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10.二人の出会いは
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エイデンを好きだと自覚したら、エイデンといる事が苦痛になってしまった。
「おい、どうしてそんな離れた所にいるんだ?」
部屋を訪ねてきたエイデンに気を遣って、ミアもビビアンも出て行ってしまったので今は二人きりだ。これ以上エイデンの近くに寄ったら。きっと心臓がもたない。
「レイナが話があると言うから来てやったのに、何だその態度は?」
「こ、これくらい離れてた方が話がしやすいかなって」
まぁ不自然に離れているのは事実だけど、エイデンは声が大きいんだから話はできるでしょ。
一向に近づかない私に痺れを切らせたのか、エイデンが私に近づいてくる。
「一体どうしたんだよ?」
遠慮なく近寄るエイデンから逃げるように後退りするが、壁にぶつかりこれ以上は逃げられない。我ながら情けないとは思うけど、なんせ初恋を自覚したばかり。自分の心の中で色々な感情が渦巻いて、うまくバランスがとれない。
「なんで逃げるんだ?」
「逃げてなんか……」
エイデンがふっと笑った。
そうよね。すでに壁に追い詰められてるんだから、説得力はないわ。
「逃げるな」
エイデンの整った顔がゆっくりと近づいてくる。あぁ、かっこいい……思わず見惚れてしまいそうになりながら、両方の掌でエイデンの唇を受け止めた。
「おいっ、なんだこの手は?」
両手を掴まれ、不満そうなチョコレート色の瞳にのぞきこまれる。
「だって……キスしちゃったら、また昨日みたいに肝心な話ができなくなるかもしれないし」
恥ずかしくてもごもごしていると、エイデンが私の頬に優しく触れた。
「諦めるんだな。レイナが可愛すぎるのが悪い」
耳元で囁くエイデンの低い声が私を刺激し、体中にビリビリと電流が走った。顔がかぁっと燃えあがる。
エイデンの唇が、私の唇にそっと触れた。途端にもう何も考えられなくなってしまう。
「エイデン……」
「その顔いいな。俺の事が好きでたまらないって書いてある」
そんなバカな。っと思いながらも、実際にこんなにとろけさせられているのだから反論できない。
エイデンの温かい体にしっかりと抱きしめられていると、今まで感じたことのない幸せを感じた。でもダメ。今日はこのまま流されるわけにはいかないんだから。
両腕に力を込め、エイデンをぐいっと押し返す。
「そろそろ話をしたいんだけど」
「話? 話なんか後でいいだろ?」
精一杯押し退けたのに、すぐさまエイデンの腕の中へ逆戻りだ。だけど負けずに押し返す。
「ダメ。私、エイデンの事もっと知りたいんだもん」
エイデンが片手で顔を覆いため息をついた。
「あー、ぐっときた」
そう言うやいなや、私を横抱きに抱えあげる。
「ちょっ、エイデン!?」
話をするなら座った方がいいとエイデンはソファーに腰をおろした。私はそんなエイデンの膝の上。向かい合わせじゃないとはいえ、ずっと後ろから抱きしめられた状態ってのはドキドキしすぎて心臓に悪い。
「レイナが聞きたいのは出会った時の話だったな?」
頷く私に、エイデンは「楽しい話じゃない」と前置きして自分が小さかった頃の話を始めた。
「俺は子供の頃、隔離されていたんだ」
「隔離?」
炎の力をコントロールできず、感情が昂るたび無意識に周りを燃やしてしまうエイデンは、危険人物であると見なされ封印の森に閉じこめられていたらしい。
封印の森は体内エネルギーを封じ込める力のある森で、普通の人間は近寄らない。エイデンはそこで私と出会ったようだ。
「私……全く覚えてないわ」
小さかったからだとエイデンは笑っているけど、なんか納得いかない。だってエイデンも小さかったのに覚えてるんだから。
「隔離されて孤独だった俺に、レイナは天使のような存在だった。皆が……親でさえ俺の強力すぎる力を嫌がったのに、レイナは笑ってくれたんだからな。それが本当に嬉しかった」
なんて声をかけたらいいんだろう? うまい言葉が思いつかない。
「何泣きそうな顔してんだよ?」
だって……思ってたのと違って暗い話だったんだもん。本当はもっとエイデンの子供の頃の事とか家族の事とか聞くつもりだったのに。これ以上エイデンに辛い事を話させるのは酷な気がした。
「ごめんね。エイデンの事忘れちゃって」
「このままずっと忘れてろ」
前も思い出すなって言ってたけど、そんなに思い出してほしくない事なの?
「普通は思い出せって言うところじゃない?」
「思い出さない方が幸せってこともあるだろう?」
それはそうだけど……
エイデンが私を好きになったきっかけを忘れちゃってるのは、ちょっと寂しい。
「私が忘れたままでも、エイデンは寂しくないの?」
「ずっと会いたかったレイナがこうやって俺の側にいる。それだけで俺は幸せだ」
きゃあ!!
後ろから抱きしめるように私を抱えたままエイデンが体を横に倒した。ソファーに寝転がったエイデンにひっぱられるような形で、私もソファーに倒れ込む。
いつのまにかソファーに押し倒されるような体勢になってるのは何故?
緊張なのか、恐怖なのか、それとも期待なのか……エイデンの真剣な顔に見下ろされて息ができない。
「レイナ、お前は俺のものだ。二度と離さないからな」
私を見るエイデンの瞳が妙に切なくて、私は何も言えなかった。
☆ ☆ ☆
最悪……どうしてこんなことになっちゃったの?
現在私は絶体絶命、後ろに手を回され縛られた状態にある。縄がほどけないかともがいてみるが、全くうまくいきそうにない。
やられたわ。こうなった原因で思いつく事は一つしかない。エイデン付きだという女性からもらったお茶だ。飲んだら急に眠たくなって起きたらこの状態ってことは、犯人はあの女性ね!!
見た事ない顔だとは思ってたけど、まさか誘拐犯だなんて思いもしなかったわ。なんせ私がいたのは城の中。安心安全だとばかり思っていた。
きっと生誕祭の最終打ち合わせで、カイルやビビアンが部屋にいない時を狙ったのね。私とミアじゃ、まだ城内の人物を把握しきれてないから。
何にせよ私は眠らされて誘拐されたんだから、早く逃げなくちゃ。
足も手もそれぞれロープで縛られているけど、どこにも繋がれてはいないのはラッキーね。
もぞもぞと動いてロープを切れそうなものがないか探してみるけど、こう暗くてはうまく見つからない。
エイデーン、助けて!!
心の中で叫んでも、もちろん答えてくれはしない。
もう二度と離さないって言ってたくらいだし、きっと探してくれてるとは思うんだけど。
っと、外から小さな話声が聞こえた。
誰かいるみたいだけど……味方なのか誘拐犯なのか分からない。
ガチャリと大きな音をたててドアが開いた。外の明かりで、二人の男が入ってくるのが見える。
何……?
近づいて来る男達が怖くて、声を発する事も動くこともできない。
「悪く思うなよ」
男がナイフを取り出すのが見えた。
刺されちゃう。
そう思って反射的に目をつむった。
えっ……
足に開放感を覚え目を開ける。男がナイフで足を縛っていたロープを切ったのだ。
「はぁ……」
刺されなくてよかったぁ。思わずため息が漏れた。
「逃げようなんて思うなよ」
私の手に括り付けたロープを引っ張っりながら男がキツい口調で言った。小屋の外にいた男も合わせると、計6人!!
逃げたいけど、これじゃ逃げられそうもない。
「早く歩け」
そう言われても、薄暗い森の中をロープに繋がれながら歩くのは難しいのよ。時々ロープを引っ張っられ、引きずられるようにしながら進んでいく。
「まずいな。誰かいるのか?」
私の前を歩く男が立ち止まった。焚き火だろうか? 暗い木々の間から、明るい光が漏れている。
「面倒はさけたい。遠回りするか……」
「いや、そんな時間はない……」
男達のやりとりを聞きながら、遠くにある光を見つめた。この男達の様子からして、あそこにいるのは誘拐犯の仲間でないことは確かだ。
よしっ!!
心の中で気合いを入れて、ロープを持つ男に体当たりした。不意を突かれて男の手が緩んだ隙に、ロープを引っ張っり走りだす。
「おい、待て」
待つわけないじゃない。暗い森の中を、光に向かって全力で走る。後ろから男達の走る足音が近づいてくるのが聞こえ、心臓がバクバクと音を立てる。
お願い、誰でもいいから助けて……
この先にいる人がどうか味方でありますように……
そう祈りながら、私は走り続けた。
「おい、どうしてそんな離れた所にいるんだ?」
部屋を訪ねてきたエイデンに気を遣って、ミアもビビアンも出て行ってしまったので今は二人きりだ。これ以上エイデンの近くに寄ったら。きっと心臓がもたない。
「レイナが話があると言うから来てやったのに、何だその態度は?」
「こ、これくらい離れてた方が話がしやすいかなって」
まぁ不自然に離れているのは事実だけど、エイデンは声が大きいんだから話はできるでしょ。
一向に近づかない私に痺れを切らせたのか、エイデンが私に近づいてくる。
「一体どうしたんだよ?」
遠慮なく近寄るエイデンから逃げるように後退りするが、壁にぶつかりこれ以上は逃げられない。我ながら情けないとは思うけど、なんせ初恋を自覚したばかり。自分の心の中で色々な感情が渦巻いて、うまくバランスがとれない。
「なんで逃げるんだ?」
「逃げてなんか……」
エイデンがふっと笑った。
そうよね。すでに壁に追い詰められてるんだから、説得力はないわ。
「逃げるな」
エイデンの整った顔がゆっくりと近づいてくる。あぁ、かっこいい……思わず見惚れてしまいそうになりながら、両方の掌でエイデンの唇を受け止めた。
「おいっ、なんだこの手は?」
両手を掴まれ、不満そうなチョコレート色の瞳にのぞきこまれる。
「だって……キスしちゃったら、また昨日みたいに肝心な話ができなくなるかもしれないし」
恥ずかしくてもごもごしていると、エイデンが私の頬に優しく触れた。
「諦めるんだな。レイナが可愛すぎるのが悪い」
耳元で囁くエイデンの低い声が私を刺激し、体中にビリビリと電流が走った。顔がかぁっと燃えあがる。
エイデンの唇が、私の唇にそっと触れた。途端にもう何も考えられなくなってしまう。
「エイデン……」
「その顔いいな。俺の事が好きでたまらないって書いてある」
そんなバカな。っと思いながらも、実際にこんなにとろけさせられているのだから反論できない。
エイデンの温かい体にしっかりと抱きしめられていると、今まで感じたことのない幸せを感じた。でもダメ。今日はこのまま流されるわけにはいかないんだから。
両腕に力を込め、エイデンをぐいっと押し返す。
「そろそろ話をしたいんだけど」
「話? 話なんか後でいいだろ?」
精一杯押し退けたのに、すぐさまエイデンの腕の中へ逆戻りだ。だけど負けずに押し返す。
「ダメ。私、エイデンの事もっと知りたいんだもん」
エイデンが片手で顔を覆いため息をついた。
「あー、ぐっときた」
そう言うやいなや、私を横抱きに抱えあげる。
「ちょっ、エイデン!?」
話をするなら座った方がいいとエイデンはソファーに腰をおろした。私はそんなエイデンの膝の上。向かい合わせじゃないとはいえ、ずっと後ろから抱きしめられた状態ってのはドキドキしすぎて心臓に悪い。
「レイナが聞きたいのは出会った時の話だったな?」
頷く私に、エイデンは「楽しい話じゃない」と前置きして自分が小さかった頃の話を始めた。
「俺は子供の頃、隔離されていたんだ」
「隔離?」
炎の力をコントロールできず、感情が昂るたび無意識に周りを燃やしてしまうエイデンは、危険人物であると見なされ封印の森に閉じこめられていたらしい。
封印の森は体内エネルギーを封じ込める力のある森で、普通の人間は近寄らない。エイデンはそこで私と出会ったようだ。
「私……全く覚えてないわ」
小さかったからだとエイデンは笑っているけど、なんか納得いかない。だってエイデンも小さかったのに覚えてるんだから。
「隔離されて孤独だった俺に、レイナは天使のような存在だった。皆が……親でさえ俺の強力すぎる力を嫌がったのに、レイナは笑ってくれたんだからな。それが本当に嬉しかった」
なんて声をかけたらいいんだろう? うまい言葉が思いつかない。
「何泣きそうな顔してんだよ?」
だって……思ってたのと違って暗い話だったんだもん。本当はもっとエイデンの子供の頃の事とか家族の事とか聞くつもりだったのに。これ以上エイデンに辛い事を話させるのは酷な気がした。
「ごめんね。エイデンの事忘れちゃって」
「このままずっと忘れてろ」
前も思い出すなって言ってたけど、そんなに思い出してほしくない事なの?
「普通は思い出せって言うところじゃない?」
「思い出さない方が幸せってこともあるだろう?」
それはそうだけど……
エイデンが私を好きになったきっかけを忘れちゃってるのは、ちょっと寂しい。
「私が忘れたままでも、エイデンは寂しくないの?」
「ずっと会いたかったレイナがこうやって俺の側にいる。それだけで俺は幸せだ」
きゃあ!!
後ろから抱きしめるように私を抱えたままエイデンが体を横に倒した。ソファーに寝転がったエイデンにひっぱられるような形で、私もソファーに倒れ込む。
いつのまにかソファーに押し倒されるような体勢になってるのは何故?
緊張なのか、恐怖なのか、それとも期待なのか……エイデンの真剣な顔に見下ろされて息ができない。
「レイナ、お前は俺のものだ。二度と離さないからな」
私を見るエイデンの瞳が妙に切なくて、私は何も言えなかった。
☆ ☆ ☆
最悪……どうしてこんなことになっちゃったの?
現在私は絶体絶命、後ろに手を回され縛られた状態にある。縄がほどけないかともがいてみるが、全くうまくいきそうにない。
やられたわ。こうなった原因で思いつく事は一つしかない。エイデン付きだという女性からもらったお茶だ。飲んだら急に眠たくなって起きたらこの状態ってことは、犯人はあの女性ね!!
見た事ない顔だとは思ってたけど、まさか誘拐犯だなんて思いもしなかったわ。なんせ私がいたのは城の中。安心安全だとばかり思っていた。
きっと生誕祭の最終打ち合わせで、カイルやビビアンが部屋にいない時を狙ったのね。私とミアじゃ、まだ城内の人物を把握しきれてないから。
何にせよ私は眠らされて誘拐されたんだから、早く逃げなくちゃ。
足も手もそれぞれロープで縛られているけど、どこにも繋がれてはいないのはラッキーね。
もぞもぞと動いてロープを切れそうなものがないか探してみるけど、こう暗くてはうまく見つからない。
エイデーン、助けて!!
心の中で叫んでも、もちろん答えてくれはしない。
もう二度と離さないって言ってたくらいだし、きっと探してくれてるとは思うんだけど。
っと、外から小さな話声が聞こえた。
誰かいるみたいだけど……味方なのか誘拐犯なのか分からない。
ガチャリと大きな音をたててドアが開いた。外の明かりで、二人の男が入ってくるのが見える。
何……?
近づいて来る男達が怖くて、声を発する事も動くこともできない。
「悪く思うなよ」
男がナイフを取り出すのが見えた。
刺されちゃう。
そう思って反射的に目をつむった。
えっ……
足に開放感を覚え目を開ける。男がナイフで足を縛っていたロープを切ったのだ。
「はぁ……」
刺されなくてよかったぁ。思わずため息が漏れた。
「逃げようなんて思うなよ」
私の手に括り付けたロープを引っ張っりながら男がキツい口調で言った。小屋の外にいた男も合わせると、計6人!!
逃げたいけど、これじゃ逃げられそうもない。
「早く歩け」
そう言われても、薄暗い森の中をロープに繋がれながら歩くのは難しいのよ。時々ロープを引っ張っられ、引きずられるようにしながら進んでいく。
「まずいな。誰かいるのか?」
私の前を歩く男が立ち止まった。焚き火だろうか? 暗い木々の間から、明るい光が漏れている。
「面倒はさけたい。遠回りするか……」
「いや、そんな時間はない……」
男達のやりとりを聞きながら、遠くにある光を見つめた。この男達の様子からして、あそこにいるのは誘拐犯の仲間でないことは確かだ。
よしっ!!
心の中で気合いを入れて、ロープを持つ男に体当たりした。不意を突かれて男の手が緩んだ隙に、ロープを引っ張っり走りだす。
「おい、待て」
待つわけないじゃない。暗い森の中を、光に向かって全力で走る。後ろから男達の走る足音が近づいてくるのが聞こえ、心臓がバクバクと音を立てる。
お願い、誰でもいいから助けて……
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