夢から覚めるなら殺して〜虐待を受けてきた白狼、天才科学者はなんとか助け出すが、歪んだ性知識と無知な性知識、いつになったら幸せになれるの?

モスマンの娘

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✿❀✿ 番外編 ❀✿❀

§§ 雪の御御足  (sideマサト) §§

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「何これ?何これ?何これ???
アハハハ!楽しぃぃぃ!!
うりゃあぁぁ!アハハハ…」


おじいちゃんのうちのいつもの応接間に入れば、ジョン君の楽しそうな声と


「おぉ!やりよるな、ほれっ!!アハハ、ほれっ!」


おじいちゃんの年甲斐もない声がしている。
大きな窓の外の庭では楽しそうに二人で雪合戦の最中らしい。




「寒い…無理ぃぃぃ…寒い…雪とか本当にムリぃぃ…寒いぃぃ……」

それに比べて大変わかりやすく、小さく丸まるようにブランケットに包まっているアキラさん

ゆ~きがコンコン♪の歌を思わせるような対比的な二人は
今日はクリスマスパーティーのためにおじいちゃん宅にきているのだが…


ジョン君は珍しく降ったドカ雪に夢中だし、アキラさんは寒がりらしくめちゃくちゃソファで丸くなっている。


「そんなに寒いかい?ギルマス宅は全室冷暖房完備だろ?
まぁ俺は横で可愛らしいアキラくんが見れて幸せだけどね?
はいっ、どうぞ!温まるよ?ハニージンジャーティーだよ、こっちはジンジャークッキーだからね?」

「冒険者仕様の冷暖房はなぜか基本的に温度が低いんですよぅ
それに僕は結構寒がりだし…会社でもひざ掛け必須です。足元と腰が冷えるんですよ…
ありがとうございましす。ふわぁ…可愛いクッキーだ!ふふっ流石です。ブレッドマンなんて、めちゃくちゃクリスマスですね?」


OLのようなことをいいながら、シノダ教授の差し出すお茶を飲み、クッキーを嬉しそうに見ている。
人形のクッキーにそんな名前があったのか……っと思いながら


シノダ教授が差し出した大変可愛らしくチョコペンでデコレーションされたブレッドマンクッキーを嬉しそうに指でイジる姿を見れば……
確かにその格好は寒いでしょうよ!


黒と赤のチェックのスカートにめちゃくちゃスリットが入っていて、白いアキラさんの御御足が見えている!
ドキッとしたが、しっかりと中には黒いショートパンツに黒いニーハイソックスを履いている。
上はハイネックのラメ入りモコモコセーターってどこまで女性に寄せてきてるの?
会社ではいつもは地味な黒一色コーデじゃん!!


そりゃシノダ教授もご満悦になるでしょうね!!
髪型まで片耳がけでフワフワのファーピアスが可愛らしいですよ!?

叫び出したい気持ちを抑えて、アキラさんの横に腰掛けて持ってきた書類を広げる。


「うぇ…今日は仕事はやめましょうよ~クリスマスですよ?聖夜ですよ?
はぁ…マサトさんは仕事の鬼だ…」

「もう年末なんですからね、ちゃっちゃと仕事終いさせたいんですよ!だから今動くんです。
あとこの確認だけですから、お願いしますよ!」


ブーブー文句をいいながら、ササッと確認をして修正部分を赤ペンで書いていく。
しっかりと揃えられた足は、大変美しくてスラリとしていて……
そこらへんの女性よりずっと美しいっと思う俺の頭はどうかしている!


「アキラ、見て!!めちゃでかい雪だるま作ったんだよ、かまくらも作ってお餅も焼きたいなぁ……」

「ふひゃあぁぁ……さむっ!ううぅぅ……ジョンとりあえず、一度中に入ってお茶でも飲んだら?外はめちゃくちゃ寒いでしょう?」


ジョン君が外から窓を突然に開けると、凍えた空気が室内に入りこみアキラさんが悲鳴をあげた。


「そうかな?雪合戦してたら寒くないけど……お腹は空いたなぁ」

「ジョン君にはクッキーのお菓子の家を作ってきたんだよ、よかったらこっちにお食べよ」


シノダ教授は可愛らしいお菓子の家を机の上に出しだすと、ジョン君は嬉しそうにバタバタっと玄関に走っていった。

えっ?作ってきたって……シノダ教授は料理が上手なのは知っていたが、お菓子も行けるんですね…
その厳つい見た目でそのファンシーでカラフルなお菓子の家を…


「アハハ…こっちのお菓子の家も可愛いなぁ…サンタさんや猫もいる
これも手作りですか?」

「うん、メレンゲドールだよ
案外、簡単なんだよ?ちょっと焼いたら膨れてぷっくらしちゃったけどね?」


この人って中身は乙女なんじゃないかな?ってセンスにげんなりしながら、キョロキョロっとしているアキラさんに気づく…


「どうされたんですか?あぁ…赤ペン落としたんですね?」


さっき寒くて飛び跳ねたときに、赤ペンを落としてしまったらしい
一緒に探していると……


「あぁ、ありましたよ!ほらっこんなところに………」


アキラさんの死角になっているような、机の足の影に落ちていたので屈んでひょいっと取り上げると………



これはっ……いけない………
屈みすぎたのか、手を伸ばしすぎたのかアキラさんの綺麗な御御足が目の前に!
白くて毛などもちろん一本もない、スラリとした美しい足に……
知らずに呼吸が止まり、ゴクリっと喉が鳴る


「あの……マサトさん?ちょっと…近いです……」

「あぁ……すいません、ペンしか見てませんでした。
それにしても綺麗な足ですね、はぁ……男にはもったいないくらいですよね?
あとは、おっぱいがあってもう少し素直に仕事をしてくれたらいいのに…」

「うるさいですよ!
マサトさんのおっぱい好きは知りませんよ、会社ではそんなこと言わないで下さいよ!
確実にセクハラ案件になりますからね?」


アキラさんの声にはっと我に返った。
やばい…俺は異性愛者だ!アキラさんには惹かれない!絶対に絶対に惹かれない!!


「あぁ…まさかマサト君もちょっとやばいところに来てる?
あぁ……ジョン君にバレないようにね?噛まれるよ…」


シノダ教授が何かを察していらない忠告をしてくるし、俺は異性愛者なの!!


もうでかいため息を吐いて、書類をさっさとまとめて立ち上がると、雪がまだついた状態なのにバタバタっとジョン君が部屋に入ってきた。


「あぁ、マサトさんだ!
へへっ、今日のアキラ見た?可愛いでしょ?」


自慢するように、可愛いいつもの笑顔で嬉しそうに話しかけてくる。
今はそんなこと言われては、大変気まずくて…言葉を詰まらせてしまうと


何かを察したように、ちょっと目を細めると軽く口を開けて歯を見せて


「………アキラは僕のだからね?あげないよ?」


さっきの可愛い声とは別人のような、地を這うような声で言われてしまった。ジョン君、怖っ!!!


「わかってるよ、僕は大きなおっぱい好きなんだよ?
アキラさんはツルペタでしょ?大丈夫だよ!」


自分に言い聞かせるようにして、さっさと応接間を出ようとすると
ジョン君はコチラをチラリっと見た後にすぐにソファの二人の元へ向かっていった。

「アハハ…サンタさんと猫なんて、可愛いなぁ!
シノダ教授ありがとう、とりあえずこのサンタさんから噛み砕かさせてもらうね?」

「えぇ~、最初にそこ行っちゃうの?うわぉぁ…首からイッタね…
ふふっ喜んでもらえて嬉しいよ、ジョン君?」


あの恋敵ライバルの中に入るなんて…御免被りたいが…
それでも、今日の雪のように美しい御御足にドキドキしてしまうのは止められなくて……

もう一つ深いため息を吐いて、扉のノブに手をかけていった。




======================


クリスマスssです。
なぜか固定カプではなく、まだ淡い恋心をいだきそうなマサトの話になってしまいました。
恋人の祭典に何を書いているのやら…

補足ですが、
シノダ教授はサンタさん=自分
ねこ=アキラ
を模して作っています。

分かりにくかったらすいません
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