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58.ウィルバートは妬かせたい!?
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「よう、ウィルバート。楽しそうだな」
執務室に顔を出すなり、アーノルドは来客用のソファーに腰掛けた。いつものようにここで休憩をとるのだろう。
「これが楽しそうに見えるかい?」
デスクに山積みの書類はそう簡単には終わりそうもない。それでもルーカスが二人分の紅茶と茶菓子を運んできたので、手を止めアーノルドの向かいに腰掛けた。
「ウィルバート、お前、アリスを捨ててグレース嬢と付き合い始めたんだってな」
茶菓子を頬張りながらアーノルドが言った。そのからかうような口調から、本気で言っているわけではないことが分かる。
「王宮内でかなり噂になってるぞ。俺の隊のやつらも騒いでたしな」
「言いたい者達には言わせておけばいいんだよ。誰が何を言おうと、わたしはアリスに夢中なんだから」
「はいはい、そりゃ結構なことで。でもその割にはこんな茶の時間にもアリスの所に行ってないんだな」
クッキーを口に放り投げながら、アーノルドが皮肉っぽく笑った。
「今日はキャロライン嬢が来ているみたいだからね」
「へぇ。キャロラインが」
それは知らなかったとアーノルドが驚いたような顔をした。
それはそうだろう。キャロラインはわたしに邪魔されたくなくて、わたしがいないであろう時間を狙って突撃訪問してきたのだから。だが甘いな、キャロライン。アリスを訪問してわたしにバレないはずがないじゃないか。
本当は期待通り邪魔してもよかったのだが、アリスもキャロラインと会いたいだろう。仕方ないので今日は邪魔せず様子を見ることにしたのだ。
「でもお前がグレース嬢にのりかえたっていう王宮内の噂がキャロラインの耳に入ったらマズイんじゃないか?」
キャロラインの事だから、アリスにわたしと別れてエドワードと結婚すればいいと言い出しそうだとアーノルドは笑っている。
「キャロライン嬢がそんなくだらない噂を間に受けるわけないだろう」
「でもなぁ……お前はともかく、グレース嬢の方が自分は未来の王太子妃だ的な雰囲気を出してるんだから、結構信じてる奴いるんだよな」
「何を馬鹿げた事を言ってるんだい」
グレースがそんな事をするわけがないと笑うわたしを見て、アーノルドがルーカスに「本当に大丈夫なのかよ?」と声をかける。
「どうでしょう。確かに最近の殿下の態度からして、グレース様が誤解をされている可能性は多いにありますね」
困ったもんだと言わんばかりにルーカスがため息をついた。アーノルドとルーカス、二人の視線がわたしに集中している。いつものことだが、こういう風に二人が私を見るのは何か言いたいことがある時だ。
「アリス様の嫉妬心を煽るおつもりなんですよね?」
「アリスにやきもちを妬かせようとしたんだろ?」
二人がほぼ同時に口を開いた。
「ウィルバートの考えそうなことだよな。グレース嬢と仲良くしてるのを見せつければ、アリスがお前を奪われたくないと思って結婚の承諾をするとでも思ったんだろう」
うっ……さすが親友、全てお見通しってわけか。
図星なだけに言い返す言葉もない。
まぁ結婚の承諾まではいかずとも、アリスがわたしに対して今以上の想いを抱いてくれるだけでも大成功だ。
「いい考えだろう?」
ここまでばれているのなら、今更隠す必要はない。
「グレース嬢を優先するのはかなり苦痛だったけれど、そのおかげか最近アリスの態度が何だか変わってきた気がしていてね。いい傾向だと思わないかい?」
「さっぱり思わないね」
「同意しかねます」
再びルーカスとアーノルドの声が重なった。
「だいたい普通は自分より他の女を優先したらムカつくだろ。アリスだって自分よりグレース嬢を大事にされたらいい気はしないだろうよ」
「アリス様の場合は、本人以上にアナベルが怒っていますね。このままではアナベルの協力が得られなくなるんじゃありませんか」
二人揃ってわたしが間違っていると思っているようだ。
まぁ確かに二人の言うことも分からなくはない。でも恋愛にはライバルが必須だろう。ヒロインというものは、ライバルの出現により初めて自分の恋心を自覚するものなんだから。
アリスはいつもわたしがそばにいるという状況に多少慣れすぎてしまっている気がする。ここでグレースという邪魔な存在を投入すれば、アリスの中のわたしの存在はもう少し大きくなるはずだ。
「だからその恋愛観がおかしいんだ。グレース嬢に気をもたせるようなことして、後で面倒なことになっても知らねーぞ」
正直恋愛面において、アーノルドにダメ出しをされるのは心外だ。
「自分の恋愛観はさておいて、わたしのやり方を否定するのはどうかと思うよ」
「はぁ? 俺の恋愛観はいたって普通だろ」
「年上の面倒くさい令嬢に振り回されるのが楽しいというのは普通ではないと思うけどな」
「別に俺は……」
アーノルドの言葉を遮るようにルーカスが口を開いた。
「お二人とも、くだらない言い争いはおやめください」
わたし達を諫めるルーカスもアーノルドと同意見のようで、わたしのグレースへの態度を疑問視している。
「二人とも心配しすぎだよ。グレース嬢はただの当て馬だからね。変に期待させるようなことはしていないよ」
そう言って笑ったわたしをアーノルドが白けた顔で見た。
「ルーカス……こいつ本当にダメだわ」
ルーカスが、はぁっとため息をついてこめかみに手を当てた。
「殿下、はっきり申し上げますが、グレース様は本気で王太子妃の座を望まれていますよ」
そんな馬鹿な。グレースの事は昔から知っているが、彼女がわたしの妃になりたそうな素振りを見せた事は一度もない。まぁ彼女のわたしに対する表情から好意のようなものを感じなくはないが、それでも他の令嬢達に比べれば大したことはない。
「今まで殿下の側にはキャロライン様がいらっしゃいました。グレース様を始め名家の方々は、キャロライン様には勝てぬからと遠慮していたのです。ですがアリス様になら勝てると思った方々が王太子妃の座を狙い始めても不思議ではありません」
アリスに勝てると思っている者がいるなんて、なんとも失礼な話だ。この世にアリスより可愛く素直で包容力もある魅力的な女性はいないのに。
「グレース様だけではありません。父であるカサラング公爵がアリス様になら勝てると判断した場合、何かよからぬ事を仕掛けてくる可能性は大いにあります」
ルーカスの心配もよく分かる。カサラング公爵は相当な野心家で、どちらかというと評判の悪い男だ。負けず嫌いなため勝ちが見込めない事には手を出さないが、少しでも可能性があれば手段を選ばず向かってくるので厄介だ。
確かにあのカサラング公爵ならば、グレースを王太子妃にして今以上の権力を得ようとしてもおかしくはない。今まではどう足掻いても、グレースがキャロラインには勝てないので大人しくしていたというのも納得ができる。
「あのカサラング公爵なら確かにその可能性はゼロではないね。しかしグレース嬢はおとなしくても、黙って父親の言いなりになるような娘ではないから大丈夫だろう」
グレース嬢は自分の考えをしっかり持ち、意に沿わない事は決してやらない人間だ。そのため貴族の令嬢が顔を出すべき夜会などに現れることもほぼないに等しい。いくら父親が地位や権力に執着してグレースを利用しようとしても、素直に言う事を聞くタイプではない。
「確かにグレース様はご自分の興味のないことは家のためでもお断りになると思います。しかしご本人が殿下と結婚したいと思った場合はどうでしょう?」
「さっきも言ったけれど、グレース嬢がわたしの妃になりたいという素振りを見せたことはないよ」
グレースとは長い付き合いではあるが、学園で挨拶を交わす程度で特に親しくしていたわけではない。アリスに嫉妬させるため共に過ごす時間が増えたのは事実だが、それでも特別親しいわけではない。アリスの前では多少親しいフリをしてはいるが、アリスが見ていない時はただあたりさわりのない会話をしているだけだ。
「殿下はアリス様にやきもちを妬かせるために、グレース様に対して必要以上に優しく接しておられます」とルーカスが責めるように言えば、「優しくされて惚れちまうっていうのも恋愛にはよくあることだよな」っとアーノルドが茶化すように横から口を挟んだ。
その時は心配しすぎだと笑ったが、わたしの考えは甘かった。そう気づいたのはそれから数時間後のことだった。
「殿下、大変です」
しばらく部屋を留守にしていたルーカスが文字通り部屋に飛び込んで来た。こんな風に慌てた様子のルーカスを見るのは珍しい。一体何があったのかと身構えてしまう。
「アリス様がキャロライン様に誘拐されました」
執務室に顔を出すなり、アーノルドは来客用のソファーに腰掛けた。いつものようにここで休憩をとるのだろう。
「これが楽しそうに見えるかい?」
デスクに山積みの書類はそう簡単には終わりそうもない。それでもルーカスが二人分の紅茶と茶菓子を運んできたので、手を止めアーノルドの向かいに腰掛けた。
「ウィルバート、お前、アリスを捨ててグレース嬢と付き合い始めたんだってな」
茶菓子を頬張りながらアーノルドが言った。そのからかうような口調から、本気で言っているわけではないことが分かる。
「王宮内でかなり噂になってるぞ。俺の隊のやつらも騒いでたしな」
「言いたい者達には言わせておけばいいんだよ。誰が何を言おうと、わたしはアリスに夢中なんだから」
「はいはい、そりゃ結構なことで。でもその割にはこんな茶の時間にもアリスの所に行ってないんだな」
クッキーを口に放り投げながら、アーノルドが皮肉っぽく笑った。
「今日はキャロライン嬢が来ているみたいだからね」
「へぇ。キャロラインが」
それは知らなかったとアーノルドが驚いたような顔をした。
それはそうだろう。キャロラインはわたしに邪魔されたくなくて、わたしがいないであろう時間を狙って突撃訪問してきたのだから。だが甘いな、キャロライン。アリスを訪問してわたしにバレないはずがないじゃないか。
本当は期待通り邪魔してもよかったのだが、アリスもキャロラインと会いたいだろう。仕方ないので今日は邪魔せず様子を見ることにしたのだ。
「でもお前がグレース嬢にのりかえたっていう王宮内の噂がキャロラインの耳に入ったらマズイんじゃないか?」
キャロラインの事だから、アリスにわたしと別れてエドワードと結婚すればいいと言い出しそうだとアーノルドは笑っている。
「キャロライン嬢がそんなくだらない噂を間に受けるわけないだろう」
「でもなぁ……お前はともかく、グレース嬢の方が自分は未来の王太子妃だ的な雰囲気を出してるんだから、結構信じてる奴いるんだよな」
「何を馬鹿げた事を言ってるんだい」
グレースがそんな事をするわけがないと笑うわたしを見て、アーノルドがルーカスに「本当に大丈夫なのかよ?」と声をかける。
「どうでしょう。確かに最近の殿下の態度からして、グレース様が誤解をされている可能性は多いにありますね」
困ったもんだと言わんばかりにルーカスがため息をついた。アーノルドとルーカス、二人の視線がわたしに集中している。いつものことだが、こういう風に二人が私を見るのは何か言いたいことがある時だ。
「アリス様の嫉妬心を煽るおつもりなんですよね?」
「アリスにやきもちを妬かせようとしたんだろ?」
二人がほぼ同時に口を開いた。
「ウィルバートの考えそうなことだよな。グレース嬢と仲良くしてるのを見せつければ、アリスがお前を奪われたくないと思って結婚の承諾をするとでも思ったんだろう」
うっ……さすが親友、全てお見通しってわけか。
図星なだけに言い返す言葉もない。
まぁ結婚の承諾まではいかずとも、アリスがわたしに対して今以上の想いを抱いてくれるだけでも大成功だ。
「いい考えだろう?」
ここまでばれているのなら、今更隠す必要はない。
「グレース嬢を優先するのはかなり苦痛だったけれど、そのおかげか最近アリスの態度が何だか変わってきた気がしていてね。いい傾向だと思わないかい?」
「さっぱり思わないね」
「同意しかねます」
再びルーカスとアーノルドの声が重なった。
「だいたい普通は自分より他の女を優先したらムカつくだろ。アリスだって自分よりグレース嬢を大事にされたらいい気はしないだろうよ」
「アリス様の場合は、本人以上にアナベルが怒っていますね。このままではアナベルの協力が得られなくなるんじゃありませんか」
二人揃ってわたしが間違っていると思っているようだ。
まぁ確かに二人の言うことも分からなくはない。でも恋愛にはライバルが必須だろう。ヒロインというものは、ライバルの出現により初めて自分の恋心を自覚するものなんだから。
アリスはいつもわたしがそばにいるという状況に多少慣れすぎてしまっている気がする。ここでグレースという邪魔な存在を投入すれば、アリスの中のわたしの存在はもう少し大きくなるはずだ。
「だからその恋愛観がおかしいんだ。グレース嬢に気をもたせるようなことして、後で面倒なことになっても知らねーぞ」
正直恋愛面において、アーノルドにダメ出しをされるのは心外だ。
「自分の恋愛観はさておいて、わたしのやり方を否定するのはどうかと思うよ」
「はぁ? 俺の恋愛観はいたって普通だろ」
「年上の面倒くさい令嬢に振り回されるのが楽しいというのは普通ではないと思うけどな」
「別に俺は……」
アーノルドの言葉を遮るようにルーカスが口を開いた。
「お二人とも、くだらない言い争いはおやめください」
わたし達を諫めるルーカスもアーノルドと同意見のようで、わたしのグレースへの態度を疑問視している。
「二人とも心配しすぎだよ。グレース嬢はただの当て馬だからね。変に期待させるようなことはしていないよ」
そう言って笑ったわたしをアーノルドが白けた顔で見た。
「ルーカス……こいつ本当にダメだわ」
ルーカスが、はぁっとため息をついてこめかみに手を当てた。
「殿下、はっきり申し上げますが、グレース様は本気で王太子妃の座を望まれていますよ」
そんな馬鹿な。グレースの事は昔から知っているが、彼女がわたしの妃になりたそうな素振りを見せた事は一度もない。まぁ彼女のわたしに対する表情から好意のようなものを感じなくはないが、それでも他の令嬢達に比べれば大したことはない。
「今まで殿下の側にはキャロライン様がいらっしゃいました。グレース様を始め名家の方々は、キャロライン様には勝てぬからと遠慮していたのです。ですがアリス様になら勝てると思った方々が王太子妃の座を狙い始めても不思議ではありません」
アリスに勝てると思っている者がいるなんて、なんとも失礼な話だ。この世にアリスより可愛く素直で包容力もある魅力的な女性はいないのに。
「グレース様だけではありません。父であるカサラング公爵がアリス様になら勝てると判断した場合、何かよからぬ事を仕掛けてくる可能性は大いにあります」
ルーカスの心配もよく分かる。カサラング公爵は相当な野心家で、どちらかというと評判の悪い男だ。負けず嫌いなため勝ちが見込めない事には手を出さないが、少しでも可能性があれば手段を選ばず向かってくるので厄介だ。
確かにあのカサラング公爵ならば、グレースを王太子妃にして今以上の権力を得ようとしてもおかしくはない。今まではどう足掻いても、グレースがキャロラインには勝てないので大人しくしていたというのも納得ができる。
「あのカサラング公爵なら確かにその可能性はゼロではないね。しかしグレース嬢はおとなしくても、黙って父親の言いなりになるような娘ではないから大丈夫だろう」
グレース嬢は自分の考えをしっかり持ち、意に沿わない事は決してやらない人間だ。そのため貴族の令嬢が顔を出すべき夜会などに現れることもほぼないに等しい。いくら父親が地位や権力に執着してグレースを利用しようとしても、素直に言う事を聞くタイプではない。
「確かにグレース様はご自分の興味のないことは家のためでもお断りになると思います。しかしご本人が殿下と結婚したいと思った場合はどうでしょう?」
「さっきも言ったけれど、グレース嬢がわたしの妃になりたいという素振りを見せたことはないよ」
グレースとは長い付き合いではあるが、学園で挨拶を交わす程度で特に親しくしていたわけではない。アリスに嫉妬させるため共に過ごす時間が増えたのは事実だが、それでも特別親しいわけではない。アリスの前では多少親しいフリをしてはいるが、アリスが見ていない時はただあたりさわりのない会話をしているだけだ。
「殿下はアリス様にやきもちを妬かせるために、グレース様に対して必要以上に優しく接しておられます」とルーカスが責めるように言えば、「優しくされて惚れちまうっていうのも恋愛にはよくあることだよな」っとアーノルドが茶化すように横から口を挟んだ。
その時は心配しすぎだと笑ったが、わたしの考えは甘かった。そう気づいたのはそれから数時間後のことだった。
「殿下、大変です」
しばらく部屋を留守にしていたルーカスが文字通り部屋に飛び込んで来た。こんな風に慌てた様子のルーカスを見るのは珍しい。一体何があったのかと身構えてしまう。
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