64 / 86
56.サボテンジュース
しおりを挟む
「レイナ様、本当に行かれなくてよかったんですか?」
「うん、いいの。後でジョアンナ様から一緒に町の様子を聞きましょ」
夜会の翌日、エイデンは朝早くからマルコと共に大国会議に出席していた。私はサンドピーク城下町見学ツアーってのに誘われたんだけど、ちょっと寝不足なのでジョアンナに一人で行ってもらった。
「ではバルコニーで、砂漠をご覧になりながらお茶にされてはいかがですか?」
ビビアンが手際よく紅茶とお菓子の用意をしていく。
「レイナ様、昨夜はエイデン様とお休みになられたようですね」
うわぁ。やっぱりバレちゃってる。
一緒に寝ているのを知られるのは恥ずかしいから、ジョアンナが起きる前にエイデンには自分の部屋に戻ってもらう予定だったのに……失敗した。
もうエイデンのせいよ!! エイデンがなかなか寝かせてくれないから寝過ごしちゃったじゃない。
エイデンが私の寝室から出るのをジョアンナにバッチリと目撃されてしまった時の恥ずかしさったらなかったわ。今夜は絶対、エイデンには自分の部屋で寝てもらうんだから。
「あら? 誰かいらっしゃったみたいですね」
来客は意外な人物だった。
「クリスティーナ様……どうされたんですか?」
「突然お邪魔してすいません。レイナ様とお話がしたかったので……一緒にジュースを飲みませんか?」
「これは……」
クリスティーナから受け取った瓶の中には、正直あまり飲みたくないような緑色のドロッとした液体が入っていた。
「サボテンジュースです。見た目よりおいしいんですよ。それに健康にもいいんです」
まぁせっかくなので……
クリスティーナとバルコニーに出て、一緒にジュースを飲むことにした。
うわぁ、すごい色……
グラスに注がれていく液体を見ながら何となく不安になってくる。
そもそもサボテンって飲めるの?
あのトゲトゲした緑色の植物を、一体誰が何のためにジュースにしようなんて思ったのか不思議でならない。
私がグラスに口をつけるのを、クリスティーナがじっと見つめている。
何かの罠じゃないわよね。
そう思いながらも、意を決して一口飲んでみる。
「えっ!? 美味しい」
粘りけがあるけど、味はスッキリしていて悪くない。
「よかったです。この国では一般的な飲み物なんですけど、見た目のせいか敬遠されることも多くって……」
「正直に言うと飲むのに勇気がいりました。でも想像と違って甘くて飲みやすいです。オレンジも入ってますか?」
クリスティーナが笑いながら頷いた。
「ええ。サボテンとオレンジと蜂蜜を混ぜて作ったんです」
どおりで甘くて飲みやすいわけだ。
「サボテンは食べても美味しいんですよ」
クリスティーナが楽しそうにサボテン料理について教えてくれる。その顔はいつもの裏がありそうな笑顔ではなく、心からこの会話を楽しんでいるように見えた。
「クリスティーナ様はサボテンがお好きなんですね」
「もちろん。サボテンはこの国の名産ですから」
クリスティーナがバルコニーの柵の向こうに広がる砂漠に目を向けた。
「私はこのサンドピークが大好きなんです。国は兄が治めますが、私もこの国の姫として国のために生きたいと思っています」
そう言ったクリスティーナの表情は、今までに見た彼女の中で一番凛としていて美しかった。
それにしても不思議よね。あんなに苦手だと思っていたクリスティーナとこんな風に笑ってるなんて。
二人でサボテンジュースを飲みながら、サボテン料理について語り合うのは思いの外楽しかった。
「でもよかったです。こちらに来るまで、レイナ様はお会いになってくださらないかと思ってました」
「そんなこと……」
と答えながらも、今回のような突撃訪問でなく、前もって会えるかと尋ねられていたら……仮病で断っていた可能性も否定できない。
答えに詰まってサボテンジュースを口にする。
「レイナ様はわたくしのことお嫌いでしょ?」
「……んっ。ごほっ」
口に含んだサボテンジュースが気管に入ってしまうところだった。直球の質問に、むせながらも慌てて否定する。
「そ、そんなことはありません」
「別に隠さなくてもいいんですよ。わたくしだってレイナ様のこと大嫌いですから」
これだけはっきり大嫌いと言われてしまっては、どう言葉を返したらよいのか分からない。
「だって仕方ないでしょ。わたくしはエイデン様のことが大好きなんですもの。なのにレイナ様のせいで婚約解消されてしまったなんて、許せませんわ」
「ごめんなさい」
頭を下げる私にクリスティーナが口元を緩ませた。
「ふふっ。冗談ですわ。わたくし、エイデン様のことはもうふっきれてますの」
「本当ですか?」
ふっきれていると言われてもねぇ。今までのクリスティーナの言動からはイマイチ信じられない。
「でも昨日こちらに到着した時も……」
わざとらしくエイデンにもたれかかっていたような気がするけど……
「あれはわざとですわ」
クリスティーナはあっさりと認めた。
「だってああでもしないと、エイデン様にあの軽蔑の眼差しを向けてもらえないじゃないですか」
ん? この人今何て言った?
「あの、クリスティーナ様? 今軽蔑の眼差しっておっしゃいました?」
「ええ。あの私を蔑むように見つめるエイデン様の瞳……思い出しただけでゾクゾクしちゃいます」
「はぁ……」
分かるような分からないような……だめだ、やっぱり分からない。
「クリスティーナ様は、エイデンに蔑んだ目で見つめられたいということですか?」
「ええ」
頰をほんのりと染めながらクリスティーナは恥ずかしそうに頷いた。
いやいや……そこは照れるところじゃないでしょ。
「わたくし、この美貌のせいで生まれた時から蝶よ花よと育てられていましたでしょ。にっこりと微笑んでさえいれば大抵のことは思い通りになったんです」
クリスティーナの言っていることは事実なんだろうけど……なんだかもやっとする。この感じ前にもどこかで……
そっか。ノースローザンヌでアダムと話していた時だ。顔がよくて小さい頃から人気がある人って、皆こんな風に人をモヤモヤさせるのかしら?
私のモヤモヤなど御構い無しに、クリスティーナの昔話は続いている。
「ですからエイデン様がわたくしとの婚約を解消したいとおっしゃった時は驚きました。この世にわたくしを欲しがらない方がいるなんて……」
「はぁ……」
「きっと何かの間違いだろうと思ってエイデン様に笑いかけた時の、あの虫ケラを見るような目……あの瞬間にわたくしはエイデン様のとりこになったのです」
もうどうつっこんでいいのかも分からない。クリスティーナがこんな姫だったなんて。
思っていたクリスティーナと違いすぎて言葉も出ない。
「エイデン様がレイナ様と婚約された時はショックでしたわ。ですから昨年、レイナ様と初めてお会いした時はお二人の邪魔をするつもりだったんです」
そうそう。あの時はクリスティーナがエイデンの元婚約者だと知って、ショックを受けちゃったっけ。
「それで晩餐会の時、わたくしとエイデン様が婚約した時なんて話題を出したんですけど……」
興奮しているのか、クリスティーナの声が徐々に大きくなっていく。
「あの時のわたくしを見るエイデン様の殺意のこもった瞳……最高すぎて、もう失神しちゃいそうでした」
「そ、そうなんですか……」
「わたくし気づいたんです。もしエイデン様がわたくしを好きになってしまったら、もうあんな冷たい瞳で見つめられることがなくなってしまうって。そんなの考えただけでも耐えきれませんわ」
なーんで私、こんな人にヤキモチ妬いてたんだろ。なんだかバカバカしくなってきちゃった。エイデンの蔑むような目が見たいためだけに、私の心を乱すのはやめてもらいたい。
「いいじゃないですか。わたくしがこんな話をしたのは親友のジャスミン様以外に初めてなんですよ」
クリスティーナは口元に手を当て、クスクスと可愛らしく笑った。
卑怯よね。そんな可愛い顔を見せられたら怒る気もうせちゃうわ。何だかんだで結局憎めない人なのよね。
「そうそう。そのジャスミン様のことなんですけど……」
そう言いながら、クリスティーナの顔が少し曇った。
「うん、いいの。後でジョアンナ様から一緒に町の様子を聞きましょ」
夜会の翌日、エイデンは朝早くからマルコと共に大国会議に出席していた。私はサンドピーク城下町見学ツアーってのに誘われたんだけど、ちょっと寝不足なのでジョアンナに一人で行ってもらった。
「ではバルコニーで、砂漠をご覧になりながらお茶にされてはいかがですか?」
ビビアンが手際よく紅茶とお菓子の用意をしていく。
「レイナ様、昨夜はエイデン様とお休みになられたようですね」
うわぁ。やっぱりバレちゃってる。
一緒に寝ているのを知られるのは恥ずかしいから、ジョアンナが起きる前にエイデンには自分の部屋に戻ってもらう予定だったのに……失敗した。
もうエイデンのせいよ!! エイデンがなかなか寝かせてくれないから寝過ごしちゃったじゃない。
エイデンが私の寝室から出るのをジョアンナにバッチリと目撃されてしまった時の恥ずかしさったらなかったわ。今夜は絶対、エイデンには自分の部屋で寝てもらうんだから。
「あら? 誰かいらっしゃったみたいですね」
来客は意外な人物だった。
「クリスティーナ様……どうされたんですか?」
「突然お邪魔してすいません。レイナ様とお話がしたかったので……一緒にジュースを飲みませんか?」
「これは……」
クリスティーナから受け取った瓶の中には、正直あまり飲みたくないような緑色のドロッとした液体が入っていた。
「サボテンジュースです。見た目よりおいしいんですよ。それに健康にもいいんです」
まぁせっかくなので……
クリスティーナとバルコニーに出て、一緒にジュースを飲むことにした。
うわぁ、すごい色……
グラスに注がれていく液体を見ながら何となく不安になってくる。
そもそもサボテンって飲めるの?
あのトゲトゲした緑色の植物を、一体誰が何のためにジュースにしようなんて思ったのか不思議でならない。
私がグラスに口をつけるのを、クリスティーナがじっと見つめている。
何かの罠じゃないわよね。
そう思いながらも、意を決して一口飲んでみる。
「えっ!? 美味しい」
粘りけがあるけど、味はスッキリしていて悪くない。
「よかったです。この国では一般的な飲み物なんですけど、見た目のせいか敬遠されることも多くって……」
「正直に言うと飲むのに勇気がいりました。でも想像と違って甘くて飲みやすいです。オレンジも入ってますか?」
クリスティーナが笑いながら頷いた。
「ええ。サボテンとオレンジと蜂蜜を混ぜて作ったんです」
どおりで甘くて飲みやすいわけだ。
「サボテンは食べても美味しいんですよ」
クリスティーナが楽しそうにサボテン料理について教えてくれる。その顔はいつもの裏がありそうな笑顔ではなく、心からこの会話を楽しんでいるように見えた。
「クリスティーナ様はサボテンがお好きなんですね」
「もちろん。サボテンはこの国の名産ですから」
クリスティーナがバルコニーの柵の向こうに広がる砂漠に目を向けた。
「私はこのサンドピークが大好きなんです。国は兄が治めますが、私もこの国の姫として国のために生きたいと思っています」
そう言ったクリスティーナの表情は、今までに見た彼女の中で一番凛としていて美しかった。
それにしても不思議よね。あんなに苦手だと思っていたクリスティーナとこんな風に笑ってるなんて。
二人でサボテンジュースを飲みながら、サボテン料理について語り合うのは思いの外楽しかった。
「でもよかったです。こちらに来るまで、レイナ様はお会いになってくださらないかと思ってました」
「そんなこと……」
と答えながらも、今回のような突撃訪問でなく、前もって会えるかと尋ねられていたら……仮病で断っていた可能性も否定できない。
答えに詰まってサボテンジュースを口にする。
「レイナ様はわたくしのことお嫌いでしょ?」
「……んっ。ごほっ」
口に含んだサボテンジュースが気管に入ってしまうところだった。直球の質問に、むせながらも慌てて否定する。
「そ、そんなことはありません」
「別に隠さなくてもいいんですよ。わたくしだってレイナ様のこと大嫌いですから」
これだけはっきり大嫌いと言われてしまっては、どう言葉を返したらよいのか分からない。
「だって仕方ないでしょ。わたくしはエイデン様のことが大好きなんですもの。なのにレイナ様のせいで婚約解消されてしまったなんて、許せませんわ」
「ごめんなさい」
頭を下げる私にクリスティーナが口元を緩ませた。
「ふふっ。冗談ですわ。わたくし、エイデン様のことはもうふっきれてますの」
「本当ですか?」
ふっきれていると言われてもねぇ。今までのクリスティーナの言動からはイマイチ信じられない。
「でも昨日こちらに到着した時も……」
わざとらしくエイデンにもたれかかっていたような気がするけど……
「あれはわざとですわ」
クリスティーナはあっさりと認めた。
「だってああでもしないと、エイデン様にあの軽蔑の眼差しを向けてもらえないじゃないですか」
ん? この人今何て言った?
「あの、クリスティーナ様? 今軽蔑の眼差しっておっしゃいました?」
「ええ。あの私を蔑むように見つめるエイデン様の瞳……思い出しただけでゾクゾクしちゃいます」
「はぁ……」
分かるような分からないような……だめだ、やっぱり分からない。
「クリスティーナ様は、エイデンに蔑んだ目で見つめられたいということですか?」
「ええ」
頰をほんのりと染めながらクリスティーナは恥ずかしそうに頷いた。
いやいや……そこは照れるところじゃないでしょ。
「わたくし、この美貌のせいで生まれた時から蝶よ花よと育てられていましたでしょ。にっこりと微笑んでさえいれば大抵のことは思い通りになったんです」
クリスティーナの言っていることは事実なんだろうけど……なんだかもやっとする。この感じ前にもどこかで……
そっか。ノースローザンヌでアダムと話していた時だ。顔がよくて小さい頃から人気がある人って、皆こんな風に人をモヤモヤさせるのかしら?
私のモヤモヤなど御構い無しに、クリスティーナの昔話は続いている。
「ですからエイデン様がわたくしとの婚約を解消したいとおっしゃった時は驚きました。この世にわたくしを欲しがらない方がいるなんて……」
「はぁ……」
「きっと何かの間違いだろうと思ってエイデン様に笑いかけた時の、あの虫ケラを見るような目……あの瞬間にわたくしはエイデン様のとりこになったのです」
もうどうつっこんでいいのかも分からない。クリスティーナがこんな姫だったなんて。
思っていたクリスティーナと違いすぎて言葉も出ない。
「エイデン様がレイナ様と婚約された時はショックでしたわ。ですから昨年、レイナ様と初めてお会いした時はお二人の邪魔をするつもりだったんです」
そうそう。あの時はクリスティーナがエイデンの元婚約者だと知って、ショックを受けちゃったっけ。
「それで晩餐会の時、わたくしとエイデン様が婚約した時なんて話題を出したんですけど……」
興奮しているのか、クリスティーナの声が徐々に大きくなっていく。
「あの時のわたくしを見るエイデン様の殺意のこもった瞳……最高すぎて、もう失神しちゃいそうでした」
「そ、そうなんですか……」
「わたくし気づいたんです。もしエイデン様がわたくしを好きになってしまったら、もうあんな冷たい瞳で見つめられることがなくなってしまうって。そんなの考えただけでも耐えきれませんわ」
なーんで私、こんな人にヤキモチ妬いてたんだろ。なんだかバカバカしくなってきちゃった。エイデンの蔑むような目が見たいためだけに、私の心を乱すのはやめてもらいたい。
「いいじゃないですか。わたくしがこんな話をしたのは親友のジャスミン様以外に初めてなんですよ」
クリスティーナは口元に手を当て、クスクスと可愛らしく笑った。
卑怯よね。そんな可愛い顔を見せられたら怒る気もうせちゃうわ。何だかんだで結局憎めない人なのよね。
「そうそう。そのジャスミン様のことなんですけど……」
そう言いながら、クリスティーナの顔が少し曇った。
0
お気に入りに追加
93
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
悪役令嬢は反省しない!
束原ミヤコ
恋愛
公爵令嬢リディス・アマリア・フォンテーヌは18歳の時に婚約者である王太子に婚約破棄を告げられる。その後馬車が事故に遭い、気づいたら神様を名乗る少年に16歳まで時を戻されていた。
性格を変えてまで王太子に気に入られようとは思わない。同じことを繰り返すのも馬鹿らしい。それならいっそ魔界で頂点に君臨し全ての国を支配下に置くというのが、良いかもしれない。リディスは決意する。魔界の皇子を私の美貌で虜にしてやろうと。
優しい愛に包まれて~イケメンとの同居生活はドキドキの連続です~
けいこ
恋愛
人生に疲れ、自暴自棄になり、私はいろんなことから逃げていた。
してはいけないことをしてしまった自分を恥ながらも、この関係を断ち切れないままでいた。
そんな私に、ひょんなことから同居生活を始めた個性的なイケメン男子達が、それぞれに甘く優しく、大人の女の恋心をくすぐるような言葉をかけてくる…
ピアノが得意で大企業の御曹司、山崎祥太君、24歳。
有名大学に通い医師を目指してる、神田文都君、23歳。
美大生で画家志望の、望月颯君、21歳。
真っ直ぐで素直なみんなとの関わりの中で、ひどく冷め切った心が、ゆっくり溶けていくのがわかった。
家族、同居の女子達ともいろいろあって、大きく揺れ動く気持ちに戸惑いを隠せない。
こんな私でもやり直せるの?
幸せを願っても…いいの?
動き出す私の未来には、いったい何が待ち受けているの?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
不貞の子を身籠ったと夫に追い出されました。生まれた子供は『精霊のいとし子』のようです。
桧山 紗綺
恋愛
【完結】嫁いで5年。子供を身籠ったら追い出されました。不貞なんてしていないと言っても聞く耳をもちません。生まれた子は間違いなく夫の子です。夫の子……ですが。 私、離婚された方が良いのではないでしょうか。
戻ってきた実家で子供たちと幸せに暮らしていきます。
『精霊のいとし子』と呼ばれる存在を授かった主人公の、可愛い子供たちとの暮らしと新しい恋とか愛とかのお話です。
※※番外編も完結しました。番外編は色々な視点で書いてます。
時系列も結構バラバラに本編の間の話や本編後の色々な出来事を書きました。
一通り主人公の周りの視点で書けたかな、と。
番外編の方が本編よりも長いです。
気がついたら10万文字を超えていました。
随分と長くなりましたが、お付き合いくださってありがとうございました!
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】婚約破棄されたユニコーンの乙女は、神殿に向かいます。
秋月一花
恋愛
「イザベラ。君との婚約破棄を、ここに宣言する!」
「かしこまりました。わたくしは神殿へ向かいます」
「……え?」
あっさりと婚約破棄を認めたわたくしに、ディラン殿下は目を瞬かせた。
「ほ、本当に良いのか? 王妃になりたくないのか?」
「……何か誤解なさっているようですが……。ディラン殿下が王太子なのは、わたくしがユニコーンの乙女だからですわ」
そう言い残して、その場から去った。呆然とした表情を浮かべていたディラン殿下を見て、本当に気付いてなかったのかと呆れたけれど――……。おめでとうございます、ディラン殿下。あなたは明日から王太子ではありません。
子育てが落ち着いた20年目の結婚記念日……「離縁よ!離縁!」私は屋敷を飛び出しました。
さくしゃ
恋愛
アーリントン王国の片隅にあるバーンズ男爵領では、6人の子育てが落ち着いた領主夫人のエミリアと領主のヴァーンズは20回目の結婚記念日を迎えていた。
忙しい子育てと政務にすれ違いの生活を送っていた二人は、久しぶりに二人だけで食事をすることに。
「はぁ……盛り上がりすぎて7人目なんて言われたらどうしよう……いいえ!いっそのことあと5人くらい!」
気合いを入れるエミリアは侍女の案内でヴァーンズが待つ食堂へ。しかし、
「信じられない!離縁よ!離縁!」
深夜2時、エミリアは怒りを露わに屋敷を飛び出していった。自室に「実家へ帰らせていただきます!」という書き置きを残して。
結婚20年目にして離婚の危機……果たしてその結末は!?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
傷物令嬢シャルロットは辺境伯様の人質となってスローライフ
悠木真帆
恋愛
侯爵令嬢シャルロット・ラドフォルンは幼いとき王子を庇って右上半身に大やけどを負う。
残ったやけどの痕はシャルロットに暗い影を落とす。
そんなシャルロットにも他国の貴族との婚約が決まり幸せとなるはずだった。
だがーー
月あかりに照らされた婚約者との初めての夜。
やけどの痕を目にした婚約者は顔色を変えて、そのままベッドの上でシャルロットに婚約破棄を申し渡した。
それ以来、屋敷に閉じこもる生活を送っていたシャルロットに父から敵国の人質となることを命じられる。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】高嶺の花がいなくなった日。
紺
恋愛
侯爵令嬢ルノア=ダリッジは誰もが認める高嶺の花。
清く、正しく、美しくーーそんな彼女がある日忽然と姿を消した。
婚約者である王太子、友人の子爵令嬢、教師や使用人たちは彼女の失踪を機に大きく人生が変わることとなった。
※ざまぁ展開多め、後半に恋愛要素あり。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる