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16.聖なる夜が二人を包む
326.そんなの僕が赦すわけないじゃん
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「なーんてね、お姉さん美人だね?1人?彼氏待ってたりする?
駄目な彼氏だねぇこんな美人待たせちゃって
だから僕達みないな悪いのに連れてかれちゃうんだよ
嘘!嘘!俺たち大丈夫だよ、優しいからさぁ俺たち2人なんだけど、もう一人どこかで捕まえるから遊ばない?
お姉さんみたいな綺麗な人なかなかいないからさぁ、これは声かけなきゃってね?いいでしょ?」
あぁナンパかっとアキラは興味なさ気にちらりと一瞥して、ため息をつき無視を決め込む
「無視しないでよぅ~ねっ?
もうさぁこれは運命かなって思うくらいお姉さんに一目惚れなんだよ!
お願いだよ、お茶だけでもいいからさ、いいお店知ってるんだよ!
外寒いから、暖かい喫茶店行かない?」
よく回る舌だなぁ、これも一つのスキルだったりするのかな?
反応ないのによく一人で喋り続けれるなぁ根性はありそうだな
「ほらっ俺たち一応冒険者してるのよ!
だからお金はあるからさっ
もしよかったら、ちょっといいお店とかでも大丈夫だから、最初から飲みとかでも大丈夫だよ?
素敵なお店に連れてってあげるよ?
ねぇ?いいでしょ?…っほら無視しないでよ!」
語尾が強くなり肩を掴まれた。
アキラは眉間にシワを寄せ金髪男を足先から頭までゆっくりと見上げ
「ねぇ、僕のアキラに何してるの?」
地を這うような怒りを含んだジョンの声に、アキラから笑顔が溢れる
ジョンの言葉に金髪男は体を強張らせる、坊主頭は完全に逃げ腰になっている
「あぁジョン、なんかこの人たち冒険者なんだって、僕をお茶とか素敵なお店に連れてっちゃうらしいよ?」
「はぁ?そんなん僕が許すわけないじゃん!」
ジョンが完全にキレ気味な声でゆっくりと歩み寄ってくる
固まったままの男の手をペイッと払い除けてアキラもジョンに歩み寄る
「ははっ何?お姉さん、美人なのに亜人なんかと付き合ってるの?趣味悪いね…」
負け惜しみのように金髪男が片頬をヒクヒクさせながらつぶやく
アキラは両手に3つのクレープとアキラ用のコーヒーを持っていて、がら空きの腹部に手を当て、愛しそうにジョンを見上げる
ゆっくりとした手付きで腹部を撫でるとジョンの片眉がピクリっと動く
さも楽しそうにアキラは笑う
「ふふっ僕にはお兄さんみたいな貧弱な体よりは…彼のこの体の方がずっと魅力的に見えるんだよね?」
元々ジョンは筋肉質だが、会長に訓練をつけてもらうようになって更に引き締まってきている
シャツで見えないのが残念だが見事なシックスパックの感触に恍惚とした表情をする
「…っい…異種間カップルなんて、どうせうまくなんていきゃしないんだよ!クソが!」
貧弱という言葉に顔を赤くさせて、金髪男は捨て台詞を残して坊主頭と共に逃げるように足早に去っていった。
駄目な彼氏だねぇこんな美人待たせちゃって
だから僕達みないな悪いのに連れてかれちゃうんだよ
嘘!嘘!俺たち大丈夫だよ、優しいからさぁ俺たち2人なんだけど、もう一人どこかで捕まえるから遊ばない?
お姉さんみたいな綺麗な人なかなかいないからさぁ、これは声かけなきゃってね?いいでしょ?」
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「無視しないでよぅ~ねっ?
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だからお金はあるからさっ
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素敵なお店に連れてってあげるよ?
ねぇ?いいでしょ?…っほら無視しないでよ!」
語尾が強くなり肩を掴まれた。
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「ねぇ、僕のアキラに何してるの?」
地を這うような怒りを含んだジョンの声に、アキラから笑顔が溢れる
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