夢から覚めるなら殺して〜虐待を受けてきた白狼、天才科学者はなんとか助け出すが、歪んだ性知識と無知な性知識、いつになったら幸せになれるの？

18.胸のホールを埋めてください

449.やっぱり君が救ってくれる

バチャッバチャバチャッバチャッ



湯船のお湯が激しく波打つ



「イヤだ！ジョン君…やめてよ！ジョン君！！」




怖い怖い怖い怖い
知らない…こんな無理やりな乱暴なジョン君は知らない




無理やりでもいいなんて覚悟をしてたのに、今はただ怖くて…
必死に無駄な抵抗をしてしまう




「あぁぁ…ジョン君、怖いよぉ！！」

「駄目だよ！逃さない！！
アキラは僕のだ…逃げるなら、僕の側からいなくなるくらいなら………喰ってやるよ！」




ジョン君の言葉に背筋が凍った…
恐る恐るジョン君に目をやれば、優しいジョン君ではなくてギラついた瞳に荒いけど静かな息遣い
半分開かれた口からは涎にまみれた発達した犬歯が見える




欲情した顔ではない…それは捕食者の顔だった…


あぁ僕は本当に喰われるんだ…
無理やり抱かれるのではなく…
理解した瞬間、体が違う恐怖で震えだし動くことすらできなかった
頭だけが変に冷静で…




「アキラ…アキラ…僕のアキラ…大丈夫だよ、髪の毛一本すら残さないから
僕が全部食べてあげるからね？

そして…一つになるんだ…アキラは僕の中で、ずっといい夢を見ればいい…」





ジョン君の言葉に目が見開かれる…
ボロボロと恐怖から流れる涙が溢れて止まらないが、胸が痛いくらいに高鳴っている…
ジョン君が終わらせてくれる…
一人じゃない、孤独とは程遠い、ジョン君と一つになれるんだ…
その死に方は僕を甘美に誘惑してくる




最高じゃないか…





喰われるようなキスをうっとりとした顔で受け入れた…
体はカタカタと震え、目からはあいかわらず涙が溢れ、鼻水と嗚咽が止まらない




ジョン君に僕からは何もあげられない、過去の思い出も未来への約束も…
でもせめて最後のときは僕を・・あげるから、全部喰ってくれるというなら喜んであげるから






僕はジョン君の言葉に救われたんだ………



====================

ちょっと短いので小話です

今回はボカロのハ○さんのドーナツ○ールを聞いて考えた章です。
ちょっと昔の歌なのですが、最近は米津○師さんにハマっています。

最近、同一人物だと知って、ふぁ～！！となりました。