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7.盗み聞き
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「レイナ……さっきは大人気ない態度をとってすまなかった」
エイデンは少し困ったような表情で私を見つめている。その顔が、まるで叱られた子供のようで思わず笑ってしまった。
「エイデンと一緒に食事なんて久しぶりだったのに、あんな風に黙られたら悲しいわ」
「悪かった……」
エイデンが私の腰に手を当て、体をぐいっと引き寄せた。
うわぁ。やっぱりカッコいい!!
息がかかってしまいそうな程近くにエイデンの顔があり、思わず息がとまってしまう。
エイデンの優しい眼差しで見つめられると、体が燃えるように熱くなる。顔が火照っているのを悟られたくなくて、慌ててうつむいた。
「レイナがウィリアムと二人で過ごしたと聞いて……むかついた」
ん? それってもしかして?
「ヤキモチやいたってこと?」
エイデンは不機嫌そうに横を向いている。その頬がなんとなく赤く染まっているように見えた。
「ふふっ」
何だか可愛いなぁ……
心の中に、何か温かいものが流れこんでくる。
とても落ちつかないのに、幸せでたまらない。今までに感じたことのない不思議な感情に身をまかせる。
「エイデン、もう少しだけこのまま踊ってくれる?」
「ああ。もちろんだ」
エイデンが優しく頷いた。
☆ ☆ ☆
「よく頑張りましたね。ずいぶん普通の令嬢っぽくなってきたと思いますよ」
うん、私もそう思うわ。
珍しくカイルが褒めてくれたので、いい気分だ。
目的があると人間は頑張れる。そう実感できるような数日だった。エイデンへのプレゼント作りの時間を捻出するため、マナーやダンスのレッスンをかなりハードスケジュールで頑張った。そのおかげで今日カイルから工房へ行く許可が出たのだ。
「エイデンの誕生日まであと少ししかないの。だからよろしくお願いします」
ウィリアムに頭を下げ、グラス作りをスタートする。想像以上に難しい作業の連続と、溶解炉の熱にくじけそうになりながら、何度も失敗を繰り返していく。
ガラスを思い通りの形にするのが、こんなにも難しいって知らなかったわ。
数時間かけて作業した結果、何とか満足いくグラスが出来上がった。白と青のマーブル模様と、白と赤のマーブル模様のペアグラスだ。
「少しいびつだけど、味があって素敵な作品ができましたね」
ウィリアムがよく頑張ったと労うように私の頭をぽんぽんと叩いた。
「ウィリアム様のおかげです。長時間つきあってくれてありがとうございました」
「プレゼントにするんでしたら、ぴったりの箱を用意して誕生日までに持って行きますよ」
ウィリアムの申し出を素直に受け、グラスは預けて帰ることにした。
エイデンは喜んでくれるかしら? 想像してたら口元が緩んできちゃった。
思った以上にグラス作りに時間がかかったせいで、城に着いたのは夕暮れ時だった。エイデンにグラスの事は誕生日まで内緒にしたいので、人の出入りが少ない裏門からこっそりと入る。工房に付き添ってくれていたビビアンは、見張りを兼ねて先に城内に戻っていった。
嘘っ!! なんでこんな所にいるの?
裏門から城へと続く庭でエイデンの姿を見つけて焦ってしまう。こんな所で鉢合わせたら誤魔化しようがない。
急いで隠れたおかげで、エイデンには気づかれてないようだ。エイデンは私の知らない老人と散歩中らしい。二人が近づいてくる気配を感じて息を潜めた。
「エイデン、お前は本当にあの娘と結婚するつもりなのか?」
「もちろんです」
「しかし、あの娘は記憶をなくしているだろう。力が使えないような者を側に置いて何の得がある?」
二人が話してるのは私の事よね? でも記憶をなくしてるって何の事かしら?
「悪い事は言わんから、大人しくエリザベスと結婚しろ。そうでないとレオナルドを諦めてない者達が、いつお前に刃を向けるか分からんぞ」
「大丈夫ですよ。レイナの記憶はそのうち取り戻します」
エイデンの声はひどく冷たい。
記憶……私の記憶って一体何のこと?
自分が隠れているのことも忘れて、二人の会話に夢中で聞き入った。
「お前があの娘に夢中だという噂も耳に入ってるが、どうなんだ?」
「まさか!?」
エイデンの乾いた笑い声が響く。
「私があんな娘に特別な感情を抱いているわけがないでしょう。全ては龍族の力を手に入れるためですよ。妻にして側に置いた方が、記憶が戻ったか確認するのに便利ですからね」
綺麗な夕焼け空の下、聞いたことのない程冷たいエイデンの声が響いた。
「大丈夫。レイナの記憶を取り戻し、龍族の力も私のものにしてみせますよ」
どうやって部屋に帰ったんだろう。
「……レイナ……レイナってば、どうしたの?」
気がつくと心配そうに顔を覗きこんでいるミアと目があった。
「あれ? 私、何してたんだっけ?」
頭がボーとして、何だか空っぽな気分だ。
「お熱はないみたいですね」
私の額に手を当てながらビビアンは言う。
食欲も元気もない私は、グラス作りに熱中しすぎて疲れたんだろうということで、そのままベッドにいれられてしまった。
「ぐっ……」
一人になった途端、声にならないような音が鼻から漏れた。抑えたくても抑えきれない涙が溢れ出る。
バカバカ、私のバカ!!
エイデンは最初から私がガードランド王家の生き残りだから結婚したいって言ってたじゃない。それなのに何今更傷ついちゃってるわけ?
時々優しくされて胸キュンしてたなんて、とんだ笑い話だわ。本当、私何勘違いしてたんだろ……
「うぅっ……」
一度溢れ出した涙はとまることなく頬を伝っていく。胸がぎゅっと締め付けられるように痛い。
そうよ。最初からエイデンはひどいって、私を利用するだけだって分かってたのに……
なのに……私はどうしてこんなに悲しいの……?
エイデンなんて横柄で、口が悪くて、機嫌が悪いとすぐ黙っちゃうし、最悪じゃない。そりゃ顔は最高に好みでスタイルもいいしオーラもあるし……照れた顔は可愛いし、私の事を愛おしそうに見つめる優しい眼差しはキュンとしちゃうし、何よりあんなに凛々しいのに笑った時に顔がくしゃってなるのが大好き……って、ちがーう!!
違う違う違う。私はエイデンなんて好きじゃないもん。好きなんかじゃ……
再び胸が苦しくなる。もう涙で何も見えない。
本当にバカみたい。エイデンみたいな最悪な男に惹かれてるなんて本当に私は大馬鹿者よ。もうバカバカしすぎて笑いまで出てきちゃう。
本当にバカなんだから……
その日私は泣き続け、いつのまにか眠りについていた。
ひどい顔……
翌朝鏡にうつる自分の顔を見て、また一段と憂鬱な気分になる。泣きすぎた事が一目瞭然なほど瞼は腫れ、寝不足でクマまでできている。
「はぁ……」
大きなため息をつき、再びベッドの中にもぐり込んだ。
「……」
ただただ天井を見つめる私をミア達が心配そうに見つめている。気になってはいるのだろうが、特に何も聞かずにいてくれることが今はありがたい。
何も考えたくないし、誰とも話したくない……
そんな私の気持ちなんて知らないエイデンは、ノックもせずに寝室に乗り込んでくる。
いやだ。こんな醜い顔見られたくない!!
慌てて布団を頭までかぶり、体をまるめて小さくなった。
「レイナ?」
ベッドの横まで来ているのだろう。すぐそばにエイデンの気配を感じる。
「調子が悪いんだって?」
大丈夫の一言がうまく出ない。無言のままの私の代わりにミアが答えた。
「熱はないみたいですが、昨夜から食欲がないみたいで……」
「そうか。それは心配だな」
嘘つき!! 心配なんかしてないくせに……
そんな優しい声出したって、もう騙されないんだからね。
朝はなんとか顔を見ずにやり過ごせたけど、昼過ぎに再びエイデンがやって来た時には、布団をひっぺがされてしまった。
「食欲がなくてもゼリーくらいなら食べられるだろう」
料理長が作ってくれたという桃ゼリーとオレンジゼリーは美味しそうだけど、やっぱり今は何も食べたくない。
「一口でもいいから食べるんだ」
エイデンがゼリーをすくい、私に口をあけるよう要求する。エイデンが食べさせてくれた桃のゼリーは冷たくて甘い。
「美味しい……」
「じゃあもう一口食えよ」
ゼリーを飲み込んだ私を見て嬉しそうに笑ったエイデンは、もう一度スプーンでゼリーをすくった。
そのゼリーを口に入れた途端、ツーっと涙が頬を伝った。
「レイナ!?」
「どうして優しくするの? こんな風に優しくされたら、私、どうしていいか分からないじゃない」
エイデンは少し困ったような表情で私を見つめている。その顔が、まるで叱られた子供のようで思わず笑ってしまった。
「エイデンと一緒に食事なんて久しぶりだったのに、あんな風に黙られたら悲しいわ」
「悪かった……」
エイデンが私の腰に手を当て、体をぐいっと引き寄せた。
うわぁ。やっぱりカッコいい!!
息がかかってしまいそうな程近くにエイデンの顔があり、思わず息がとまってしまう。
エイデンの優しい眼差しで見つめられると、体が燃えるように熱くなる。顔が火照っているのを悟られたくなくて、慌ててうつむいた。
「レイナがウィリアムと二人で過ごしたと聞いて……むかついた」
ん? それってもしかして?
「ヤキモチやいたってこと?」
エイデンは不機嫌そうに横を向いている。その頬がなんとなく赤く染まっているように見えた。
「ふふっ」
何だか可愛いなぁ……
心の中に、何か温かいものが流れこんでくる。
とても落ちつかないのに、幸せでたまらない。今までに感じたことのない不思議な感情に身をまかせる。
「エイデン、もう少しだけこのまま踊ってくれる?」
「ああ。もちろんだ」
エイデンが優しく頷いた。
☆ ☆ ☆
「よく頑張りましたね。ずいぶん普通の令嬢っぽくなってきたと思いますよ」
うん、私もそう思うわ。
珍しくカイルが褒めてくれたので、いい気分だ。
目的があると人間は頑張れる。そう実感できるような数日だった。エイデンへのプレゼント作りの時間を捻出するため、マナーやダンスのレッスンをかなりハードスケジュールで頑張った。そのおかげで今日カイルから工房へ行く許可が出たのだ。
「エイデンの誕生日まであと少ししかないの。だからよろしくお願いします」
ウィリアムに頭を下げ、グラス作りをスタートする。想像以上に難しい作業の連続と、溶解炉の熱にくじけそうになりながら、何度も失敗を繰り返していく。
ガラスを思い通りの形にするのが、こんなにも難しいって知らなかったわ。
数時間かけて作業した結果、何とか満足いくグラスが出来上がった。白と青のマーブル模様と、白と赤のマーブル模様のペアグラスだ。
「少しいびつだけど、味があって素敵な作品ができましたね」
ウィリアムがよく頑張ったと労うように私の頭をぽんぽんと叩いた。
「ウィリアム様のおかげです。長時間つきあってくれてありがとうございました」
「プレゼントにするんでしたら、ぴったりの箱を用意して誕生日までに持って行きますよ」
ウィリアムの申し出を素直に受け、グラスは預けて帰ることにした。
エイデンは喜んでくれるかしら? 想像してたら口元が緩んできちゃった。
思った以上にグラス作りに時間がかかったせいで、城に着いたのは夕暮れ時だった。エイデンにグラスの事は誕生日まで内緒にしたいので、人の出入りが少ない裏門からこっそりと入る。工房に付き添ってくれていたビビアンは、見張りを兼ねて先に城内に戻っていった。
嘘っ!! なんでこんな所にいるの?
裏門から城へと続く庭でエイデンの姿を見つけて焦ってしまう。こんな所で鉢合わせたら誤魔化しようがない。
急いで隠れたおかげで、エイデンには気づかれてないようだ。エイデンは私の知らない老人と散歩中らしい。二人が近づいてくる気配を感じて息を潜めた。
「エイデン、お前は本当にあの娘と結婚するつもりなのか?」
「もちろんです」
「しかし、あの娘は記憶をなくしているだろう。力が使えないような者を側に置いて何の得がある?」
二人が話してるのは私の事よね? でも記憶をなくしてるって何の事かしら?
「悪い事は言わんから、大人しくエリザベスと結婚しろ。そうでないとレオナルドを諦めてない者達が、いつお前に刃を向けるか分からんぞ」
「大丈夫ですよ。レイナの記憶はそのうち取り戻します」
エイデンの声はひどく冷たい。
記憶……私の記憶って一体何のこと?
自分が隠れているのことも忘れて、二人の会話に夢中で聞き入った。
「お前があの娘に夢中だという噂も耳に入ってるが、どうなんだ?」
「まさか!?」
エイデンの乾いた笑い声が響く。
「私があんな娘に特別な感情を抱いているわけがないでしょう。全ては龍族の力を手に入れるためですよ。妻にして側に置いた方が、記憶が戻ったか確認するのに便利ですからね」
綺麗な夕焼け空の下、聞いたことのない程冷たいエイデンの声が響いた。
「大丈夫。レイナの記憶を取り戻し、龍族の力も私のものにしてみせますよ」
どうやって部屋に帰ったんだろう。
「……レイナ……レイナってば、どうしたの?」
気がつくと心配そうに顔を覗きこんでいるミアと目があった。
「あれ? 私、何してたんだっけ?」
頭がボーとして、何だか空っぽな気分だ。
「お熱はないみたいですね」
私の額に手を当てながらビビアンは言う。
食欲も元気もない私は、グラス作りに熱中しすぎて疲れたんだろうということで、そのままベッドにいれられてしまった。
「ぐっ……」
一人になった途端、声にならないような音が鼻から漏れた。抑えたくても抑えきれない涙が溢れ出る。
バカバカ、私のバカ!!
エイデンは最初から私がガードランド王家の生き残りだから結婚したいって言ってたじゃない。それなのに何今更傷ついちゃってるわけ?
時々優しくされて胸キュンしてたなんて、とんだ笑い話だわ。本当、私何勘違いしてたんだろ……
「うぅっ……」
一度溢れ出した涙はとまることなく頬を伝っていく。胸がぎゅっと締め付けられるように痛い。
そうよ。最初からエイデンはひどいって、私を利用するだけだって分かってたのに……
なのに……私はどうしてこんなに悲しいの……?
エイデンなんて横柄で、口が悪くて、機嫌が悪いとすぐ黙っちゃうし、最悪じゃない。そりゃ顔は最高に好みでスタイルもいいしオーラもあるし……照れた顔は可愛いし、私の事を愛おしそうに見つめる優しい眼差しはキュンとしちゃうし、何よりあんなに凛々しいのに笑った時に顔がくしゃってなるのが大好き……って、ちがーう!!
違う違う違う。私はエイデンなんて好きじゃないもん。好きなんかじゃ……
再び胸が苦しくなる。もう涙で何も見えない。
本当にバカみたい。エイデンみたいな最悪な男に惹かれてるなんて本当に私は大馬鹿者よ。もうバカバカしすぎて笑いまで出てきちゃう。
本当にバカなんだから……
その日私は泣き続け、いつのまにか眠りについていた。
ひどい顔……
翌朝鏡にうつる自分の顔を見て、また一段と憂鬱な気分になる。泣きすぎた事が一目瞭然なほど瞼は腫れ、寝不足でクマまでできている。
「はぁ……」
大きなため息をつき、再びベッドの中にもぐり込んだ。
「……」
ただただ天井を見つめる私をミア達が心配そうに見つめている。気になってはいるのだろうが、特に何も聞かずにいてくれることが今はありがたい。
何も考えたくないし、誰とも話したくない……
そんな私の気持ちなんて知らないエイデンは、ノックもせずに寝室に乗り込んでくる。
いやだ。こんな醜い顔見られたくない!!
慌てて布団を頭までかぶり、体をまるめて小さくなった。
「レイナ?」
ベッドの横まで来ているのだろう。すぐそばにエイデンの気配を感じる。
「調子が悪いんだって?」
大丈夫の一言がうまく出ない。無言のままの私の代わりにミアが答えた。
「熱はないみたいですが、昨夜から食欲がないみたいで……」
「そうか。それは心配だな」
嘘つき!! 心配なんかしてないくせに……
そんな優しい声出したって、もう騙されないんだからね。
朝はなんとか顔を見ずにやり過ごせたけど、昼過ぎに再びエイデンがやって来た時には、布団をひっぺがされてしまった。
「食欲がなくてもゼリーくらいなら食べられるだろう」
料理長が作ってくれたという桃ゼリーとオレンジゼリーは美味しそうだけど、やっぱり今は何も食べたくない。
「一口でもいいから食べるんだ」
エイデンがゼリーをすくい、私に口をあけるよう要求する。エイデンが食べさせてくれた桃のゼリーは冷たくて甘い。
「美味しい……」
「じゃあもう一口食えよ」
ゼリーを飲み込んだ私を見て嬉しそうに笑ったエイデンは、もう一度スプーンでゼリーをすくった。
そのゼリーを口に入れた途端、ツーっと涙が頬を伝った。
「レイナ!?」
「どうして優しくするの? こんな風に優しくされたら、私、どうしていいか分からないじゃない」
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