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6.ジョンの変化
80.献身の愛
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諦めきったような、伏せ見がちにアキラは顔をあげる。
「ずっとですよ、たぶん迷いこんできたその日からです。
僕の欲なんて、そんなの、
もう考えもしませんよ。
ジョンが横で笑っててくれれば…
僕の欲なんかでジョンが怖がる姿さへ僕は見たくない。ずっと側で笑っててくれれば…
そう、もう、もぅジョンが幸せであるなら、ジョンが望むなら側でなくても…」
アキラのそれは献身的すぎる愛だった。
痛々しいほどに、自分の欲も想いも願いも殺し、ジョンの幸せを願う姿に
会長はこれならジョン君も安心だと胸を撫で下ろした。
「ジョン君はいつもの応接間におる、よく話し合ってこい。
話をしても、もし二人で暮らせないとなったら、ワシとジョン君は旅にでるからな!」
そう念を押され、アキラはジョンの下に送り出した。
「まぁそんなことはないじゃろうけどなっ」
聞こえないように、いつものイタズラ好きな会長の顔でこちらも足早にある部屋に進む
「田中、もちろん首尾は整っているじゃろうな?」
途中から合流した秘書田中は、同じ早さで音をたてずに進んでいく。
「はい、もちろんでございます。恐れながら、私も同半させていただきたいのですが、よろしいでしょうか?」
「ふっお前も好きじゃのう、よいぞ許そう」
ニヤニヤとそれはもう嬉しそうな顔をしている。
無表情を貫いている田中だったが、足取りはいつもより軽快に感じた。
「ずっとですよ、たぶん迷いこんできたその日からです。
僕の欲なんて、そんなの、
もう考えもしませんよ。
ジョンが横で笑っててくれれば…
僕の欲なんかでジョンが怖がる姿さへ僕は見たくない。ずっと側で笑っててくれれば…
そう、もう、もぅジョンが幸せであるなら、ジョンが望むなら側でなくても…」
アキラのそれは献身的すぎる愛だった。
痛々しいほどに、自分の欲も想いも願いも殺し、ジョンの幸せを願う姿に
会長はこれならジョン君も安心だと胸を撫で下ろした。
「ジョン君はいつもの応接間におる、よく話し合ってこい。
話をしても、もし二人で暮らせないとなったら、ワシとジョン君は旅にでるからな!」
そう念を押され、アキラはジョンの下に送り出した。
「まぁそんなことはないじゃろうけどなっ」
聞こえないように、いつものイタズラ好きな会長の顔でこちらも足早にある部屋に進む
「田中、もちろん首尾は整っているじゃろうな?」
途中から合流した秘書田中は、同じ早さで音をたてずに進んでいく。
「はい、もちろんでございます。恐れながら、私も同半させていただきたいのですが、よろしいでしょうか?」
「ふっお前も好きじゃのう、よいぞ許そう」
ニヤニヤとそれはもう嬉しそうな顔をしている。
無表情を貫いている田中だったが、足取りはいつもより軽快に感じた。
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