさんにものすごい反発心を持っている。あからさまに嫌な顔をしている。
薬品臭いって、ファンデーションや化粧落としの匂いじゃないだろうか?
人間の鼻には無香料でわからないが、シバは人狼だから鼻が利くから……
「なんで、あんなやっ…
何してたらそんなに臭いが移るんだよ…どんだけくっついて……ぐぅっ
バスターさん、とりあえずコレ見ておいてくださいね!」
バンッ!っと書類をを叩きつけるように置くと、荒い足音を立ててシバは退室していった。
はぁ…っとため息を吐いて書類を見れば、何人かの冒険者の名前と得意分野や長所や使える武器や魔法まで事細かく書いてある。
短所や苦手分野がある者には、リカバリー方法の提案まで書いてある…
そう、シバはこういうヤツなんだよ
仲間のいい面を見ようとするし、悪い面はカバーしようとする。
ただ圧倒的に経験値が足りないのだ…
アイツは本当の悪人にあったことがないし、理不尽に傷つけられたこともない
自分の力ではどうすることもできない局面も味わったことがないだろう…
それはいい面であり、悪い面でもあるんだ……
そして、その機会を奪ってきたのが、他ならない自分だということに歯がゆさを感じる。
あのとき、手を差し伸べてしまったのだ…
ボクシングができなくなって傷心するシバを、あの可愛いモコモコがしょんぼりと肩を落としている様子を
助けてやりたいっと思ってしまったのだ
そこから私はひたすらシバを側に置き、冒険者としての全てを教え
騙してくる輩は遠ざけ、裏切る輩は排除して………
そう、あんなに真っ直ぐに冒険者を信じるように育てたのは他でもない、私だ!
もしも、シバの行いでこの会社を共に去ることになっても……
私はシバと共になら、悪くわないっと目を閉じていった。
C級の訓練生のコーチの候補をピックアップしたから、選んで欲しくて
ずっと待っていたんですよ?」
執務室にはめちゃくちゃ不機嫌そうな顔のシバがソファに座っていた。
待っていた…別に約束などはしていなかったはずだが……
「それになんなんですか?その変な臭いは…薬品臭いですね……アイツのとこにいたんですか?」
「おいッ!アキラさんをアイツなどと言ってはいけない!
施設内では同じ副所長だが、役職としては上司だぞ?
敬意を払え!あの人はお前が思っているような方じゃなかったぞ?
すごく真面目で研究に対して一途な方だった。
私は彼を気に入ったよ、信用できる人だよ」
シバはあれ以来、アキラさんにものすごい反発心を持っている。あからさまに嫌な顔をしている。
薬品臭いって、ファンデーションや化粧落としの匂いじゃないだろうか?
人間の鼻には無香料でわからないが、シバは人狼だから鼻が利くから……
「なんで、あんなやっ…
何してたらそんなに臭いが移るんだよ…どんだけくっついて……ぐぅっ
バスターさん、とりあえずコレ見ておいてくださいね!」
バンッ!っと書類をを叩きつけるように置くと、荒い足音を立ててシバは退室していった。
はぁ…っとため息を吐いて書類を見れば、何人かの冒険者の名前と得意分野や長所や使える武器や魔法まで事細かく書いてある。
短所や苦手分野がある者には、リカバリー方法の提案まで書いてある…
そう、シバはこういうヤツなんだよ
仲間のいい面を見ようとするし、悪い面はカバーしようとする。
ただ圧倒的に経験値が足りないのだ…
アイツは本当の悪人にあったことがないし、理不尽に傷つけられたこともない
自分の力ではどうすることもできない局面も味わったことがないだろう…
それはいい面であり、悪い面でもあるんだ……
そして、その機会を奪ってきたのが、他ならない自分だということに歯がゆさを感じる。
あのとき、手を差し伸べてしまったのだ…
ボクシングができなくなって傷心するシバを、あの可愛いモコモコがしょんぼりと肩を落としている様子を
助けてやりたいっと思ってしまったのだ
そこから私はひたすらシバを側に置き、冒険者としての全てを教え
騙してくる輩は遠ざけ、裏切る輩は排除して………
そう、あんなに真っ直ぐに冒険者を信じるように育てたのは他でもない、私だ!
もしも、シバの行いでこの会社を共に去ることになっても……
私はシバと共になら、悪くわないっと目を閉じていった。
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