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6.誘拐
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「マーガレット、人が多く集まる場は危険だからね。攫われる可能性もあるし、気をつけるんだよ」
ごめんなさい、お父様。幼い頃からしつこく教えてくれてたのに、私ったらいつも軽く流しちゃってたわよね。こんな簡単に誘拐されちゃうなんて、本当にびっくりよ。
城から屋敷への帰り道、突然馬車が急停止した。と思ったら、今度は異常に早いスピードで走り始める。これは何かあったなと思っていたら、馬車は屋敷とは全く違う場所に着いたのだ。
馬車を降ろされたのは見知らぬ屋敷の敷地内。うちほどではないけど、それなりに立派な屋敷だ。
「マーガレット アルバルス様、どうぞこちらへ」
黒服の上品そうな紳士が私を屋敷の中へ導く。あんまりついて行きたくないんだけど、まわりをぐるりとガタイのいい男達に囲まれているので従わざるを得ない。
通されたのは立派な調度品が並んだ部屋。中で私を待っていたのは、三人の男性だった。そのうち二人はお父様くらいの年齢で、一人はお兄様くらいかしら?
一人だけ座って後の二人は両脇に立ってるってことは、この一番若い男がボスってことね。
言われるがまま、その若い男の前に腰掛けた。
「突然の事で驚かれたことでしょう。あなたに危害を加えるつもりはありませんのでご安心ください」
いきなり連れて来られて安心しろって言われてもねぇ?
「私がこちらへ連れて来られたのは、どういった理由なのでしょう?」
「さすがは鬼宰相の娘だけあって度胸がありますね。こんな状況でも全く怯えないとは素晴らしい」
私はねぇ、今までに9回も殺されてるんだからね。誘拐されたくらいで動揺なんてするわけないじゃない。そんじょそこらの令嬢と一緒にしないでもらいたいわ。
おかしそうに笑う男の顔はとても無邪気で、誘拐するような悪人には見えない。
「マーガレット嬢、あなたに協力していただきたい事があるのです」
「お断りします」
そんなの考えるまでもない。私を誘拐してまで協力させようとするなんて、絶対ロクでもないことに決まってる。
「まぁそう言わずに……」
若い男性は相変わらず無邪気な笑顔を見せている。続きは食事をしながらゆっくりとなんて言われて、私の前には美味しそうな料理が並べられていく。
あー、めちゃくちゃ美味しそう。今日は夜会で何か食べれたらいいなっと思って夕飯を食べてないのよね。もうお腹はぺこぺこよ。とは言え、誘拐犯に出された食事を食べる勇気もない。
「毒なんて入っていませんよ。先程も言いましたが、私はあなたに危害を加えるつもりはありませんので。今はね」
「今は」の部分を強調したってことは、いずれ危害を加えるって意味なのかしら?
男は毒が入っていない事を証明するかのように、スープを口に運んだ。そのスプーン運びはとても優雅だ。話し方もゆったり落ち着いているし、きっとこの男性はそれなりの身分の人物だろう。
「あなたは一体誰なんですか?」
「私ですか? 私は……アイザックと言って分かりますか?」
分かりますかって言われても、分かるわけ……あれ? アイザックって!?
私の表情の変化から、アイザックという名前に聞き覚えがあることが分かったのだろう。
アイザックって言ったら、アーサーのお兄さんじゃない。お母さんの身分が低いから、王妃様から隠居させられてるって聞いてたけど。
ちょっと待って、アイザックが私に頼みたいことって、まさか……
「私のお願いしたい事が分かったようですね?」
アイザックの問いかけに慌てて首を振った。
本当は何となく想像はついている。
アイザックはきっとアーサーから王太子の座を奪いとりたいんだろう。アーサーは王太子の座を奪われないために、私に結婚してほしいと言っていた。アイザックは王太子の座を奪うために私と結婚したいのだろうか? 聞くのが怖い。
「大丈夫、難しいことではありませんよ。ただ私と結婚していただきたいだけですから」
あぁ、やっぱりね。
アイザックがアーサーから王太子の座を奪うために、貴族の中で最高権力を持つ父の力が必要らしい。父を動かすために、アイザックは私を手にいれたいのだ。
まったく兄弟そろって、王太子の地位のためだけに私と結婚したいだなんて失礼しちゃうわ。これなら私の事を愛しすぎて殺しちゃうダリルの方がマシな気がするわ……いや、それもおかしいか。
「アイザック様と結婚はできません。私はすでに婚約していますから」
「素直に私と結婚した方がいいと思いますよ。計画を知られた以上、あなたを生きて返すわけにはいかないのですから」
悪い事なんて考えた事もなさそうな無邪気な顔してるくせに、言う事は最悪だ。
それってアイザックと結婚しなきゃ私を殺すってこと!? だからって私がもしアイザックと結婚したら……私はダリルに殺されちゃうわよね。
これじゃどっちにしろ私は殺されちゃうんじゃない!?
「明日の朝までお待ちします。今夜一晩ゆっくり考えてみてください」
よかった。一晩あるってことは、その間に助けが来るかもしれないわ。私が帰らなかったらお父様達が心配して探すだろうし。
そんな私の考えなんてお見通しだと言うように、アイザックは笑った。
「助けを期待しない方がいいですよ」
私を攫ったのはアイザック自慢の私兵で、すぐに居所がバレるヘマはしないらしい。まぁ私をここに連れて来る手際はものすごく良かったから、きっと犯行の証拠は何も残してないんだろうな。
「いくらあなたのお父様が有能でも、私があなたを攫ったとは思わないでしょうし、あなたがここにいる事は誰にも分かりはしませんよ」
「それはどうかな?」
不意に聞こえた声に、アイザックと同時にドアを見た。
「ダリル!? どうしてここに?」
「俺のマーガレットが攫われたんだ。俺が来るのは当然だろ」
助けてくれるのは嬉しいけど、いくら何でも見つけるの早くない? それに引き連れて来たその覆面黒服男達は誰なの?
座ったまま呆然とする私の目の前で、覆面黒服男達は次々にアイザック自慢の私兵を倒していく。
「ま、待ってくれ。私はただ……」
叫ぶような声で我に返ると、剣を引き抜いたダリルがアイザックを壁際に追い詰めているところだった。
「俺のマーガレットを攫ったんだ。覚悟はできてるよな?」
今にも剣を振り下ろしそうなダリルに慌てて声をかける。
「ダ、ダリル!! ちょ、ちょっと待ってよ」
「何で止めるんだ!? まさかマーガレット……」
ひどく青い顔でダリルが私を見つめている。
っとここで覆面黒服男達がダリルの前に集合した。どうやらこの屋敷内の制圧が完了したらしい。ダリルが頷くのを合図に男達が……消えた!?
いや、人間が消えるなんて有り得るわけないから、消えたように見えちゃうほど素早い動きでどこかに行ったってことだろうけど……一体何者なの?
「ね、ねぇダリル? さっきの人達は一体誰だったの?」
「あれはお前の護衛だな」
「私の護衛!?」
暗殺軍団みたいな見た目してたけど? 私に護衛がついてたなんて初耳よ。
「そんな事よりマーガレット」
ダリルにとっては、覆面黒服男なんてどうでもいいらしい。鋭い視線で私を睨むように見つめている。
「お前、アイザックに惚れたとか言うんじゃないだろうな?」
「そんな事あるわけないでしょ!!」
あまりの事に、ついつい公爵令嬢らしからぬ大声を出してしまった。全くなんでもかんでも、恋愛に結びつけるのはやめてほしい。
私がダリルをとめたのは、アイザックが王族だからよ。クーデターを企んだとは言え、殺してしまったらさすがにまずいでしょ。
「その点なら心配いらないな。いくらでもうまく処理できるから」
その不敵な笑みは何? ダリルなら本当にうまくやってしまいそうだから怖いのよね。それでも私の願いを聞きダリルは剣をしまった。
「他の男にマーガレットの事を見せたくないからとすぐに帰らせたが、こんなことなら一緒に夜会にいた方がマシだったな」
「だからあんなにそっけなく私に帰れって言ったの?」
「またあのバカ王太子がお前に求婚したら困るだろ」
そんな事ないと思うけど……
でもよかった。ダリルが私に冷たいのは、私に対する執着がなくなったわけじゃないのね。
ん? よかった? よかったって何よ?
ダリルが私に執着しなくなったなら、私は殺される事がなくなるし万々歳じゃない。
自分の気持ちに戸惑う私には気づかぬ様子で、ダリルが私を抱きしめた。
「マーガレット、どこだぁ?」
叫びながら部屋になだれ込んできたお父様とお兄様、そして騎士団のメンバー達。そんな皆が目にしたのは、壁際に追い詰められへたり込むアイザックと、その前で熱烈なキスを交わす私達の姿だった。
ごめんなさい、お父様。幼い頃からしつこく教えてくれてたのに、私ったらいつも軽く流しちゃってたわよね。こんな簡単に誘拐されちゃうなんて、本当にびっくりよ。
城から屋敷への帰り道、突然馬車が急停止した。と思ったら、今度は異常に早いスピードで走り始める。これは何かあったなと思っていたら、馬車は屋敷とは全く違う場所に着いたのだ。
馬車を降ろされたのは見知らぬ屋敷の敷地内。うちほどではないけど、それなりに立派な屋敷だ。
「マーガレット アルバルス様、どうぞこちらへ」
黒服の上品そうな紳士が私を屋敷の中へ導く。あんまりついて行きたくないんだけど、まわりをぐるりとガタイのいい男達に囲まれているので従わざるを得ない。
通されたのは立派な調度品が並んだ部屋。中で私を待っていたのは、三人の男性だった。そのうち二人はお父様くらいの年齢で、一人はお兄様くらいかしら?
一人だけ座って後の二人は両脇に立ってるってことは、この一番若い男がボスってことね。
言われるがまま、その若い男の前に腰掛けた。
「突然の事で驚かれたことでしょう。あなたに危害を加えるつもりはありませんのでご安心ください」
いきなり連れて来られて安心しろって言われてもねぇ?
「私がこちらへ連れて来られたのは、どういった理由なのでしょう?」
「さすがは鬼宰相の娘だけあって度胸がありますね。こんな状況でも全く怯えないとは素晴らしい」
私はねぇ、今までに9回も殺されてるんだからね。誘拐されたくらいで動揺なんてするわけないじゃない。そんじょそこらの令嬢と一緒にしないでもらいたいわ。
おかしそうに笑う男の顔はとても無邪気で、誘拐するような悪人には見えない。
「マーガレット嬢、あなたに協力していただきたい事があるのです」
「お断りします」
そんなの考えるまでもない。私を誘拐してまで協力させようとするなんて、絶対ロクでもないことに決まってる。
「まぁそう言わずに……」
若い男性は相変わらず無邪気な笑顔を見せている。続きは食事をしながらゆっくりとなんて言われて、私の前には美味しそうな料理が並べられていく。
あー、めちゃくちゃ美味しそう。今日は夜会で何か食べれたらいいなっと思って夕飯を食べてないのよね。もうお腹はぺこぺこよ。とは言え、誘拐犯に出された食事を食べる勇気もない。
「毒なんて入っていませんよ。先程も言いましたが、私はあなたに危害を加えるつもりはありませんので。今はね」
「今は」の部分を強調したってことは、いずれ危害を加えるって意味なのかしら?
男は毒が入っていない事を証明するかのように、スープを口に運んだ。そのスプーン運びはとても優雅だ。話し方もゆったり落ち着いているし、きっとこの男性はそれなりの身分の人物だろう。
「あなたは一体誰なんですか?」
「私ですか? 私は……アイザックと言って分かりますか?」
分かりますかって言われても、分かるわけ……あれ? アイザックって!?
私の表情の変化から、アイザックという名前に聞き覚えがあることが分かったのだろう。
アイザックって言ったら、アーサーのお兄さんじゃない。お母さんの身分が低いから、王妃様から隠居させられてるって聞いてたけど。
ちょっと待って、アイザックが私に頼みたいことって、まさか……
「私のお願いしたい事が分かったようですね?」
アイザックの問いかけに慌てて首を振った。
本当は何となく想像はついている。
アイザックはきっとアーサーから王太子の座を奪いとりたいんだろう。アーサーは王太子の座を奪われないために、私に結婚してほしいと言っていた。アイザックは王太子の座を奪うために私と結婚したいのだろうか? 聞くのが怖い。
「大丈夫、難しいことではありませんよ。ただ私と結婚していただきたいだけですから」
あぁ、やっぱりね。
アイザックがアーサーから王太子の座を奪うために、貴族の中で最高権力を持つ父の力が必要らしい。父を動かすために、アイザックは私を手にいれたいのだ。
まったく兄弟そろって、王太子の地位のためだけに私と結婚したいだなんて失礼しちゃうわ。これなら私の事を愛しすぎて殺しちゃうダリルの方がマシな気がするわ……いや、それもおかしいか。
「アイザック様と結婚はできません。私はすでに婚約していますから」
「素直に私と結婚した方がいいと思いますよ。計画を知られた以上、あなたを生きて返すわけにはいかないのですから」
悪い事なんて考えた事もなさそうな無邪気な顔してるくせに、言う事は最悪だ。
それってアイザックと結婚しなきゃ私を殺すってこと!? だからって私がもしアイザックと結婚したら……私はダリルに殺されちゃうわよね。
これじゃどっちにしろ私は殺されちゃうんじゃない!?
「明日の朝までお待ちします。今夜一晩ゆっくり考えてみてください」
よかった。一晩あるってことは、その間に助けが来るかもしれないわ。私が帰らなかったらお父様達が心配して探すだろうし。
そんな私の考えなんてお見通しだと言うように、アイザックは笑った。
「助けを期待しない方がいいですよ」
私を攫ったのはアイザック自慢の私兵で、すぐに居所がバレるヘマはしないらしい。まぁ私をここに連れて来る手際はものすごく良かったから、きっと犯行の証拠は何も残してないんだろうな。
「いくらあなたのお父様が有能でも、私があなたを攫ったとは思わないでしょうし、あなたがここにいる事は誰にも分かりはしませんよ」
「それはどうかな?」
不意に聞こえた声に、アイザックと同時にドアを見た。
「ダリル!? どうしてここに?」
「俺のマーガレットが攫われたんだ。俺が来るのは当然だろ」
助けてくれるのは嬉しいけど、いくら何でも見つけるの早くない? それに引き連れて来たその覆面黒服男達は誰なの?
座ったまま呆然とする私の目の前で、覆面黒服男達は次々にアイザック自慢の私兵を倒していく。
「ま、待ってくれ。私はただ……」
叫ぶような声で我に返ると、剣を引き抜いたダリルがアイザックを壁際に追い詰めているところだった。
「俺のマーガレットを攫ったんだ。覚悟はできてるよな?」
今にも剣を振り下ろしそうなダリルに慌てて声をかける。
「ダ、ダリル!! ちょ、ちょっと待ってよ」
「何で止めるんだ!? まさかマーガレット……」
ひどく青い顔でダリルが私を見つめている。
っとここで覆面黒服男達がダリルの前に集合した。どうやらこの屋敷内の制圧が完了したらしい。ダリルが頷くのを合図に男達が……消えた!?
いや、人間が消えるなんて有り得るわけないから、消えたように見えちゃうほど素早い動きでどこかに行ったってことだろうけど……一体何者なの?
「ね、ねぇダリル? さっきの人達は一体誰だったの?」
「あれはお前の護衛だな」
「私の護衛!?」
暗殺軍団みたいな見た目してたけど? 私に護衛がついてたなんて初耳よ。
「そんな事よりマーガレット」
ダリルにとっては、覆面黒服男なんてどうでもいいらしい。鋭い視線で私を睨むように見つめている。
「お前、アイザックに惚れたとか言うんじゃないだろうな?」
「そんな事あるわけないでしょ!!」
あまりの事に、ついつい公爵令嬢らしからぬ大声を出してしまった。全くなんでもかんでも、恋愛に結びつけるのはやめてほしい。
私がダリルをとめたのは、アイザックが王族だからよ。クーデターを企んだとは言え、殺してしまったらさすがにまずいでしょ。
「その点なら心配いらないな。いくらでもうまく処理できるから」
その不敵な笑みは何? ダリルなら本当にうまくやってしまいそうだから怖いのよね。それでも私の願いを聞きダリルは剣をしまった。
「他の男にマーガレットの事を見せたくないからとすぐに帰らせたが、こんなことなら一緒に夜会にいた方がマシだったな」
「だからあんなにそっけなく私に帰れって言ったの?」
「またあのバカ王太子がお前に求婚したら困るだろ」
そんな事ないと思うけど……
でもよかった。ダリルが私に冷たいのは、私に対する執着がなくなったわけじゃないのね。
ん? よかった? よかったって何よ?
ダリルが私に執着しなくなったなら、私は殺される事がなくなるし万々歳じゃない。
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「マーガレット、どこだぁ?」
叫びながら部屋になだれ込んできたお父様とお兄様、そして騎士団のメンバー達。そんな皆が目にしたのは、壁際に追い詰められへたり込むアイザックと、その前で熱烈なキスを交わす私達の姿だった。
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